文章が長くなる人へ!元国語教師が実践する文章の削り方3

2023/03/06
  • 二児の母。塾講師、学校教師の経験あり。甘いものと日本の古いものをこよなく愛しております。もっと見る>>

こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
文章を書いているとどうしても長くなってしまうという悩み、ありますよね。
短くしたいけれどどこからどうやって削ればいいという方、必見です。
元国語教師が実践する、余計な文章の削除方法をお教えします。

文章を削る必要性はあるの?

一生懸命考えて書いた文章、1字たりとも削りたくないと思う気持ちはわかります。
1度書いた文を削除するのは、徒労感をともなう作業。
文字数に制限がないのなら、長くてもそのまま出してしまえばいいのでしょうか。

最初に書く時は何も考えず書けるだけ書いてかまいませんが、やはり削るという作業は必要です。
庭木や盆栽などと同じだと考えるといいでしょう。
伸び放題にした枝をそのままにしていては、美しい枝ぶりがかえってわかりづらくなりますよね。
それと同じで、文章が長いと本筋の部分が見えづらくなり「最後まで読んでも何が言いたいのかよくわからない」という事態が起こりやすくなるのです。

方法1:文末表現を変更

文末の表現がまどろっこしくなっていないか確認してみましょう。
「~と言えなくもないでしょう」という二重否定や「~というような気がします」といった婉曲表現はたくさんあると読みづらくなります。
「~と言えます」、「~と思います」といった端的な表現に置きかえてみると、すっきりして読みやすくなります。

「~です」「~ます」という一般的な文末表現が続くのも冗長な印象に。
時には「ふわっと軽い食感。」というような体言止め(名詞で終わらせる)や「そのままでもリベイクしても。」といった言いさしの表現も取り入れてみてください。

方法2:重複表現を削除

書いた文章を後で見直してみると、同じ内容を繰り返し書いていることがよくあります。
例えば「馬の背にまたがり、乗馬を楽しんだ」という文章。
「馬の背にまたがり」と「乗馬」はほぼ同じ意味です。
となると、「乗馬を楽しんだ」だけでも通じることがわかりますね。

勢いで書いてしまった時は特に似た表現を連ねてしまいやすいので、時間をおいて見直すことが大切です。
「とても」「もっと」といった副詞、「おいしい」「きれいだ」という形容詞や形容動詞、「だから」「すると」という接続詞は無意識に多用しがちなので気をつけましょう。

方法3:蛇足の切り捨て

筆に任せていると、「あれもこれも」と思いつくまま書いてしまって話がまとまらないこともよくあります。
春のスイーツについて書いていたのに、去年の花見の話や子どもの頃の思い出まで書いてしまう、好きな食材について語ってしまう、など。

少しの回り道なら可愛げがありますが、余談の部分がいくつもあると本筋が行方不明に。
見直して「本筋と関係ないな」と感じた時は、その話が数行にわたっていたとしても思い切って全削除する勇気が必要です。

文を書きながら削っていくことも可能ですが、私はひとまず書けるだけ書いてから容赦なく削る方法を採用。
3~4行まとめて消すことも珍しくありません。
最初は苦痛に感じるかもしれませんが慣れるとむしろ快感になってくるので、できそうなところからトライしてみてください。

◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。

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