子どもの「ムカッ!」とする行動。改めて分類してみませんか?〈親子が楽になるペアレントプログラム③〉
こんにちは(^^)お彼岸のおはぎを食べ過ぎて後悔しているアラフィフ主婦、サンキュstyleライターのみい太です。
子どもの行動の見方が変わることで、親も子どもも楽になる「ペアレントプログラム」のお話3回目です(^^)
前回は、
「子どもの行動に対して、ポジティブな注目(ほめる、笑顔を向けるなど)ネガティブな注目(叱る、しかめっ面をする、ため息をつくなど)を与えることは、その行動を増やす力がある」
とお話しました。
つまり、好ましい行動はほめると増えるし、困った行動は叱っても減らずに繰り返す、ということです。
‥でもそもそも、うちの子には、ほめられるところが見つからない!困った行動ばっかりで、どうしたらいいんですか!?
という声をよくいただきます。ホントにそうですよね(笑)
そこで、今回は、子どもの行動を改めて「ほめられる行動」か「叱るべき行動」か考えていきたいと思います。
子どもの行動を3つに分けてみましょう
ペアレントプログラムでは、まずお子さんの行動を分類するところから始めます。
思い出して、できれば紙に書き出してみてください。
「好ましい行動」
「好ましくない行動」
「許しがたい行動」
この3つに当てはまるお子さんの行動は、いくつか浮かんできますか?
ちなみに「行動」とは、数えられる具体的なものです。
「だらしない」
だったら、
「服を脱ぎっぱなしにする」
など具体的に言い換えてみましょう。さあ、これはどの分類に入りますか?
好ましい行動を見つけてみよう!
まず、「好ましい行動」について、いかがでしたでしょうか?
講座などで親御さんたちに
「どんな行動が好ましいですか?」
と聞いてみると、
「言われなくても自分たちから勉強する」
「すすんで手伝いをする」
「兄弟や友達に優しくする」
「早寝早起きできる」
‥などなどたくさん挙がってきます(^^)
では、お子さんはそれができてますか?と聞くと
「できてません!だからほめられません!」
と親御さん方の怒りの声が。
‥そもそも「好ましい行動」とはなんでしょうか?
ペアレントプログラムでは、好ましい行動とは
「親にとっての好ましい行動」
ではなく
「子どもの成長にとって好ましい行動」
と考えます。
どうちがうかと言いますと‥
「朝起きて身支度をする」
という行動を例にすると、幼稚園以上のお子さんにだったら
「もうやろうと思えばできるんだから、できて当たり前!」
と親は思います。だから、それができないとイライラする。これは、親にとっての好ましい行動ができているかどうか、で考えているからです。
では、こう考えてみましょう。
生まれたての赤ちゃんのときは、何もできず、寝たいときに寝ていましたね。
それが、少しずつ、手伝えばできることが増えていきます。そのうち、声をかければできるようになり‥最終的には一人の力で起きて身支度できるようになります。
このように、ステップに分けて見ると、前よりも少しずつできるようになってきていることを思い出せませんか?年齢ではなく、今のお子さんはどこまでできるようになったかな、で考えていいのです。そうすれば、前よりもできるようになっていることは「好ましい行動」と考えることができます。
子どもの行動の多くは、前はできなかったことができるようになったことなのです。当たり前ではありません。そう考えると、今まで「できて当たり前」だと思っていたことの中に、子どもの成長が見えてきませんか?
なので、まずはそこを「好ましい行動」と見て、たくさんほめてあげましょう!
前はできなかったことができるようになってたね、前は一ヶ月に一回だったのが、1週間に一回になったね、そんなカンジでよいのです、そこの成長を見落とさずにほめていくことで、好ましい行動は増え、定着していき、そして次のステップに発展していきます。
好ましくない行動、許しがたい行動はどうちがうの?
日常のなかで、イライラしてつい叱ってしまう‥。それは、その子どもの行動が、親御さんにとって許しがたいことだからですよね。
でも、私たちは実は、「許しがたい行動」ではないことにもイライラして怒っているのではないでしょうか?
「許しがたい行動」とは、人や自分を傷つける、または盗むなど犯罪になるようなことです。それは、もう待ったなしできつく叱ってでも止めなくてはなりません。それが子どものためだからです。
実は、それ以外はほとんどが「好ましくない行動」に分類されます。宿題をしないでゲームをする‥これは、親にとっては「許しがたい行動」に感じるかもしれませんが、子どもにとっては「そこまでではないけど、減らしたり改めたりした方がよい行動」となるのです。
前の私は、この「好ましくない行動」に一つ一つイライラし、怒りを爆発させていたんですね。でも、そのちがいがだんだん身についてくると、
「イラつくな~‥でも死ぬわけじゃなし、まあいっか」
と思えるようになり、子どもへのイライラや怒りが減ってすごく楽になりました。
これも、「親にとっての好ましくない行動」と考えるとイライラしますが、「子どもの成長にとって好ましくない行動」と考えたら、子どものためにも行動を減らしていくことが大事!と思えますよね。そのためには、叱るなどのネガティブな注目ではダメなんです。一時的に抑えることはできても、減らすことはできないんです。
では、どうしたらいいの?
‥という具体的な方法は、ペアレントトレーニングの手法を使うと効果ありなのです!それを次回以降でお話させていただきますね(^^)
お伝えしたいこと
この「ペアレントプログラム」は、隔週で6回、3ヶ月かけて、ワークを通して体験したり、家庭で取り組んでその感想を話し合ったりすることで、体験を通して子どもへの見方を変えていくものです。
なので、この私の下手な説明を読んだだけでは、
「よくわからない」「理屈ではわかるけど、そう簡単にできたら苦労しない!」
と思われて当然だと思うのです。
ですが、もし、何かのおりにフッと思い出して、
「まあいっか」「前よりは成長してるよね」
と見方を変えることができたら‥それだけでもすごいことだと思います!
まずは、頑張っている親の自分に対して、できてないことばかりを挙げて落ち込むのではなく、よく頑張ってるねとほめてあげてくださいね。ご自分にできるようになったら、きっとお子さんにも同じようにしてあげられるようになるはずです(^^)
~読んでくださりありがとうございました~
**ここでの「ペアレントプログラム」は、一般社団法人チャイルドフッドラボのペアレントプログラムに基づいてお話しています**
**掲載の体験談は個人の感想です**
**使用したスライドは、みい太作成の講座用スライドです。中のイラストは利用規約を遵守したうえで使用させていただいております**
■書いたのは…サンキュ!styleライター みい太
大食漢のダンナさんと中2&小5の食べ盛り男子を満足させるのに悪戦苦闘!教員と保育士の資格を活かして子育て支援の現場で働きながら、手抜き&時短をモットーに日々のごはん作りを楽しんでいます。
元サンキュ!トップブロガー 公式サンキュグラマー
元小学校▪特別支援学校教員 保育士
早期発達支援士
ペアレントプログラムリーダー