「悪魔の実」と呼ばれるフルーツを食べてみた!気になる見た目・味・栄養とは?
こんにちは。珍しい食材を見つけて食べるのが好きな、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。
今までにも、幻の果物と呼ばれるポポーなどを食べてきましたが、今回またまた貴重な果物を発見!
ネーミングの面白さ、見た目の不思議さもあって、思わず手に取らずにはいられませんでした。それが、「悪魔の実」と書かれトゲトゲの果物。
この記事では、管理栄養士である筆者が食べてみた「悪魔の実」について紹介します。
食用とは思えない見た目
果物の一般的なイメージは、丸みがあって、甘味が多いものを想像する人が多いのでは?
バナナのように細長いものや、いちごのように少しとがったような形をするものもありますが、基本的にはケガをするような表面をしていません。甘味については、完熟した果物には果糖という成分が多く含まれるので、砂糖の甘味よりも強く感じるものが多いです。
しかし、この「悪魔の実」と呼ばれる果物は、そのいずれにも当てはまりませんでした。
パッケージから取り出してみると、こんなにトゲトゲしていて、気を付けて触らないと痛いくらい硬さもあります。
くりのイガほどではないにしても、いかにも「食べるな危険」といわんばかりの見た目をしています。
そんな見た目から、「悪魔の実」と呼ばれるようになったのかもしれませんね。正式名称は【キワーノ】という果物のようです。
果物とは思えない味
南国産の果物ということで、しばらく室温に置いておき、食べる前に冷蔵庫で冷やしてから切ってみました。(果糖が含まれていれば、冷やすことで甘味を強く感じられるという性質も考慮)
断面は、種が多くて実が少ない印象。色や形状は違いますが、そんな様子はざくろに近いかも。
ざくろはあまり甘味が強くなく、酸味のほうが感じられる果物ですが、キワーノの味については、そのどちらも感じず…
スプーンで皮の内側をこそげるようにすると、メリメリっとした手ごたえとともに果肉と種をすくうことができます。そのまま口に含むと、プルっとしたゼリー状の食感。噛んでみると、未熟な白いスイカの種よりやや弾力のある歯応え。そして、甘くも酸っぱくもない薄味…(本来は、ほどよい酸味があるらしい)
なんと表現していいのか難しいのですが、果物っぽさは感じられず。かといって、ウリのような青臭さもありません。
試しにプレーンヨーグルトにのせてみたのですが、ヨーグルトの味をばっちり感じるほど淡白。何を食べているのかわからなくなったので、結局はちみつを少しかけて食べることにしました。
すると、心なしか種の食感のせいでメロンのように感じたような気が…
あっさりとした味なので逆にいえば、どんなものにも合わせやすいといえるでのはないでしょうか。サラダのトッピングに加えるというのも、よく合いそうです。
低カロリー&豊富な栄養素!
見た目、味ともに、けっして万人受けするものではないキワーノですが、栄養価を調べてみるとなかなかの実力を持つことが判明!
<1個あたりの皮を除いた食べられる部分(180g)あたりの主な栄養素>
・エネルギー:74kcal
・糖質:9.7g
・食物繊維:4.7g
・マグネシウム:61㎎
・銅:0.16㎎
・ビタミンE:1.3㎎
食物繊維、マグネシウム、銅、ビタミンEの含有量は、いずれも30~40代女性の1日に必要な量の21~26%を占めるほど多くなっています。特に、マグネシウム(※)は生の果物ではトップクラス!栄養豊富なアボカドを超える量を誇るほど多くなっていますよ。
※…マグネシウムはミネラルの1つで、骨や歯を丈夫にしたり、血圧を下げたり、体温の調節などに関わっています。
今回のように、皮に青みが残ったキワーノは、まだ完熟していない状態でした。黄色やオレンジ色になるまで室温で追熟させておくと、もっと種がやわらかくなって食べやすくなるといわれていますよ。
和名では「ツノニガウリ」、英語名では「ツノメロン」と呼ばれているキワーノ。もし見かけることがあれば、食べてみてはいかがでしょうか?