誤字・脱字・衍字を防ぐには?デジタル時代に適した方法を考察
元国語教師でサンキュ!STYLEライターのdanngoです。
記事を書いているとどうしても出てきてしまう、誤字・脱字・衍字(えんじ。不要な字)。
気をつけていても間違えてしまうのには、いくつかの理由があります。
デジタル時代にふさわしい、原因と対策を考察してみました。
実際には「書いて」いるのではなく「打って」いる
私達は普段無意識に「記事を書く」という表現を使っていますが、筆記用具を使って肉筆で記すことなどほぼありません。
基本的には、パソコンやスマートフォンなどの機器を用いて「打って」いるのです。
手書きの原稿が主流だった時代には、書いたものに直接手を入れて塗りつぶしたり書き入れたりしていました。
間違いは本人の勘違いやミスによるものでした。
コンピューターに依存した現代では、誤字・脱字・衍字が起こる原因が大きく変わっているのです。
・予測変換による入力ミス
・変換候補を選びそこねて誤変換
・リライトした時に必要な字まで削除
・うっかり手が触れて必要な字を削除
・リライトした時に不要な字が残る
・うっかり手が触れて余計な字を入力
ざっと挙げただけでもいろいろな理由があり、一筋縄ではいかないことがわかりますね。
対策1:予測変換機能に頼らない
パソコンやスマートフォンには学習機能があり、過去に使った言葉を覚えて優先的に表示するからやっかいです。
甘いものが好きな私の場合、「雨」と打ちたいのに「飴」が先に出てしまいイラっとすることも。
iPhoneの場合は、過去に学習した変換パターンをリセットすることが可能。
「設定」→「一般」→「リセット」→「キーボードの変換学習をリセット」というふうに操作するだけです。
できるだけ予測変換機能に頼らないで打つ方が、間違いを防げます。
対策2:校正機能を利用する
一昔前は、プロの校正者が手書き原稿を手直ししてくれることが多かったようです。
現代は誰かが直してくれることはほとんどないため、自分でなんとかするしかありません。
心強い味方となってくれるのが、コンピューターの校正ツールです。
私はワードに校正機能がついているのを利用しています。
入力フォームに直接打ち込むことはせず、ワードに入力し保存した下書きをコピー&ペーストしているのです。
うっかり記事を消してしまう事故も防げますし、入力ミスがある場合は自動的に下線が入って指摘してもらえます。
グーグルの校正機能を使うというライターさんも複数いらっしゃるようです。
それについては他のライターさんが記事にされているので、省略します。
対策3:印刷する・読み上げる
教員として働いていた時に理科の講師に教えてもらったことなのですが、人間の脳は機械の画面を見る時と紙を見る時では働き方が変わるそうです。
画面だと大きなブロックに区切るようにしてざっと認識し、紙だと一字一字追うようにじっくり認識する、という話だったかと。
確かに実感として、画面にある文章を読むだけでは見落としてしまうミスが増えがちです。
後から修正がききにくい重要な書類を作成するときは、必ず印刷して紙の状態でチェックするようにしています。
普段書く記事の場合はそこまで時間をかけられないので、かわりに声に出して読み上げるのが有効。
いったん音声にすることで、言葉の流れのおかしなところなどに気づきやすくなります。
それでも間違えることはあります
校正機能は万能ではなく、人間ならばいくら気をつけていても見落とすことがあります。
完全にミスを防ぐというのは不可能に近いかもしれません。
ちょっとした誤字・脱字・衍字はしかたないと考えていいです。
ミスをしても落ち込まず、早めに修正すると良いでしょう。
そのためには、必ず見直しをすること。
記事を書き終えた直後は脳が疲れているので、数時間ほど休んだ後で見返すのが大事です。
私も間違えることは多々あります。
少しのミスなら気にする必要はありませんから、めげずに執筆頑張りましょう。
◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。