視線をアゲる それだけで変わるもの【連載:輝く50代に向けて…30~40代でやっておきたいこと】

2021/05/17
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

 
 40代後半の気づきをリアルに書いているカウンセラー/エッセイストの若松美穂です。20代の二人の娘の子育て経験と、カウンセラーとして心の勉強から学んだこと、お客様とのお話を通じて感じたことを書いております。今回は、気持ちが落ちた時にこそ、変えた方が良いことを書いております。

何かが起こったら 辛さは消える?

 

 悲しいことや辛いこと、嫌なことがあった時、『よほど大きな変化や何かしらの出来事がないと、気持ちを持ち直すことなんてできない』と思ったりすることがあります。それが、自然に起こってくれたらいいのですけれど……。でも、案外小さなことで人の気持ちは変わるものです。


気持ちで変わる視線・目線



 例えば、ご自分の目線を変えてみる。「そんなこと?」と思いませんか。
無意識なのですが、私たちは気持ちがブルーな日ほど、下を向いて歩いている。座っていても、目線が下の方を向く。何かを見つめる。スマホやパソコンに視線が落ち、挙句、じっと考えこんでしまっています。


女性のジーンズとスニーカーの靴
Thomas_Zsebok_Images/gettyimages

目線を上げてみるだけで


 だからこそ、気持ちが冴えない日ほど、「あえて意識し」目線を上げてみましょう。すると、スッと首が延び、胸元が大きく開いた感覚になり、姿勢が良くなります。姿勢が良くなると、深く呼吸をすることが可能になります。深呼吸をして、心地が悪いという人は少ないのではないでしょうか。



目線をアゲると何が見える?



 それだけではなく、目線をあげると視界に入ってくるものが増えるのです。外なら、太陽・空・雲・緑、花・建物・顔に当たる風を感じることもあるでしょう。足元だけに目を向けるよりずっと色とりどりで、感じることが増えるもの。
 ある日、電車の中から窓の外に目を向けるときれいな夕焼けが。またある日は、座って読書をしている男性に視線が集中し、思わずクスっと笑いました。彼がしおり代わりにしていたものが、予想外のもので……千円札でした。それもありか。





小さな時間の積み重ねが必要


 
 自分の身に悲しいことや辛いこと、嫌なことが起きた時。以前のような元気、やる気、笑顔を、『急に・一気に・すぐに』取り戻すことができればいいな……と、ご本人さまも周囲も願うことでしょう。ただ、それはなかなか難しいものです。だからこそ、日々の小さなことに目を向けて。小さな時間の積み重ねが、ご自身を少しずつ快方に向かわせる力になることもあるものです。







この記事を書いたのは……若松美穂

心理カウンセラー・カラーセラピスト・エッセイストとして活動。
心理学講座やカウンセリング・カラーセラピー・お茶会という名のおしゃべり会を全国各地で開催。大学生と社会人の姉妹を持ち、子育てに一段落した今だからこそ発信できる家事・育児に役立つ情報を発信しています。

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