首都圏で持ち家一戸建て：頭金なしで住居費３万円台のからくり

神奈川県在住のSTYLEライターの堀江麻衣です。
我が家は２階建ての一軒家。５５㎡の狭小住宅ではありますが、家族４人でワイワイ暮らしています。「首都圏の一戸建て」というとかなりお金がかかるイメージがありますが、我が家の住居費はなんと３万円台。本日はそのからくりをお伝えしたいと思います。

一戸建てへの憧れ

現在の家に引っ越す前は３２㎡の団地に住んでいて、間取りは２Kでした。築４７年の古い団地でしたが、フロアシートを敷いたりふすまをリメイクしたりして、工夫しながら暮らしていました。当時は３人家族だったし、まだまだ十分暮らしていける状況ではあったのですが、むくむくと湧き上がる「一戸建て」への憧れ…。「家の前でバイクをいじりたい」という夫の言葉をきっかけに、我々の家さがしがスタートしました。

住居費を３万円台に抑えるには

築４７年の団地に暮らしていた頃の家賃は月３９７００円でした。住宅供給公社というところの団地だったので、我々の住んでいる地域の家賃としてはかなり安い方です。この金額と同程度の返済額の住宅ローンを組めば、この先収入が減ったりしても破産のリスクは低く抑えられると考えました。それを基準に、ローンの計算サイトで試算をした住宅の値段は「１２００万円」でした。
１２００万円の家だと、我が家の地域では新築は無理です。中古でも、１２００万円の家はまずないだろうと思いましたが、夫が「１２００万円以下の家が見つかるまでは買わない」と譲らない…。チラシやインターネットで探して何軒か内見に行くうちに、とうとうみつかったのです。金額、立地ともに、探し求めていた条件にぴったりの物件が！１２８０万円の築１９年の中古住宅で、１５坪の土地に建つ２階建て。１戸建てとしては狭小の５５㎡で、駐車場はありません。売り出し金額は１２８０万円でしたが、交渉をして１２００万円にしてもらうことができました。
頭金無しで、諸経費をすべて組み込んでもらった合計は１３５０万円。月々の返済額は３６０００円です。固定資産税を月割りにして追加しても３９６４８円！団地の家賃より安く抑えることができました。我が家が住居費を安く抑えられているのは「中古の狭小住宅を購入したから」でした。

リフォーム費用も安く抑えるために

築１９年の物件だったので、それまで住んでいた築４７年の団地と比べると、そのままでもずいぶん新しく見えました。それでも壁紙が黒ずんでいたり、畳がぼろぼろになっていたりと、リフォームしたいと思う箇所はいくつか出てきました。当初は住宅購入費に追加してリフォーム代もローンに組み込んでもらおうかと思っていましたが、結局それはやめました。父が使わなくなった「珪藻土」という壁材があったので、自分たちで塗ってみようということになったのです。その後、親族が協力してくれることになり、外壁撤去や樹木の伐採、和室の畳をどかしてフローリングへの張り替え、壁塗り、壁の撤去など、DIYで行うことになりました。トイレは便座だけ新品に替え、あとは徹底的に掃除しました。玄関は鍵だけ自分たちで付け替え、キッチンははがせる壁紙を貼り、カビだらけだった換気扇はフィルターを新品にし、あとはゴシゴシ磨きました。DIYを進めるにあたってそのつど材料費はかかりますが、業者に依頼するよりはずっと安く抑えられ、自分で出費もコントロールすることができます。ローンと比べると利息もかからないので、大きな節約になりました。

中古の家の住み心地

購入時は築１９年でしたが、現在は築２４年になっています。中古ではありますが、もともと住んでいたのはもっと古い築４７年の団地だったので、「古くて不便」という感覚はあまりありません。購入直後に給湯器が壊れたり、雨どいを直さなければならなかったりと、メンテナンスが必要な部分は新築より多いとは思います。ただ、子どもがものを引きずって床に傷がついたり、壁紙が少し破れたりしても、そんなに気にならないのは中古のいい点かもしれません。
現在はDIYもひと段落しているので、住居にかかっている費用は住宅ローンと固定資産税のみです。そのうち子どもたちが大きくなって、それぞれに個室が必要になったら、また自分たちで２階の二部屋を仕切る壁を取っ払って、３部屋に分けようか、なんて話しています。
以上、わが家の「住居費３万円台のからくり」についてでした。

この記事を書いたのは・・・堀江麻衣
口コミサンキュ！ではトップブロガーとしてブログを執筆。５５㎡の狭小中古１戸建てをＤＩＹしながら暮らす専業主婦で、小２の男の子と２歳の女の子の２児の母。多摩美術大学で陶芸を４年間専攻。美大卒業後は、１２年間学習塾で英語と国語を教えていました。