こじらせ女子必見!共感したくないのにしちゃう、一癖ある恋愛小説
こんにちは。
サンキュ!STYLEライターのあやをです。
今は素敵な旦那様と仲良く暮らしているという方も、ふと若い頃の恋愛を思い出してみると「私、結構こじらせてたな...」なんて思うこと、ありませんか?筆者は、やや、あります(え?)
今回は、これまで1,000冊以上の本を読んできた筆者が、そんな元こじらせ女子(今もだと困りますが…)の皆さんへ「一癖ある」恋愛小説をご紹介します。
こじらせ女子が主人公「一癖ある」恋愛小説2選
勝手にふるえてろ/綿谷りさ
「私には彼氏が二人いる」――恋愛経験ゼロのオタク女子、江藤良香(ヨシカ) 26歳は、中学の頃片思いをしていた同級生「イチ」と絶賛脳内恋愛中。そこへ、現実の世界で突然交際を申し込んできた暑苦しい会社の同期「ニ」。
生まれて初めて告白されたことに喜びが爆発したヨシカは、好きでもない「ニ」と交際を始める。しかし「二」の熱烈な想いに若干引いてしまうヨシカは、やはり脳内恋愛中の「イチ」が忘れられず…。
ザ・勘違い男である「二」だが、どこか憎めないキャラクターが魅力的。「二」にうんざりして毒を吐きまくるヨシカと、それにまったくへこたれない「二」とのやりとりがコミカルで面白い。
自分の運命の人は「イチ」であるという思いが捨てきれないヨシカ。脳内彼氏と現実の彼氏の狭間で迷走し、果ては現実世界で大暴走!!そしてラストについた、とんでもない嘘によって事態はあらぬ方向に…不器用なヨシカの恋愛は一体どうなる!?
軽快な文章でグイグイ読まされる、「愛する男の重荷になりたい」という主人公ヨシカのこじらせっぷりが痛快な一冊。
愛がなんだ/角田光代
「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」――OLのテルコは、マモちゃんの全部が大好きだ。どこにいても何をしていてもマモちゃんから電話があればすぐに駆けつけるし、マモちゃんに言われたことは何でもする。そしてマモちゃんを優先するあまり、会社もクビ寸前になってしまう....。
でも、マモちゃんは、テルコの恋人じゃない。マモちゃんは、テルコのことを好きになってはくれないのだ。
それでもいい。マモちゃんのそばにいたい。
そんなテルコが出した答えとは…?
「好き」なマモちゃんのためなら、自分のことなんて「どうでもいい」
主人公テルコの痛々しさが突き抜けているこの作品。「テルコちゃん、もうやめときなって…」と何度も胸が苦しくなるけれど、それでも読んでいるうちに「好き」ってこういうことなのかも、と思えてくる。
テルコは、きっと傍から見たら「ただの都合の良い女」なんだけど、それでも「周りに理解されてたまるか!」と突き進む姿は、切なくも愛おしい。
テルコの気持ちいいくらいの片思いに、ヒリヒリさせられっぱなしの一冊です。
恋の読書体験はいかが?
この小説に出てくる主人公たちは、こじらせてはいるけれど、そのひたむきな姿に読んでいるとつい応援したくなってしまいます。
日常にちょっとした刺激を求めて読むもよし、若い頃の恋愛を思い出してみるもよし。彼女たちと一緒にドキドキしたりヒリヒリしたり、楽しくて悲しい恋の読書体験、してみませんか?
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◆記事を書いたのは・・・あやを
インテリアも節約も収納も料理もそこそこな肩書き迷子。強いて言うなら暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆する「暮らし」のオールラウンダー。お金好きが高じてFP2級を取得。暇さえあれば本を読んでいる読書家。定期的におすすめ本を紹介します。