少量でも作りやすい!ジップロックで梅干し 塩漬け編
こんにちは。サンキュ!STYLEライター オウチゴハン研究家の服部みどりです。
ご訪問いただきありがとうございます。
今回は梅干し作り少量の梅でも作りやすい、密閉袋を使った梅の塩漬け方法を紹介します。梅干しには砂糖やハチミツ入りのほんのり甘いレシピもありますが、今回は昔ながらの塩と梅だけのシンプルな作りかた。梅干し初挑戦の方でも比較的作りやすいと思います。
梅の塩漬けって?
梅干し作りの第一歩が塩漬け。
塩漬けした梅を梅雨明けに干すことで梅干しが完成します。
梅の塩漬けのタイミングは?
梅の塩漬けで大切なのは、タイミング。青いまま梅の塩漬けをすると固すぎで漬かりにくいので、梅が黄色く熟したら塩漬けします。写真右の梅のように黄色とうっすら赤くなりはじめた頃がベスト。ただし、これ以上熟れると梅が崩れやすくなるので、タイミングを逃さずに漬けましょう。
しかし同じ袋、同じ箱の梅でも、青っぽい梅、黄色くなってきた梅と、熟れ度合いに差が出ます。はじめての場合は6〜7割以上が黄熟した頃合いで塩漬けすると作りやすいと思います。
青梅の追熟方法はこちら
塩漬けする前の準備
準備するもの
・梅
・あら塩
・焼酎
・竹串
・キッチンペーパー
・清潔なボウル2つ
・保存袋
1:梅を洗う
梅の汚れ、うぶ毛を落とします。
準備するのは焼酎とあら塩です。
梅干し作りは汚れ、水分などは腐敗の原因になります。
ここは1個ずつ丁寧にやさしく洗います。
個人的には小さめのボウル2つに焼酎、平皿にあら塩を少量のせ、まずボウル1に梅をくぐらせ、あら塩をほんの少量まぶし、再びボウル1の中で梅をやさしく洗います。
次にボウル2(きれいな焼酎)で仕上げ洗います。
2 : ヘタをとる
竹串の先端でヘタを取り除きますが、この時キッチンペーパーで水けを拭き取ります。
梅漬けする前の最終確認です。この時に竹串で梅に傷がつくとカビの原因になることもあるので、やさしく作業をしてください。元々傷や腐敗がありそうな場合は取り除きましょう。
3:塩漬けする
清潔な密閉袋に梅を入れます。
塩漬けする前に、梅に少量の焼酎を絡めます。これは殺菌の意味合いだけでなく、塩の浸透をしやすくする目的があります。
ここであら塩を加えます。あら塩とは精製したサラサラしたタイプではなく、にがりを含んだものです。保存食に使う塩は状態のよいものを使います。ずっと放置したものや湿気を含むものを使うのは避けましょう。
塩の量は?
梅干しのレシピでは20%前後程度のものが多いようです。市販で減塩のものは6%以下のものもありますが、塩には防腐の役割もあるのであまりにも減らしてしまうと初心者の梅干し作りでカビさせてしまう心配も。塩分量はズバリ好みなので、何パーセントがベストとは言い切れませんが、個人的な好みは塩分やや控えめの10%。
最初は18%程度でスタートしましたが、年々塩の量を減らし、今に至ります。
梅干し作りに多少慣れてきたので10%でちょうどよいと感じています。
ただし塩を減らすには、腐敗のリスクもあります。特に近年の猛暑だと、保存方法や下準備を入念にして常に梅の状態を確認しています。
※ 10%の塩分とは 梅1キロに対して あら塩100g
18%の塩分とは 梅1キロに対して あら塩180g
4 : 梅酢があがるのを待つ
梅にまんべんなく塩をまぶし、平らにならします。最初は塩が絡まりにくいのですが、塩の浸透圧で、1〜2日置くと梅酢(うめす)が出てきます。
梅酢とは塩の浸透圧により抽出される梅のエキス。
梅酢は調味料としても使える旨みたっぷりのエキス。
いい塩梅 (あんばい) とは、この梅酢が語源かな?
塩をまぶしたら、だんだんやわらかさが出てきますので時々そっと混ぜる程度にして崩れないように大切に扱います。梅酢が出るまでは直射日光を避け、冷暗所におきます。
塩が完全に溶けて、梅が梅酢(透明な液体)に浸る状態になったら、冷蔵庫や野菜室に入れると腐敗の防止になります。
時々、向きを変えたり、液を攪拌するように動かしながら、梅の様子をチェックしましょう。
次の工程は?
梅酢があがったあとの工程の選択肢は4つあります。
まずは赤紫蘇あり、無し。
赤紫蘇を加えることで色鮮やかに、風味がよく仕上がりますが赤紫蘇漬け無しでも作れます。
つぎに干す、干さない作り方。
干すと旨みが凝縮され、保存性が高まりますが、すぐに食べる場合は梅漬けで食べることもできるんです。(ほか、ハチミツ漬けなどもありますが今回は割愛)
下記のメモの呼び名は地域により異なりますが、もし忙しいとか、タイミングが合わない場合、とりあえず今回の梅の塩漬けまでやってしまえば、1か月程度で、白梅漬けとして楽しむことができるのです。
梅漬け、梅干し どれがいい!?
1:白梅漬け
1か月程度漬けたら完成するので最も手間暇かけず簡単。
(紫蘇漬けなし、干さない)
2:白梅干し
梅雨明けの晴天で3日間程度干す。
(紫蘇漬けなし)
3:梅漬け
梅酢があがったら塩もみした赤紫蘇と合わせ1か月程度漬けて完成。
(干さない)
4:梅干し
梅酢があがったら塩もみした赤紫蘇と合わせ、梅雨明けの晴天で3日間程度干す。
今回は塩漬けまで。梅酢があがったら次は赤紫蘇漬け。
さぁ、梅酢があがるのを楽しみに待つとします。
◆記事を書いたのは・・・服部みどり(オウチゴハン研究家)。簡単でおいしい料理のレシピ提案や旬の食材の調理法など提案しています。