色が濃い=「緑黄色野菜」じゃない⁉緑黄色野菜の基準と種類について管理栄養士が解説!

2024/11/14
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。野菜をモリモリ食べるように意識している、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

健康維持のために、野菜は1日350g、そのうち1/3を緑黄色野菜でとることが厚生労働省によってすすめられています。その緑黄色野菜ですが、仕事で栄養指導をする際には「色の濃いものを選んで」と伝えているのですが……

皮の色は濃いが中身が薄くて緑黄色野菜ではないもの、全体的に色は薄めだけど緑黄色野菜に当てはまるもの、こういった点で悩む人がよくいらっしゃいます。

この記事では、管理栄養士である筆者が、緑黄色野菜の基準とそれに当てはまる種類についてご紹介します。
知っているようで知らなかったという種類もあるかもしれませんので、見分ける自信があるという人もこの機会にぜひチェックしてみてくださいね!

緑黄色野菜とは?

緑黄色野菜については、厚生労働省でつぎのように定義が定められています。

「原則として可食部100g当たりカロテン(カロチン)含量が600マイクログラム(μg)以上の野菜」のこと。
「ただし、βカロテン当量が600μg未満であっても、トマト、ピーマンなど一部の野菜については、摂取量及び摂取頻度等を勘案の上設定している」といった特例もありますよ。

このカロテンは植物によってつくられる成分で、野菜などに含まれる赤色や黄色の色素でもあります。また、体内では活性酸素を減らす抗酸化作用を発揮します。
おもに、β(ベータ)-カロテンという名前で知られており、体内で必要な分だけビタミンAに変換され、ビタミンAとして目の機能維持などにも役立ちますよ。

緑黄色野菜にはカロテン以外にも、ビタミンCも豊富に含まれ、ビタミンK・葉酸などのビタミン、カルシウムや鉄などのミネラルが多く含まれているという特徴もあるのです。

なぜ意識してとらなきゃいけないの?

ちなみに、緑黄色野菜に該当しない野菜は淡色(たんしょく)野菜と呼ばれます。
字のとおり、色が薄い野菜が多く含まれています。

キャベツ、玉ねぎ、コーンなどが当てはまり、こういった野菜をとる機会は一般的に多いのでは?
淡色野菜はカロテンを多く含みませんが、一度に大量にとりやすいため食物繊維の補給源として優れています。

また、緑黄色野菜ほどではないにしてもビタミンCやポリフェノールをはじめ、幅広い栄養素も含んでいるため、健康増進や美容の役に立ちますよ。

緑黄色野菜だけで1日に必要な野菜量の350gをとるのは大変なため、1/3を緑黄色野菜、それ以外を淡色野菜でとるのが理想とされているのです。

緑黄色野菜一覧はコチラ!

緑黄色野菜を説明する際に、「色が濃いものを選んで」とお伝えすると、緑黄色野菜ではないものを選ぶ方もいます。

なすやきゅうりは皮の色が濃いから……と、いわれますが淡色野菜に分類されています。たとえば、かぼちゃやにんじんなど中まで色が濃いことが大切です。

ではここからは、緑黄色野菜に該当する野菜を紹介していきます。
(80種類ほどあるので、食べられている頻度が多そうなものを抜粋)

あさつき
アスパラガス
さやいんげん
豆苗(とうみょう)
さやえんどう
オクラ
かぶ(葉)
かぼちゃ(日本・西洋種どちらも)
みずな
ケール
こまつな
ししとう
しそ(葉、実どちらも)
しゅんぎく
せり
かいわれだいこん
葉だいこん、だいこん(葉)
たかな
チンゲンサイ
とうがらし(葉・果実どちらも)
トマト、ミニトマト
なばな(和種・洋種どちらも)
にら、花にら
にんじん(根・葉どちらも)
茎にんにく(いわゆる、にんにくの芽)
葉ねぎ、こねぎ
のざわな
バジル
パセリ
ピーマン、赤パプリカ
ブロッコリー(花序、芽ばえ)
ほうれんそう
みつば
めキャベツ
モロヘイヤ
サラダな
リーフレタス
サニーレタス
レタス(水耕栽培)
サンチュ
ルッコラ

緑黄色野菜を意識してとり入れてみて!

一覧を見てもらうと、葉物野菜が多く含まれていることに気付いたかもしれません。
また、赤、橙の色の野菜も緑黄色野菜となっているものが多いですね。

反対に、色はあまり濃くないのですが、みずな(水菜)や何種類かのレタスも含まれていることにも注目!
これらの野菜については、サラダとして食べやすいので、淡色野菜ばかりにならないように上手に組み合わせてみることをおすすめします。

単純に野菜の摂取量が少なかった人はもちろん、今まで淡色野菜ばかり食べていた、という人もご紹介した内容を参考に、緑黄色野菜を食べる割合を見直してみてはいかがでしょうか?



★この記事を書いたのは・・・管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり

小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。

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