一人時間に慣れる【輝く50代に向けて……暮らしとココロの整え方】

2021/08/20
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

40代後半の気づきをリアルに書いているカウンセラー/エッセイストの若松美穂です。20代の2人の娘の子育て経験と、カウンセラーとして心の勉強から学んだこと、お客様とのお話を通じて感じたことを書いております。今回は、今子育てでお忙しい皆様にも、いつか訪れる時間についてです。

【家族時間が”まれ”になった今】



 過去の私は、いつも家族の誰かがそばにいました。娘たちは、自宅から通うことのできる距離に高校・大学・会社があり、母としては、子どもとの時間も割と長くあった方だと思います。でも今は、それぞれが仕事・バイト・その他もろもろの理由で、私には、一人時間が長くあります。中には、お子さんがいくつになっても、家族で過ごすご家庭もあるのでしょうが、我が家の場合、家族時間はほんとうに稀です。


【今に備えていた過去のわたし】



 けれど今のところ……あくまでも今のところですが(汗)、私は空の巣症候群とは無縁です。おそらくですが、早い時点で『いつかはくるだろう一人時間』に備えていたからだと思います。母親は時に、(無意識にですが)自由に羽ばたこうとする子どもたちの成長を阻み、家に居ることや自分に気を遣うことを求め続けてしまうことがあります。目に見えれば、安心ですものね。でも、いつまでもずっと、自分の目の届く範囲に、彼らを置くことはできないものです。



【練習という”慣れ”も必要】



 だからこそ子どもが成長して来たら、先を見据え、身近な他人(友人など)と過ごす・一人で出かける・仕事・趣味(私の場合はドライブ・読書・映画・ゴルフ)を楽しむなど、家や子どもと離れる練習をしました。こういうことにも練習が必要なの?とお思いでしょう。そうなのです。慣れていないのであれば、なおのこと必要だと思います。真面目か!という感じですが、練習という名の『慣れ』って、案外役に立ち、自分を救うものだったりもします。



【慣れのおかげで感じることのできた心地よさ】



 ずいぶん前のことですが、世の中があるイベントで盛り上がっている日。私は一人新幹線に乗っていて、お供は駅で購入したお気に入りのスパークリングワインと駅のコンビニ「NEWDAYS」で選んだワカメの入ったおにぎり(これ、好きなのです)。車窓から、暮れていく街をながめながら、「は~、気持ちがいい」とつぶやいていました。以前の私なら、こんな日に一人おにぎりなんて……と悲しい気持ちになったかもしれません。

【先人たちの言葉をお守りに 一人時間を楽しむ】



 でもその日は、妙に幸せで。家族皆がそれぞれの場所で、心地のいい時間を過ごしていることを願いつつ、自分時間を持つことができたのですもの。晩年一人暮らしをしていた祖母が言っていました。「自由と孤独は背中合わせよ」。先人たちの経験に基づく言葉を心の宝箱に入れておけば、この先、自分の助けにもなるのでしょう。皆さんにとってはまだまだ先のこと……とお思いでしょうけれど、案外、時がたつのは早いものかもしれません。







この記事を書いたのは……若松美穂
            心理カウンセラー・カラーセラピスト・エッセイスト

現在、心理学講座やお話聴きます【個人カウンセリング】・カラーセラピー・お茶会という名のおしゃべり会を、対面・ZOOMで開催。大学生と社会人の姉妹を持ち、子育てに一段落した今だからこそ発信できる人間関係全般・家計に関する情報を発信しております。



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