
朝が苦手なあなたへ「早起きすべき」の呪縛から自由になるヒント
サンキュ!STYLEライターの節約×投資主婦おこめです。
みなさん、早起きは得意ですか。私は大の苦手です。「早起きは三文の徳」ということわざがあり、「朝活をしている人が成功する!」なんて風潮も広がっている中、これまで筆者はすんなり起きられない自分を責めることが多々ありました。
しかし、夜型の体質や低血圧、自律神経の調子など、早起きが苦手な理由は人それぞれ。無理に朝型生活を目指すよりも、自分の心と身体に合ったリズムを尊重する方が、心地よく暮らせるのではないのでしょうか。
そこで今回は、「早起きすべき」という思い込みを手放すためのヒントを、筆者の経験を交えて紹介します。
1.「早起きは三文の徳」の正しい意味は?
「早起きは三文の徳」とは、「早起きすると健康にもよく、また、そのほか何かよいことがあるということ。」(デジタル大辞泉より)
このことわざの「三文」は江戸時代の貨幣単位で、現代での100円程度の価値になります。そして、三文というのは「ごくわずか」という意味でもあります。このため、「早起きをしたら、ちょっとした得があるよ」という軽い助言としてとらえると、心が軽くなりますよ。
2.低血圧の私には「早起き」がツラすぎた
筆者は10代に入った頃から早起きがしんどくなりました。

その後、血圧が低く、自律神経を調節するのが苦手だという体質を医師に指摘されました。授業中は居眠りの常習犯ゆえ先生からよく叱られ、特に体調がすぐれないときには「血圧を上げる薬」を処方されていたことも。
大人になった現在も朝は苦手で、目が覚めてから体を起こすまでに最低でも10分は要します。普段より30分以上早起きした日は一日中体がだるく、夜までシャキッと過ごすことが困難です。
その一方で、夜には頭が冴えわたるため、仕事の能率が上がったり、良いひらめきがポンポン浮かんできたりします。そんな経験から、「早起き最高!って風潮があるけど、ホンマかいな」と考えるようになりました。
3.朝型が正義じゃない!生活リズムは人それぞれ
人には朝型・夜型などの体内時計のタイプがあり、さまざまな研究から、夜型の人は全体の15~20%ほど存在すると考えられています。

東京医科大学の志村哲祥客員教授の研究によると、「夜型の人が無理に早起きをすると、仕事の生産性が低下する」ことも報告されています。
夜型の人は夜になると元気が出て、朝は苦手な傾向にあります。遺伝子レベルで「夜型傾向」を持っている人もいて、これは単なる“だらしなさ”ではなく、体の仕組みに関わるものなのです。
実際に筆者も、朝は自身の体質に合わせてゆっくり過ごし、夜にWEB記事の執筆をしています。家族が寝静まった後に一人で集中して作業に取り組めるし、発想も浮かびやすいので、自分にはこのリズムが合っていると感じています。
ただし、睡眠時間には気をつけています。平日は必ず23時にはベッドに入ると決め、7時間以上は寝るように。また、睡眠の質を上げるため、寝室ではスマホを触らない「マイルール」を設けています。
4.夜型でも大丈夫!自分に合った生活が一番の「徳」
無理のない習慣こそ、長く続く「徳」になると考えます。筆者の得意な節約にも同じことが言えますが、何事も無理をしていては続きません。「楽に続けられる良い習慣」こそが、積もり積もって良い結果をもたらしてくれるでしょう。

とはいえ、家族がいると「家庭のリズムに合わせないと…」という現実問題が発生しますよね。そこで筆者の家庭では、
・朝の支度は可能な限りルーティン化、簡素化する
・子どもたちに「自分のことは自分で」を幼い頃から習慣づける
・洗濯や掃除などの家事は早朝以外の時間帯に行う
・100点のお母さんを目指さず、「ほどほど」で留めておく
といった工夫をしています。これらのことは家族の協力なしには成り立ちません。日頃からお互いの弱さを見せあえる雰囲気づくりをしたうえで、「私は、朝が苦手やねん」と自己開示をしています。また、積極的に「ありがとう」と伝えるよう心がけています。
5.「べき思考」を手放して、自分らしく生きよう

「早起きするべき」「朝の時間を活用するべき」といった思い込みにとらわれるよりも、自分の心と身体の声に耳を傾けてあげることの方が重要です。自分が一番高いパフォーマンスを発揮できる時間を知り、実践することで、より豊かに暮らしていけたら良いですね。
この記事が、一人でも多くの「早起きが苦手で自分を責めている方」へ届くことを願っています。
◆記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライターおこめ
夫婦で協力して節約×投資に励み、総資産4000万円を達成。元小学校教諭で男の子2人の母。週5でパート勤務をしながら「自炊は最強の副業」をモットーに日々自炊に勤しむ。住まいは2LDKの賃貸アパート。