時間軸という考えを捨ててみる!今を感じることで見える世界とは

時間軸という考えを捨ててみる!今を感じることで見える世界とは

2025/01/28
  • 二児の母。塾講師、学校教師の経験あり。甘いものと日本の古いものをこよなく愛しております。もっと見る>>

こんにちは。サンキュ!STYLEライターのdanngoです。
「時間軸」という言葉がしめすように、時間には流れがあって1本の線で続いていくイメージがありますよね。
年が改まった瞬間にふと疑問を持った、この時間への考えかた。
私なりに出した答えは「軸ではない」でした。この考えによってがらりと変わった世界についてお話しします。

線ではなく点

線ではなく点

私達は時間の流れを図式化する場合、真横に1本線を引き、真ん中に「現在」、左に「過去」、右に「未来」と書くのではないでしょうか。あるいは左端に「0」、それより右に「1時間」などの数字と単位の組み合わせを書き、右側にいくほど数字が増える形にするはずです。
こういった書き方がしめすのは、「時間は過去も未来もふくめて1本の線でつながっている」という考えかたです。

私はこの考えかたが正しいのか、ふと疑問に思いました。その後、輪のようになっているパターンやねじれているパターン、放射状に広がるパターンなどを考えてみましたがしっくりきません。
考えるのをあきらめかけたとき、急に思いついたのが「線ではなく点」という発想でした。

蛍光灯のイメージ

過去や未来は概念上存在するけれど、実際にあるのは現在だけ。今という瞬間が点のように存在して、「今」という時間がすぎればそれは瞬時に消え、新しい「今」が生まれる、というイメージ。
あえていうなら蛍光灯に近いでしょうか。同じ光、あるいはつながっている光を見ている気がするけれど、本当は絶えず明滅しているし今見ている光と1秒前の光は別のもの。
よどみに浮かぶ水泡にも似ています。いつもそこにあるけれど、常に新しいものが生まれては消えていっています。

過去へのこだわりも未来へのあこがれもいらない

時を止めることも不可能
時を止めることもできません。すぐ消えてしまうのですから。

時間はつながっておらず新しいものが生まれると同時に古いものが消える、この考えにいたったときにまず思ったことがあります。
「タイムマシーンなんて絶対につくれないのだな」
なぜかすごくほっとしました。時間を軸として考えていた間は、過去も未来も必ずどこかに存在していて、高度な技術さえあればたどり着けるに違いないと思っていたからです。
タイムマシーンは夢のある道具ですが、どこかに過去と未来が共存する恐怖も感じさせるものだったと気づきました。

自分が死ぬ瞬間を見に行くことはできませんし、過去の自分が恥ずかしい失敗をした瞬間をそのときいなかった誰かに見られる心配もありません。
記憶や記録を残せば過去のできごとをある程度「再現」することは可能。ただ、過去という時間そのものを残しておくことはできないのです。

「見られるかもしれない」と考えた過去と未来は、実存しないと考えることができます。ただ概念上のものとして存在するだけです。
そう考えると、過去へのこだわりや未来へのあこがれ(同時に恐怖)も捨て去ることができると思ったのです。

区切りはなくてもいい

区切りはなくてもいい

私達人間は、やたらと節目を気にする生きものでもあります。新しい年になると祝い、誕生日か来たからとお祝いをする。
それはなんとなく時間を流れる川や、いつまでも続く線のように考えているからではないでしょうか。
続いているからこそ区切りたくなるのです。便宜上必要なこともあるので、悪いことではありません。

時間は川の流れにたとえられがち

とはいえ、私達はその区切りにこだわりすぎて思うように動けないと感じることもあります。明日になったら、来年になったらなどと行動する時期に線引きをしてしまうことは多いですよね。
考えてもみれば、人間以外の生物はあまりそんなことを気にしていないはず。太陽が昇れば動き出し、お腹がすけば狩りをするとか。花が咲くのも、何月になったからとかではなく日照時間や気温に左右されます。

日付や時刻に振り回されているのは人間だけ。もちろんルールとして締め切りや待ち合わせなどの日時を守ることは必要です。でも自分のやりたいことは時間によってしばらなくていいのではないでしょうか。
今やりたいことがあるなら、区切りが悪いからと先のばしにせず始めてもいいですし、もうやめたいことがあるなら区切りを待たずにやめてしまえばいいのだと思います。

月

過去や未来をないがしろにしろというわけではないのです。過去のしたことが今に、今したことが未来に影響を与えることは否定できません。むしろよりよい未来のため今を大切にしたいと思うのです。

私の考えで相対性理論などの難しいことを説明することはできませんが、私自身が楽になれるのだからいいのではないでしょうか。

◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。

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