〈愉しくオバさんを生きていく。〉今好きなのは、行き当たりばったりの『ゆる旅』

2021/12/06
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

1972年生まれの私は現在、49歳。若松美穂もオバさんと言われる年齢になりました。

今、若い頃に思っていたより、オバさんは気楽で愉しい!と感じています。
子育てがひと段落し、時間ができて自分のことをメインに考えて暮らせるようになってきたからかもしれません。「女子」ではなくなったことも、心地よさの理由の1つな気がします。

そんな私が、アラフィフのからだ・心・時間・旅・人間関係……もろもろを、個人的な視点で書いていきます。
「オバさんを生きる」。けっこう心地いいな。
そんな思いを込め、リニューアル新連載のタイトルは「愉しくオバさんを生きていく。」にしました。

毎週月曜午前9時更新。
おつきあいいただけましたらうれしいです

【オバさんの皆様、最近の「旅」はどんな感じですか?】

私は旅が好きです。
 
皆さんは、旅をする前、旅の最中、どんな風に過ごしているのでしょう? 例えば、旅行の計画を立てることが何より楽しい!という方がいます。どこをどう周るのか、時間割も事前にしっかり決めて行く。計画を立てていると想像が膨らんで、遠足の前のワクワク感に似た気持ちになりそうです。

【大人だけの時には『ゆる旅』がいいかも】

一方、旅が原因で、もめごとが起こることもあると聞きます。”誰が計画を立てる”とか、”どこに行く・行かない・行けない”がもめごとの原因。本当は、楽しいことのはずなのですけれどね。

私も、子どもたちが一緒の時には、食事や生活リズムもありますから、ある程度の予定は立てました。ただ、今は、ちょっと違うかな。まだオバさんじゃなかったあの頃は自分にもパワーがあって、旅の目的は子どもたちに多くの経験をさせること、視野を広げることでしたから、色々詰め込みたかった。

そしてオバさんになった今。
今の旅は、癒しやストレス発散、疲れを取ることが大きな目的です。だから、『ゆる旅』が好き。事前に決めるのは移動手段とホテルくらい。その中でどう行動するのかは、行きながら、行ってから、『ゆる~く』考えます。

私の場合、パートナーや一緒に出かける人が、似たような感覚だから、問題がないのかもしれませんね。

【突然の出会いは、気持ちのお得感が半端ない!】

「せっかく旅に行くのに予定を立てないなんて、物足りなくない?」「不安じゃない?」と聞かれることも多いのですが、それがそれが、予想外の展開が多く、笑いと驚きが絶えないのです。
 
例えば、見事な建造物があったとします。もともとあって、多くの人は知っている。でも私は、『急にこんな素敵な建物?発見!』と、ありがたくておめでたい気分になることができます♬

何も知らないゆえの、気持ちのお得感が半端ないのです(バンザイ)!

いつかの函館旅行で。街をブラブラ歩いていたら、こんな豪華な建物が。『旧函館区公会堂』です。この近くの「元町公園」では、コスプレをした方たちが山ほど! そのコスプレは本格的すぎて、目が釘付けに。これまた旅の目的には入っておらず(^^♪ サプライズのお愉しみでした!

【旅の途中。突然の「やってみよう!」がおもしろい】

別の旅のお話。函館に行った時のことです。
夫が突然「あれに乗ってみない?」と、目の前を通り過ぎる路面電車を指さしました。すぐそこの停留所に止まったのを見て、『きっと間に合うはず~』と猛ダッシュ!

間に合いました!
乗りました!
これって、いつ以来の全速力!?
「私たち、まだ走れるみたい」と、笑いました。

で、乗ってから、「どこに行く?どこで降りる……?」みたいな。無計画すぎて、また大笑い。おかしかった。

有名で素敵な景色や場所もいいのだけれど、案外、こんな小さなことが「あの時、面白かったよね」と、記憶に残ったりしています。

【ゆる旅のメリットは、不平不満が少ないこと】

決めすぎると逆に、こんなこともある。行きたかったのに行けない不満やストレスが生まれる。ネットで見て素敵!と思ったのに、行ってみたらそれほどでもない。お天気や誰かの体調に左右されて、急な計画変更……ゆえの、残念な気持ちやがっかり感。

ある時、荷物を置きにホテルに入ったら、夫が部屋でウトウト。しかし外は晴天! しかも真昼間!! 本人は寝た覚えもないらしいけれど(笑) でも、予定がなければ、別にいいのです。だって夫は平日は仕事で忙しいのだから、「休みも必要だよね。気が済むまで寝て!」という感じ。

寝ている夫はそのままにして、私は窓の外を眺めながらのティータイム、そして気持ちが乗ったらシャンパンタイム。そのあとは一人でホテル内外を散策。お互いのそんな自由時間も、いいものです。

現地で急に調べ、行ける範囲でも、めちゃ素敵なカフェに出会えます。写真は函館の『箱館元町珈琲店』。函館にあるのに函館じゃなくて、『箱館』と書くのです。

【今回行けなかったところには、次来たときに行けばいい】

計算中