【野菜漢字クイズ14】「火焔菜」と書くのは、どんな野菜?アンチエイジング効果が期待できて、濃い色が特徴のあの野菜!

2021/10/13
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。管理栄養士&食生活アドバイザーで、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

漢字検定準1級という資格と食の知識を生かして、みなさんに漢字から読み解く野菜の豆知識を紹介します!

さて、「火焔菜」と書く野菜とは一体、何でしょう?

ヒント1:色が濃い

「火焔菜(かえんさい)」は書いて字のごとく、切ると燃えるような赤に近い濃い色をしたものが国内では多く見られます。また、葉の軸の部分なども赤く染まり、若い葉はベビーリーフとして食べられることもある野菜です。

通常、色素成分として野菜の赤い色にはアントシアニンなどが含まれていますが、火焔菜に含まれているのは【ベタレイン】(ベタシアニン、ベタキサンチン)と呼ばれるポリフェノール。

火焔菜の色素成分には、赤紫色を示すものや黄色を示すものの2種類があり、赤色以外にも、それぞれが混じり合った鮮やかな橙色や黄色もあります。色素を含まない全体が白いものもあれば、縞模様を描くように他の色と層を成すものもあるので「うずまき大根」という別名も持っていますよ。

ヒント2:甘みと香りが特徴

火焔菜は、生のまま食べることもできます。
薄切りや細切りにしてサラダに加えたり、鮮やかな発色を生かしてスムージーの材料に使われることも。シャキシャキとした歯ごたえと、ほんのりと甘味が感じられます。

ビーツには、雨上がりの地面の香りと同じ成分が含まれているため、生食すると土臭い香りを強く感じることがあります。レモン汁や酢などの酸性食材を加えれば、分解されて香りを抑えることができるとされています。(黄色やうずまきのものの方が食べやすいことも)


加熱して食べる場合は、色素成分が水に溶け出しやすいので、アルミホイルに包んで蒸し焼きにするか、皮付きのまま茹でられることが多いです。
180℃くらいのオーブンで1時間ほどじっくりと焼くと、ホクホクとした食感と甘味を強く感じやすくなりますよ。

ヒント3:見た目がカブやイモっぽい

火焔菜は、スーパーマーケットよりも、直売所や道の駅などの方が見かける機会が多いかもしれません。
ヨーロッパやロシアでは、地域によって日常の食卓や行事の時にスープやサラダとして食べられているのですが、国内では北海道や長野を中心にわずかに生産されているのが現状。栽培は暑くない地域であれば可能なので、家庭菜園や小規模な農園でも作られていることがありますよ。

よほど新鮮なものでなければ、葉を外して売られていることがほとんど。表面に土が付いたままのこともあるので、パッと見た感じでは赤カブやイモに間違えてしまう可能性も…

写真のような見た目をしていますが、切ると鮮やかな濃い色をしている火焔菜。
さて、「火焔菜」と書く野菜とは、何のことでしょうか?




正解は、「ビーツ」でした!

ビーツは、海外ではビート、テーブルビート、ビートルートなどと呼ばれていますが、国内ではビーツと呼ばれることが多いそう。
鮮やかな色を生かして、赤ビーツを加えて作られるロシアのボルシチというスープが有名ですね。身近な料理でもポテトサラダや味噌汁に加えて、ピンクや赤色を楽しむこともできますよ。


ヨーロッパでは昔から健康によい野菜として知られ、古代ローマでは薬として利用されていたことも!

そんなビーツには、次のような成分が特徴的です。
・オリゴ糖… 甘味のもとで、腸内環境を整えてくれる効果が期待できる
・葉酸… 妊娠前後や授乳中の人だけでなく、悪性貧血を防いだり動脈硬化の予防にも役立つ
(→ このことから、食べる輸血と称されることも)
・一酸化窒素(NO)… 血管を広げて血栓ができるのを防ぐ効果が期待できる


食べ方や栄養を参考に、ビーツを食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか?



★この記事を書いたのは・・・

管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
年長の女の子のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、地元のケーブルテレビの食育番組に出演しています。
食べること、料理すること、喋ることが好きです。

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