【野菜ソムリエが解説】キャベツ1玉おいしさキープの保存方法

2021/03/04
  • 野菜ソムリエプロ・管理栄養士・1児のママ。野菜・果物の「選び方」「保存方法」「簡単レシピ」をご紹介。 もっと見る>>

野菜ソムリエプロで管理栄養士のサンキュ!STYLEライター小島香住です。

あたたかくなると出回る野菜のひとつ「春キャベツ」。ふんわりとやわらかくて、甘みもあり生でも加熱してもおいしいので、旬のうちにたっぷり味わいたいですよね。
1/2カットでも売られていますが、やっぱり1玉の方がお得。でも1玉はなかなか使いきるのに時間がかかるので、傷ませてしまう人も多いかと思います。

そこで今回は、おいしさをキープしたまま長く保存できる方法をご紹介します。

まるごとキャベツの保存方法

(1) キャベツの芯を包丁でくり抜く。

※この時、外葉は取らずにそのまま残しておくのがポイントです!

芯のまわりから5カ所くらいななめに包丁を入れる
無理に引き抜かずに、パカッと取れるところまで包丁を入れる

(2) くり抜いた部分にぬらしたキッチンペーパーを詰める。

(3) ラップで全体を包み、野菜室で保管する。

使う時には

(1) 切り口のところから1枚ずつはがして使う。

芯側からはがすと破れずにきれいにはがれる

(2) 新しいキッチンペーパーに交換し、また詰めておく。

(3) 外葉をかぶせてから、ラップで全体を包み野菜室へ。

ポイント解説

芯(成長点)をくり抜いておく

キャベツなどの葉物野菜には「成長点」というものがあり、この部分に養分が集まり生育していきます。野菜は収穫後も成長を続けようとするため、畑で土壌から吸収していた養分を、収穫後は葉からとられてしまいます。

カットして販売されているキャベツや白菜の切り口が、盛り上がっているのを見たことはありませんか?これこそが、成長点に養分が集まり成長を続けているために起こっているものなのです。
そこで成長点を取り除いたり、破壊したりすることで葉の養分をとられなくなり、鮮度が保持されやすくなります。

水分を逃さない

野菜は養分と一緒に水分も土壌から吸収し、みずみずしさを保っています。収穫後に水分を逃さないようにすることも、おいしさキープのポイントです。

くり抜いた芯のところにぬらしたキッチンペーパーを詰めておくことで切り口からの乾燥を防ぎ、外葉とラップで覆うことで葉の表面からの乾燥を防ぎます。
大きめのポリ袋があればラップでなくてもOKです。しっかり空気を抜いて口を結ぶようにしましょう。

外葉を使うもうひとつの理由

外葉をかぶせるのには、乾燥を防ぐこと以外にも理由があります。
いちばん外側の部分は野菜室の中で、他の野菜や仕切りなどに当たることがあり、傷がつきやすくなります。外葉を1枚かぶせておくだけで外傷を防ぎ、よりおいしさをキープすることができます。
キャベツに限らず、レタスなどでも応用できますのでお試しください。


◇記事を書いたのは・・・小島香住(こじまかすみ)
野菜ソムリエプロ&管理栄養士。男の子(1歳)のママ。子育てをしながら、野菜・果物を“おいしく食べて” “キレイに健康”になるレシピや保存のコツを紹介しています。

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