休日のおでかけは要注意!紫外線が増幅される場所を気象予報士が解説
- 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>
外でのレジャーが気持ち良いこの時期、紫外線は日に日に強まっています。
実は紫外線は上から降り注ぐだけでなく、「下から」や「横から」私たちに届きます。
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、休日のおでかけで特に紫外線に気をつけたい場所を解説します!
「下から」の紫外線が多い場所ランキング
紫外線は地面の状態によって反射される割合が変わります。
もっとも多く反射するのは皆さんご存知の通り新雪ですが、そのほかを反射率の高い順に並べると、砂浜、水面、アスファルトとなります。
しかも、実はこういった紫外線の反射率が高い場所では、「下から」の紫外線が増えるだけではありません。
地面から跳ね返された紫外線は、さらに空気中の粒子に散乱されて全方向へ散らされ、想像以上に増幅されているのです。
「横から」の紫外線は近年増加中!?
新しく建てられたビルやマンションほど、窓ガラスの反射性能が高い傾向にあります。
これは、日ざしがビル内部に入らないようにして冷房の効率を上げるためです。
ビルの中で過ごす人にとってはより快適になりつつありますが、外を歩く人にとってはより多くの紫外線が跳ね返ってくることに……。
ビルが多く立ち並ぶ場所は空があまり見えないところもあって紫外線量が少ないと思われがちですが、「横から」紫外線が届くため油断禁物です。
木陰が気持ちいいのは理由があった!
今回は紫外線が増幅されやすい場所を解説してきましたが、最後に屋外で紫外線をうまく避けられる場所をご紹介します。
それは木陰です。
確かに木陰では快適に過ごせることを私たちは経験的に知っていますが、実は科学的に見ても、樹木は紫外線を含む日ざしから私たちをかなり効率よく守ってくれているのです。
木々の葉は「フラクタル図形」と言って、大小の同じ形のものが繰り返し並ぶ構造をしていて日ざしを空へ高効率で反射するだけでなく、そもそも紫外線は葉にとって光合成をするために重要なのでしっかり吸収します。
枝や葉の間にはすき間があってスカスカなのにも関わらず木陰で過ごすと気持ちいいのには、ちゃんと理由があったんですね。
■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。