あなたも「肉アレルギー」になる日が来るかも⁉肉アレルギーの症状や原因について管理栄養士が詳しく解説
こんにちは。知り合いに肉アレルギーの人がいる、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。
小麦・卵・乳などが食物アレルギーの原因として多いですが、じつはどんな食品でもアレルギーの原因になることを知らない人も多いのでは?
筆者の身近には、牛肉や羊肉にアレルギー反応を示す人が何人か存在します。
この記事では、管理栄養士である筆者が、「肉アレルギー」のことについて詳しくご紹介します。
もしも、ご自分や周りの人で肉を食べると調子が悪い、という人がいる場合には参考にしてみてくださいね。
肉アレルギーとは?
肉アレルギーとは、おもに牛・豚・鶏などの動物の肉を食べたときにアレルギー反応が現れる病気です。
ほかの食物アレルギー同様に、かゆみ、むくみ、赤み、湿疹、腹痛、吐き気、嘔吐、口やのどの違和感、声がれ、せき、呼吸困難などの症状が起こるとされています。
肉そのものを口にしなければ、肉を使っただし(エキス)などは食べられることが多いそう。
ただし、人によってはそれらもすべて除去が必要なケースがあり、そういった場合には肉を原料としたブイヨン、出汁、肉エキス、パウダーなどが使われた料理や食品も避けなければなりません。また、調味料、菓子などの加工食品にもそれらが含まれることがあるため、注意が必要となるのです。
肉アレルギーになる意外なきっかけとは?
通常は食物アレルギーになるのは、個人の体質や環境などによるものと考えられています。
ところが、一部の肉アレルギーに関しては、ある経験をきっかけに起こることがあるのだとか……
それが「マダニに噛まれること」です。
マダニによって体内に特定の成分が入ってくると、体はそれを敵とみなして抗体をつくります。そして、その成分を含んだ牛肉や豚肉を食べると、アレルギー反応が起こってしまう(※)ことがわかったのです。
マダニは、山や草むらなどの自然豊かなところに生息しているので、そういったところへ素肌を出して行ったりするとリスクが高くなってしまいます。マダニに噛まれることを防ぐためには、長袖長ズボンなどでできるだけ皮膚をおおったり、虫よけグッズを活用しましょう。
※……マダニに噛まれる頻度などによって、アレルギー反応に差があるといわれています。
食物アレルギーについて意識を向けてみよう!
消費者庁が発表している食物アレルギーハンドブックによると、「重篤度・症例数の多い8品目(特定原材料:えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ))」は表示を義務付け、「過去に一定の頻度で健康危害が見られた 20品目(特定原材料に準ずるもの)」については表示を推奨すると記載されています。
推奨表示の食品とは、つぎのとおりです。
アーモンド・あわび・いか・いくら・オレンジ・カシューナッツ・キウイフルーツ・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・マカダミアナッツ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン
この中に牛肉・鶏肉・豚肉が含まれていることから、そこまで多くはないものの肉アレルギーの人が一定数存在していることがわかります。
食物アレルギーは、食後早い時間に現れるものだけでなく、消化が進んで数時間~1日ほど経って症状が現れることも。もし、疑わしい症状が見られた場合は、専門医に診てもらい、自己判断で対処しないように注意してください。
とくに、肉は鉄分の補給源としても役立つ食品なので、個々の状態でどこまで食べられるかを検査などで判断してもらうことをおすすめします。
参考サイト
★この記事を書いたのは・・・管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。