若いアジアのカップルの美しさのイメージ

知っていてよかった! 家族への「まあるい」伝え方【連載:輝く50代に向けて…30~40代でやっておきたいこと】

2021/05/31
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

 
 40代後半の気づきをリアルに書いているカウンセラー/エッセイストの若松美穂です。私自身若い頃にはできなかったのですが、家族への伝え方を知り・行動に移すだけで、家族間の雰囲気はまあるくなります。自分の意見も伝えやすくなりますし、話し合うことができるようになります。

【ただ伝える】


 家族と話す時、「同意して欲しい」「同じ意見じゃないと納得できない」と思いがちですが、家族でも別の人ですから、皆少しずつ考えや希望は異なります。結果は一旦脇に置いて、まずは「私はこうしたいな」「私はこう感じているよ」「私はこう考えている」を伝えます。コツは『私』を主語にすること。『私はこうだけれど、あなたの意見は違っていいんだよ』という気持ちで伝えます。

【皆に断る権利がある】


 たとえ子どもであっても、夫婦でも、私たちには『断る権利』があります。夫に言われたこと・親に言われたことはすべて聞くべき・聞かないといけないと思っていると、反発心がうまれ、辛くなってしまいます。私たちは、自由に意見をいう権利や断る権利がありますし、同様に相手にも、断る権利や異なる意見を言う権利があるのです。

就職面接中に質問に答える自信に満ちた白人男性応募者
fizkes/gettyimages

【ただ違う】

 
 家族と意見が異なると、拒否された・否定されたと感じ、悲しい気持ちになったりします。でも、実際は『ただ違う』だけ。こちらから見たらおかしいと感じる意見や考えも、相手にとっては「間違っていない」「そちらがおかしい」だったりもします。どちらが正しい、間違っていると考えると、相手を批判したくなったり、怒りたくなったりしますが、「あぁ、違うんだな」と受けとめる練習をすると、闘う必要がないので、自分も楽になることがあります。

【まあるく伝える】


 若い頃は、家族にも”よりよい対応の仕方”があるということを知らなくて……、いや、正直に言ってしまえば、知っていても「しようとしなかった」かもしれません(汗)。
仕事柄学びを得たことで、ある時期から、家族に対して伝え方を変える努力をしました。

例えば語尾に「うれしい/ありがたい/お願い」という言葉をつけてみます。

『○○してくれたら、うれしいな』
『〇○だったら、ありがたいんだけど』
『○○して欲しいんだ。お願いできる?』

もちろん前述したように断られることもあるのですが、それは彼らが権利を行使しただけ。
仕方がないことです。

ハートのシンボルを持つ人々
itakayuki/gettyimages

【こちらの態度で相手の態度も変わることがある】


 ある期間、練習は必要ですが、”まあるく”伝えることがクセになってくると、相手から返ってくる答えや態度も、”まあるく”なってくることに気がつきました。発信する自分にも原因があったのです。相手に変わってもらうことを先に望みがちですが、相手は変えられないから。まずは、妻・母・子であるこちらから態度を変えてみると、家族の雰囲気が変わることもあるものです。



この記事を書いたのは……若松美穂
            【心理カウンセラー・カラーセラピスト・エッセイスト】

心理学講座やカウンセリング・カラーセラピー・お茶会という名のおしゃべり会を全国各地で開催(現在はZOOM開催)。大学生と社会人の姉妹を持ち、子育てに一段落した今だからこそ発信できる家事・育児に役立つ情報を発信しています。

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