21品種を使い切り!農家直送の野菜セットで秋の作り置き

2022/12/02
  • 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>

お歳暮やふるさと納税で、一度にたくさんの食材が手に入ることの多くなる季節になりました。
我が家ではもともと、山形県の農家さんから年数回おまかせ野菜セットをお取り寄せして、伝承野菜を含め収穫したばかりの野菜およそ15~20種類が毎回届きます。
「一度にそんなにたくさん野菜が届いても困るのでは!?」と感じる人もいるかもしれませんが、こういう場合、まずは最初の【分類】が大事。
今回は、実際に21種類の野菜を使い切った過程をご紹介します!

まずは分類!最初に使うべき野菜を見極めよう

今回届いた野菜はこちらの21種類。
にんじんやピーマンなどの見慣れた野菜から、ユニークな色・形をした伝承野菜まで多岐にわたるラインナップです。

まずは、どの野菜から順に使うべきか分類をします。
今回の野菜で言うと、下の写真で●印(黄色)をつけた水菜などが一番いたみやすい野菜。
当日か翌日には使うか、調理して作り置き料理の状態にしておきます。

次に、★印(緑色)をつけた野菜は、数日以内に食べるか作り置き料理にしておきます。
ちんげん菜や小松菜といった葉物野菜は、ナムルやゴマ和えなどにすると調理後4日ほど冷蔵保存できます。

分類に沿って保存していきながら、日々の食事でも消費していく。(左)水菜と豚薄切り肉の塩こしょう炒め、(右)わさび菜とベーコンの温玉サラダ。

▲印(ピンク色)をつけた野菜は、前述の●や★ほどではないけれど、1週間以内に食べるか作り置き料理にした方が良い野菜たち。
そして■印(水色)に関しては、調理しなくても保存処理(新聞紙で包むなど)をすればわりと長く持つ野菜たちです。

作り置きは複数回に分けて調理

作り置き料理は野菜を美味しいまま保存できる便利な方法ではありますが、一度に全部やろうとすると息切れしてしまいます。
そのため、さきほどの分類に沿って、賞味期限の短い野菜から順に少しずつやりましょう。

大人も子どもも一緒に食べられる作り置き料理たち。

作ったあとは、冷蔵で保存するもの・冷凍して次週以降に食べるものに分けて冷蔵庫・冷凍庫に入れます。

ピクルスや豆板醬漬けは大人向け、オイスターソース炒めやマヨ醤油炒めは大人も子どもも大好き。

珍しい野菜との出会い

おまかせ野菜セットにはいつも、見たことのない野菜が数種類入っています。
たとえば今回入っていた「からどり芋」は里芋のような見た目(写真左)で、中身(右)を切ってみるとまるでじゃがいも。
味は里芋とじゃがいもの間くらいで、煮物にすると何とも言えないほっこり優しい味わいになる伝承野菜です。
山形や秋田などのごく一部の内陸部で作られる野菜で、地域によって「からどり芋」だったり「からとり芋」だったりと名前が少し変わります。

伝承野菜・からどり芋。

使い方がわからないものは「とりあえずポトフ」で良い

今回は大根・かぶの仲間だけで5種類、根菜類全体だと8種類の野菜が入っていました。
もちろんそれぞれの野菜に一番適した調理法をネットで調べることも可能ですが、さすがにここまで量があると調べるだけで疲れてしまいます。
そんなときはとりあえず、まとめてポトフにしてしまいましょう。

にんじん、よすけかぶ、紅くるり、ブロッコリーのポトフ。

乱切りにした野菜とお好みのソーセージ、そして家族の人数分の水とコンソメを入れて、15分くらい煮ればだいたい美味しくなります。
ソーセージが入っている&コンソメ味なので、子どもも食べやすいのが嬉しい。
冷蔵で4日、冷凍で1か月ほど保存可能です。
(今回じゃがいもは入っていませんが、じゃがいもを入れる場合は冷凍ではなく冷蔵がおすすめです。)

半端に残った作り置き料理はワンプレートに

作り置き料理ができたら日々の食事で消化していくことになりますが、どうしても中途半端に残ってしまうおかずが出てきます。
そんなときはワンプレートごはんがおすすめ。

夫婦ともにリモートワークの日のお昼ご飯。

似たような色のおかずが隣り合ってしまった場合は、鰹節やゴマ、粗挽き黒こしょうといったトッピングをすることで、何となく違う感じに見せることができます。

中途半端に残ってしまった作り置き料理を並べただけで、晩ご飯が何となくご馳走に見えるから嬉しい。器は基本的にセリアかKEYUCAで1つ約100~300円で購入。

多種多様な野菜が手に入るからこその楽しみ

せっかく一度に色々な野菜が手に入ったので、週末にはおうちでビストロごっこ。
余った野菜とスーパーで安かった秋鮭をフライパンで揚げ焼きにしただけですが、何となくおしゃれに見えてテンションが上がります。
普段はできない楽しみ方ができるのも、お取り寄せの醍醐味の一つです。

■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。

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