「みかん」は外皮ごと食べるのが正解!健康効果もUPする焼きみかんのススメ

2022/02/14
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

コタツでみかんを食べるイメージがありますが、まだまだ春先までみかんのシーズンは続きます。

通常は、外側の皮をむいて食べるのが一般的なみかんですが、皮ごと食べられることをご存じでしょうか?

この記事では、管理栄養士である筆者が、みかんを焼いて食べる方法をご紹介!
焼くことによって得られる、うれしい健康効果についてもお伝えします。

みかんの栄養は皮に多い?

白い背景に日本のマンダリンオレンジの果実
manbo-photo/gettyimages

みかんは甘酸っぱい味が特徴で、ビタミンCが多いイメージがありますね。

Mサイズ1個あたり95gの場合、皮を除いて食べられる部分は75gくらい。
カロリーは37kcal、ビタミンCは24mg(1日必要量の1/4に相当)含まれています。

ビタミンCは、風邪やストレスに対する抵抗力を高めたり、日焼けやシミ・そばかすを防いだり、抗酸化作用によって老化を防ぐ働きなどがあります。
また、酸味のもとはクエン酸という成分で、こちらも同様に抗酸化作用を持ち、鉄やカルシウムなどのミネラルの吸収を高めたり、新陳代謝を助けて疲労回復効果が期待できます。


これ以外にもぜひ注目してほしいのが、皮に多く含まれている成分です。
皮にもビタミンCが含まれていますが、それ以外で多いものには食物繊維、β-クリプトキサンチン、ヘスペリジン、ナリンジン(ナリンギン)、ノビレチンといったものも。

・食物繊維は、お腹の調子を整えたり糖の吸収を抑える働き。

・βークリプトキサンチンは、βーカロテンの仲間で、抗酸化作用や骨粗しょう症の予防に役立ちます。

・ヘスペリジン、ナリンジン(ナリンギン)、ノビレチンは、毛細血管を強化して血行を良くしたり、血糖値の上昇やメタボ予防、一部の認知症やアレルギー抑制などが期待できるといわれていますよ。

焼きみかんの作り方

オーブントースターでオレンジを加熱し、オレンジを焼きます。
komta/gettyimages

これだけ魅力的な作用を持ったみかんの皮、ぜひ取り入れてみたいですよね!
効果が認められて、実際にトクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品にも実際に使われている成分だったりするのです。

そんなみかんの皮ですが、実際にそのまま食べてみると苦味を感じます。これこそが先述したナリンジンが含まれている証拠でもあるのですが、食べにくいと感じる人が多いはず……


そこでおすすめしたいのが、「焼きみかん」!
作り方は、皮つきのまま魚焼きグリルやトースターなどに入れ、黒焦げになるまで焼くだけ。

食べる時のポイント

焼いた後は焦げた部分を取り除き、残りの外皮と実の部分を一緒に食べます。
そのまま食べるよりも皮の食感や味が食べやすくなり、温かい状態であれば香ばしい香りとホクホク食感も楽しめますよ。

なお、皮を食べる時に農薬などが気になるのであれば、専用の洗浄液に付けたり、小さじ2ほどの重曹を溶かした500mlの水に1分ほど浸けると安心です。


それでも、皮がどうしても食べにくい時は、もったいないですが皮をむいて食べてください。焼いたことが無意味に思えるかもしれませんが、加熱によって実の方へ皮の栄養がいくらか移るといわれています。
ですので、皮をむいて生を食べるよりも、「焼きみかん」にすることは断然おすすめの食べ方といえるのです。


ぜひ、体にうれしい健康効果たっぷりの皮の栄養も、効率よく取り入れてみてくださいね!



★この記事を書いたのは・・・

管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
年長の女の子のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、地元のケーブルテレビの食育番組に出演しています。
食べること、料理すること、喋ることが好きです。

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