無意識に使っている隠れた水って?意外なものに使われている貴重な水資源
こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
地球にあるほとんどの水は海水で、人類が使える真水はごくわずか。
水道水を大切に使うことも大切ですが、目に見えないところで使われている水に注目することも必要。
少し意外な、水を多く消費しているものを3つ取り上げます。
1.牛肉
食べ物をつくるのに水が必要なのはわかりますよね。
水を多く使ってつくられる食品というと、私はつい米を思い浮かべてしまいます。
でも、意外にも米はそこまで水の消費量が多い作物ではありません。
何が最も水を消費するかというと、ダントツで牛肉なのです。
牛はたくさん水を飲むイメージですよね。
それだけでなく、牛のエサになる草や穀物を育てるのにも多くの水を必要とします。
「バーチャルウォーター」という言葉で検索するとわかりますが、牛肉1キログラムのために2万リットルの水が消費される計算に。
しかも、私達は外国産の牛肉を食べることも多いはず。
外国で育った牛肉を食べるということは、外国の水を消費しているということに他ならないのです。
牛肉だけでなく肉類は水の消費量が多めですが、牛に比べ育つまでの時間の短い豚や鶏の肉はやや使う水を少なくできます。
鶏肉、魚介類、大豆ミートなども利用することで、水資源の節約に貢献することができるでしょう。
2.服
服をつくるのにも多くの水が使われています。
ファッションは環境を汚染する産業の代表格で、原料そのものだけでなく染色などの製造過程でも多くの水を消費してしまうのです。
よく見る数値としては、デニム1本のために3,800リットルの水を使う、というのがあります。
あまり着ていない服を捨てるのは、水を捨てるのと同じ。
洋服のブランドは海外に工場を持つことが多いので、ここでも外国の水を消費してしまっているのですね。
古着やレンタルサービスなどの利用で、衣服をむだなく使う工夫が大切です。
3.化粧品
おしゃれに欠かせないコスメにも、多くの水が使われています。
「コスメに水?」と思われるかもしれませんが、製造過程ではもちろんのこと、化粧品そのものに水を含む製品はとても多いらしいのです。
実際、化粧品の成分表示を見てみると「精製水」と書かれていることが多くあります。
海外では、水を極力使わないでコスメをつくるというコンセプトの「ウォーターレスビューティー」という言葉が美容業界の1つの流れになってきています。
水分の少ない化粧品はテクスチャーが変わってしまうという問題があるものの、腐りにくくなり防腐剤の量が減らせるというメリットも。
水分が少ないぶん軽くなり、日持ちもするので輸送費などの他の環境負荷も減らせます。
まずは、飽きたからといって安易に化粧品を捨てることのないようにしたいですね。
使い切れる量だけを買う、中古品をフリマサイトで売買するなど、できることからやってみましょう。
日本は水資源に恵まれているので、水問題に関しては実感がわきにくいのが現状です。
世界的に見れば、生活に必要な水が手に入らず苦労している人がたくさんいると聞きます。
その問題に私達日本人も関わっているということを、忘れないようにしたいものです。
◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。