多くの人が知らない電子レンジのラップのしかた

2022/06/14
  • 家電メーカー開発職のワーママ。元片づけ苦手で片づけを学んで暮らしが激変し、時短家事コーディネーター認定講師に! もっと見る>>

元家電メーカーの電子レンジ開発職が教える、職場で当たり前にやっていて、お客様からお問い合わせが多い、電子レンジの正しいラップのしかたです。

もしかして、ラップをぴったりしていませんか?

電子レンジ加熱時、特にレンチン料理をする時によくあるのが「ぴったり」ラップしているパターン。ラップは何となく、「ぴったり」「パン!」と張っているほうが、きちんとしている感じがありませんか?

ただ、それはNGな使い方なんです。

電子レンジのラップをぴったりすると何が起こる?

電子レンジは、他の加熱機器と根本的に違う点があります。それは、周囲より食品自体の温度が高くなること。コンロ調理は、まず鍋が熱くなりますし、オーブンは空気が熱くなります。しかし、電子レンジは食品自体が熱くなるんです。
すると食品の熱で容器の中の温度も上がり、空気が熱膨張してどんどん膨らんでいきます。

この時、ラップを最初からパンと張っていると、膨張に耐えられなくなって破裂したり、出した後急にしぼんで食品をつぶしてしまったり、場合によっては中の食材が飛び出したり、乾燥したりしてしまうんです。

ラップの正しいやり方

ということで、レンチン料理などで、容器にラップを使う時は「ゆったりラップ」にすることがポイントです。ゆったりラップとは、パンと張らずに、ラップに余裕を持って被せること。

うわあ、なんだか適当に見えるかもしれませんが、これくらいのゆるさが必要。

そして、これを加熱するとこうなります。

しかし、ここでもひとつ間違ってはいけないポイントがあります。ゆったりするのですが、周囲から空気を逃がさないこと。

ラップをする目的は「食品の乾燥を防ぎ、熱を保持すること」
空気が逃げる道があると、この目的が果たせず意味のないラップになってしまいます。

ということで、ラップは余裕を持ってゆったりですが、周囲は空気が逃げないように容器にぴったり貼り付けます。これとっても重要。(写真は周囲もゆるく見えるかもしれませんが、熱が逃げないように気を付けてます)。

レンチン料理の時のラップのしかたをまとめると、この2つがポイントです。
 ①熱で膨張することを想定した「ゆったり感」
 ②空気が外に逃げる道を封じるよう「周囲はぴったり」

なお、容器を使わず、野菜をラップで包んでゆでる時はピッタリしても大丈夫。ラップの中の空気が少ないのでこの課題はありません。

また、ごはんやおかずをさっと再加熱する時はそこまで気を遣う必要はないかもしれませんですが、レンチン料理をするときは、ぜひ気をつけてみてくださいね。

▶︎この記事を書いたのは‥
時短家事コーディネーターのひろです。
元家電メーカー開発職で、整理収納アドバイザー、管理栄養士。
ラクして快適に過ごせる暮らしの知恵をお届けしています。

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