【脱・いばらの道】圧倒的に使いやすくしていくラクな2段整理法

2020/10/27
  • 整理収納アドバイザー。ご家庭と企業の整理収納と資格講座の認定講師をしております。書類整理も得意です。もっと見る>>

こんにちは。
札幌に住む整理収納アドバイザー渡部夏代です。
やりたくなる片づけ。
毎日の片づけを楽しく続けるためにできることをいつも考えております。

必要なのは収納テクニックではない!使いにくくなってしまうのは理由がある

収納をがんばるのは悲劇のスパイラル

収納をがんばっている方、たくさんいらっしゃいます。
私は、ひたすら収納だけをがんばるのは「いばらの道」だと思っています。

・「いらないモノ」は処分した。
・定位置も決めた。
・収納ボックスも仕切りも用意した。
・ラベルも貼った。

なのに・・
それなのに・・

すぐ散らかってしまう。
こんなにがんばっているのに!
いくらやっても片づかないのはなぜ!?

こんな悲劇のスパイラルに落ちてしまった方はいらっしゃいませんか?
一生懸命やってるのに報われない。
そんな悲しいことはありませんよね。
そんなんじゃ、片づけが嫌いになってしまうのも無理ないと思います。

悲劇の理由は

それは収納に対してモノを詰め込み過ぎている、つまりモノが多いからです。

詰め込み過ぎると、出すのが大変。
出すのが大変だと、戻すのはもっと大変。
すると収納は乱れやすくなってしまいます。

・モノがびっちり隙間なくぎゅうぎゅうに入って取り出しにくい。
・モノが重なって下のモノが見えないので取り出しにくい。
・お目当てのモノを取り出す時に、別なモノを動かさなければならず、取り出しにくい。

これらの取り出しにくさは、モノが多いからです。
モノの住所が決まっていても、収納ボックスを使っても、ラベルを書いても、モノが多いので取り出しにくい。
だから使いにくいのです。
出すのに苦労すると戻さなくなったり、結局使わなくなってあることを忘れてしまったりします。

1泊の旅行にスーツケース10個分の着替えをぎゅうぎゅうに詰めて持っていき、着替えや移動にさんざん苦労して、挙句に何個か忘れて帰ってきてしまうような残念さを感じます。

例えば文房具を入れてある引き出し

札幌 整理収納アドバイザー渡部夏代
詰め込み過ぎなければ、探さない・取り出しやすい・戻しやすい

極端な話ですが、引き出しの中にペンが1本しかなければ、仕切る必要もラベルも必要ありません。
出し入れもスムーズで、探すこともないです。

ペンの他にハサミやノリやテープがあれば、仕切っておくと便利かもしれないです。
なんとなく置き場所が決まっていて、引き出しを開けた時に全部見渡すことができればサッと取り出せます。
探すこともないでしょうし、戻すのも億劫ではないはずです。

では、引き出しをパンパンにしていっぱい詰め込んでいる場合はどうでしょう?
引き出しの中でモノが重なり合って入っていたら、何が入っているのかわからなくなってしまいます。
取り出すのも戻すのも大変です。使うことがストレスになります。

そうならないためには「収納に入れ過ぎない」これが大切です。
見ればわかるようにする、すぐ取り出せるようにする。
これだけです。

頭ではわかっていても、実際にそうできないのは、全部まとめて考えてしまうからなのです。
文房具なら「文房具」とひとまとめにしてしまい、よく使うペンも、全く使っていない万年筆も60色あるクーピーも一緒くたにして、あれもこれも全部詰め込んでしまいます。
結果、収納の中がパンパンになります。

整理する時に全部決めようとすると疲れてしまう

パンパンの引き出しを整理する時に、全部出して分けていきます。
その時、「いる」「いらない」で分けていくと、ほとんどのモノが「いる」になってしまいます。
「いるモノを収納する」これをやっているといつまでも収納の中はパンパンのままで整理は進みません。

そして、モノを整理する時は何も考えずに、使っているかいないでサクサク分けていくのが一番理想的なのですが、気が付くと考え出してしまっています。
考え出すと袋小路に入り込んで疲れ果ててしまうのですが、実に多くの方が考え込んでしまっています。
それなのに、頑張って整理する、頑張って全部分ける、と一生懸命考えます。
しかし、考えることにエネルギーを使って、実際の作業はあまり進みません。

考えなくてもできる「使ったモノだけを入れていく」方法

札幌 整理収納アドバイザー渡部夏代
箸は全部で5膳ですが、他は食洗機の中

モノを全部きっちり分けるのではなく、「使ったモノだけを入れていく」というやり方はいかがでしょうか?

例えば、文房具などを入れてあるパンパンの引き出しであれば、その上に別の空の引き出しを確保します。
空の場所を確保するのは大変かもしれませんが、別のところに移動させるなどしてください。

ペンなど文房具を使ったら、その使ったペンだけを空の引き出しに入れます。
ノリを使ったらそれを空の引き出しに入れる、ハサミを使ったら空の引き出しに入れる。

1ヶ月過ぎて、その間使われずに残ったモノは2軍と暫定します。
数か月もすれば、よく使うレギュラーアイテムが定着するはずです。
そして元の引き出しには使っていないアイテムが残されます。
出番がないモノは必要ないモノという判断になります。
そして1年経ったら捨てても良い時期と言えるでしょう。

引き出しの中に入るモノが定まるまで、置き場所が二重に必要になりますが、全てのモノを一度に分けるエネルギーが要りませんのでラクです。
日常の生活にまかせるだけなので、考えることも悩むこともなく、自然にモノが分かれていきます。
そしてよく使うモノというのは案外少ないということに気づきます。

注意点は?

札幌 整理収納アドバイザー渡部夏代
最初は必ず空にして使ったモノだけ入れていく

・空っぽの場所を用意する
・使ったモノだけを空の場所に入れていく
・1ヶ月・1年など、区切りの時期を決める
・同じジャンルのモノを買い足す時はすぐ使う分だけ、ストックは買わない
・モノが多くなって取り出しにくさを感じてくるようなら、そこまでを定量にする(それ以上は詰め込まない)

これらに気を付けてください。

モノを分けるのが苦手、ツイ考え込んでしまう方におすすめです。
文房具の他、化粧品や薬箱など、小さな収納からやってみると良いです。

関連記事に「片づけをラクに続けるコツ」もありますので、ご参照ください。

この記事を書いたのは・・

札幌 整理収納アドバイザー渡部夏代

札幌 整理収納アドバイザー渡部夏代

子どもの頃から片づけが好きでした。
自分の部屋の模様替えを何度も行った子ども時代を過ごしました。
大人になって家庭を持つようになってからも片づけ好きは変わらず。
子育てしながら、だんだんと増えていくモノとどう向き合っていくか試行錯誤を繰り返しました。
整理収納アドバイザーという資格があることを知り、「まさに自分のためにある資格だ!」と飛びついて資格を取得し、現在に至ります。

計算中