【勝つ野菜!?】かつお菜を食べて勝負や受験に勝とう!

2022/01/14
  • 野菜ソムリエプロ・管理栄養士・1児のママ。野菜・果物の「選び方」「保存方法」「簡単レシピ」をご紹介。 もっと見る>>

野菜ソムリエプロで管理栄養士のサンキュ!STYLEライター小島香住です。

受験などの勝負ごとが増えるシーズンが今年もやってきましたね。とんかつ(勝つ)や納豆(粘る)など、縁起をかつぐ食べ物はいくつかありますが、「かつお菜」という野菜をご存じでしょうか。

かつお菜は福岡県を中心につくられている伝統野菜のひとつで、縁起のよい野菜として古くから地元のかたに愛され、今では年末年始を中心に全国で楽しむかたが増えています。

今回は、このかつお菜についてご紹介します。

博多伝統野菜「かつお菜」とは

かつお菜はアブラナ科の葉野菜で、高菜の仲間。古くから福岡県で栽培されている伝統野菜です。

かつお出汁がなくてもよいくらい旨みが強いことが名前の由来とされています。

葉の大きさは50cmほどもあり、1枚で十分な食べ応え。肉厚なので硬そうな印象を受けますが、加熱すると名前の通りの旨みと、ほんのりとした甘さを感じることができます。
ちぢれた葉には味がよくしみこむので汁物や煮物で食べられることが多いです。

縁起のよい野菜といわれるワケは?

かつお菜は漢字で「勝男菜」と書きます。
その名が勝負ごとに「勝つ」という意味に通じることから、縁起をかつぐ博多商人がお正月の縁起野菜として食べていました。

お雑煮は全国各地でちがいがありますが、博多ではかつお菜がお雑煮には欠かせない野菜。出世魚である鰤と一緒に食べるのが博多雑煮のスタイルなのです。

農林水産省の郷土料理を紹介するページでは、次のように記載されています。

「博多雑煮」に欠かせない材料のかつお菜は、博多に古くから伝わる野菜で高菜の仲間である。茎の部分がカツオ節の風味があることから、この名になったそうだ。色は濃い緑色で、肉厚の葉は縮れている。ブリは「ヤズからイナダ、ハマチ、最後にブリ」と大きさによって名前が変わっていく出世魚で、めでたい席の料理に使われるが、なぜブリを博多では雑煮入れるようになったかは、いろいろ説がある。その一つとして、博多では、嫁の里に年末「嫁さんぶりがよい」と大きなブリを一本持っていく風習があった。

かつお菜のおいしい食べかた

最もよく食べられるのはお雑煮ですが、他にも普段の料理にいろいろと使うことができるので、料理例をいくつかご紹介します。

ツナマヨ和え

こちらは、かつお菜のパッケージに記載されているおすすめの食べかた。
サッと塩ゆでしたかつお菜を食べやすい大きさに刻み、ツナ、マヨネーズ、塩こしょうを和えるだけ。塩こしょうの代わりにしょうゆにするとほんのり和風に仕上がります。

かつお菜はツナマヨのからみもよく、時間が経っても水っぽくならないのでつくりおきにもおすすめです。
刻んだたまねぎを加えると、シャキシャキした食感もたのしめそうです。

かつお菜のお好み焼き

お好み焼きのキャベツをかつお菜に置き換えたレシピ。かつお菜の旨みがあるので、だし汁を加えなくてもOKです。

茎のシャキシャキ感がとても心地よい歯ざわりで、つい食べ進んでしまいますが、野菜たっぷりなので罪悪感がないのもうれしいですね。

かつお菜のポテトグラタン

かつお菜とじゃがいも、たまねぎ、ベーコンをバターで炒め、ホワイトソースとチーズをかけて焼いたグラタン仕立て。

クセのない味わいのかつお菜は、洋風へのアレンジもしやすいのがポイント。ほうれん草が苦手な子どももでも、かつお菜なら食べやすいかもしれません。

かつお菜を食べて勝負に勝とう!

地元ではお雑煮のイメージが根強いようですが、ほうれん草や小松菜のように普段使いもできるかつお菜。
旬は2月末ごろまでなので、まだまだたのしめますよ。県外のスーパーで並ぶことも増えましたし、最近ではネットで野菜を買うこともできますので、気になる方はぜひ食べてみてくださいね。

受験などの勝負ごとの際には、かつお菜で縁起をかついでみませんか。


◇記事を書いたのは・・・小島香住(こじまかすみ) 野菜ソムリエプロ/管理栄養士
野菜・果物をおいしく食べて、キレイに健康に!
食品メーカーでの営業・商品企画開発・メニュー開発などの勤務を経て、現在は2歳の男の子の育児をしながら、WEBサイトやSNSで野菜・果物の情報を発信。セミナー講師としても活動している。

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