偽善?意識高い系?SDGsをうさんくさいと感じた時の考え方
こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
最近やたらと聞くようになったSDGsという言葉。
金儲けのための偽善だとか、意識高い系と呼ばれる人々の自己満足だとか言われることも少なくないようです。
何か裏があるのではないかと思ってしまうのには理由があるはず。
SDGsをうさんくさいと感じる方へ、3つの考え方をお伝えします。
そもそも完璧ではない
SDGsは2015年に国連によって採択された国際目標です。
わりと最近この言葉を聞くようになったのは、そもそもこの言葉が新しいものだからなのですね。
17の目標から構成され、さらに169のターゲットが設定されています。
このターゲットの説明にはわかりづらいものもあり、「包摂的」などという聞きなれない言葉も。
「いくつかの概念をまとめあげる」くらいの意味で使われているものと判断しましたが確証はなく……「幅広く多様に」などと言い換えられないものかと思ってしまいます。
ターゲットの文章を読みこんでみてもわからないことが。
「極度の貧困をなくす」ということに関して書かれていても、そのためにやることとしては開発協力くらいの記述しかなくピンときません。
169ものターゲットがあるのに、優先順位をつけてくれていないので何をすればいいのやら、と途方に暮れてしまいそうです。
途上国の意見を取り入れたものの、先進国主導の国際目標なのも気になります。
全てにおいて完璧とはいえない部分があるのですね。
金儲けは悪ではない
大手企業が特にSDGsに力を入れている印象があるので、「どうせ金儲けのための偽善でしょう?」という意見をちらほら目にします。
でも冷静に考えれば、お金を儲けること自体は悪ではないのです。
なんらかの価値あるものを提供した対価がお金なのですから、稼いでいる企業ほど社会に貢献していると考えられます。
一部の企業が法律を犯してまで荒稼ぎすることなどによって、金儲けにネガティブなイメージがついてしまうのは悲しいことですね。
また、SDGsに前向きな企業のサービスや商品を利用することによって、SDGsに力を入れていない企業をしりぞけることも可能です。
直接利用しなくても、投資という形で企業を応援できます。
社会は無償のボランティアだけではなりたっていかないので、お金がかかわるのはむしろ当然のことなのです。
「意識高い系が自己満足でやっているだけ」と揶揄する声も聞きます。
いい気分はしませんが、だからといって意識が低い側の人間になりたいとは思いません。
少しずつでも意識を高く持つ人が増えれば、社会全体の流れも変わることでしょう。
グリーンウォッシュに注意
SDGsに力を入れることは良いことではあるものの、気をつけてほしいこともあります。
1つは、周囲に自分と同じライフスタイルや価値観を強要しないこと。
おすすめするのは構わないですが、人には人の暮らし方というものがあるので、無理にやらせようとするのは良くないですよね。
もう1つの大事なことは、にせもののSDGsもあると認識することです。
SDGsを無視すると海外の投資家にそっぽを向かれやすいという事情もあるため、多くの企業はいかにSDGsに力を入れているかをアピールする傾向にあります。
そうすると、中にはうそやごまかしも出てくるわけですね。
これこそ「偽善」であり、だまされてはいけないところです。
よくあるのが「グリーンウォッシュ」と呼ばれる行為で、緑の画像を使う、無添加・天然といった言葉を強調するなどして環境に優しいと見せかけるもの。
だまされないようにするには、企業からの一方的な情報をうのみにせず、公的な認証マークの有無や第三者機関の評価を調べてみることが必要になります。
とはいえ、知識がないと見分けることが難しいので、かたよりのない情報を発信する複数のSNSアカウントをチェックするのもおすすめですよ。
人はみな自分の周囲のことや目の前のことが最優先で、地球規模のことや数十年先の未来などどうでもいいと思ってしまいがちです。
そうして後回しにすれば、いつかはつけが回ってくることでしょう。
ほんの少しずつでも、関心を持つことが大事なのだと思います。
◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。