デトックス効果のある春の山菜!子供も喜ぶ人気レシピをご紹介

2020/05/06
  • 管理栄養士&食生活アドバイザー。5歳娘のママ。食と栄養に関する記事執筆、栄養相談をメインに活動中。 もっと見る>>

こんにちは。
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかりです。
料理を作ることはもちろん好きですが、それ以上に食べることが大好き!

この時期、野山は山菜の宝庫!
ありがたいことに、そんな地域に住むことになったので、春の恵みを満喫しています。

身近に野山がない人も、スーパーマーケットや直売所に並ぶ山菜を手に取る機会が増えることを願って、おいしい食べ方をご紹介します。

まずは定番「天ぷら」

ようやく春らしい暖かさが続くようになり、晴れ続きの天候というのもあり、ここ最近は絶好の“山菜採り”日和となりました。

山の中にある祖父母の家の敷地には、毎年、ウド・ワラビ・タラの芽・フキ・タケノコなどが自生していて、今年も山菜採りを手伝わせてもらうことに。

ウドは茎を除いた葉の部分、タラの芽、タケノコをヨモギの若芽と合わせて、ごちそう感のある「天ぷら」にしてみました。

天ぷら粉があれば、パッケージ通りに水を加えて溶き、山菜にまとわせて油で揚げるだけ。
天ぷら粉の代わりは、薄力粉・冷水・卵を、菜箸でつつくように混ぜ合わせます。
(混ぜすぎると衣が重くなるので、この場合は少しダマが残ってもOK。配合量はお好みのレシピを参照ください。)

少しゆるいくらいの衣ですと、油の吸収量も減らせるので、いくらかカロリーダウンになります。
カラッとした揚げ具合や、サクサクっとした食感を求める場合は、標準の配合量にしてくださいね。

ワラビなどのアクがかなり強いものも、天ぷらには使えます。
(後述しますが、少量であれば・・・)
他には、コゴミ、フキノトウなど。
今回は、近くの畑に生えていたアスパラガスも混じっています。

天ぷらといえば、天つゆ(麺つゆ)も美味しいのですが、我が家では子どもたちが岩塩を付けて喜んで食べていました。
少しえぐみや香りが気になりそうなものでも、お代わりして食べていたのでビックリしたくらいです。

だしが染みこんだ「煮びたし」

ワラビは、山菜の中でもかなりアクが強く、下処理なしには食べることができません。
そして、アクといっても、ポリフェノールの成分であったりすることが多いのですが、ワラビの場合は毒性を含んでいるため、しっかりと下処理が必要なのです。
(ただし、少量であれば、そのまま天ぷらなどで食べて、独特の苦味を味わうことも可能です。)

下処理は、重曹(ワラビの重さの1%以下)を加えた湯(ワラビの重さの2倍)に一晩漬け、その後、水で洗い流します。
できるだけ収穫したその日に行うことで、やわらかい食感を楽しむことができます。
また、少しヌメリやネバリが出たものは、うまくアク抜きが出来ている証拠なので、アク抜き済みの市販品を買う場合は、チェックしてみてくださいね!

我が家では、刻んだ油揚げと一緒に、だし・醤油・みりん・砂糖を加えて煮詰めた「煮びたし」を作り置きして、ごはんのお供として楽しみました。
噛みきりやすいやわらかさのものは、子供たちもよく食べていました。
他にも、刻んだきゅうり・しょうが・醤油・酢で和えたものも、爽やかな風味で美味しくいただけましたよ。
こちらは大人向けですが、かつお節をかけたり、さっぱりといただけました。
(料理名としては「香味漬け」、などに当たるのかな?)

クセが気になるものは「そぼろ炒め」や「味噌汁」に

「天ぷら」が人気だからと、さすがに、週に何度も揚げ物料理を繰り返すのも気が引けたので、余った山菜を別の料理にアレンジしてみました。

ウドそのものは、「酢味噌和え」が定番で、そちらを調理したのですが、大量に付いてきたウドの穂先もどうにか食べようと、いろいろとレシピを検索した時に、「味噌汁」や「胡麻和え」というのもあったのですが、ちょうど冷蔵庫に買い置きがあった鶏ひき肉を使って、「そぼろ炒め」にすることに。

まずは、熱したフライパンに、ごま油・鶏ひき肉を入れて色が変わるまで炒めます。
そこへ、刻んだウドの穂先を加え、炒め合わせてしんなりとしたら、醤油・みりんを加えてアルコール分を飛ばし、調味料が絡んだら焦げ付く前に火を止め、完成!

味の方は、かなり食べやすいものの、「天ぷら」に比べたら香りを強く感じたらしく、大人向けの一品となりました。
こしょうや唐辛子などの香辛料をもっと利かせたら、ちょっとしたおつまみにも合いそう。

それでも食べるのが難しいと思ったら、味噌汁に加えちゃいましょう!
少し残った「そぼろ炒め」、今朝の味噌汁に、しいたけ・長ねぎと一緒に加えてみたら、子供たちは気付かず完食だったので、食べやすさはお墨付き◎

基本的に、苦味は油を使うことでマスキングされる(隠される)ので、山菜を直接茹でるのではなく、一度油で炒めたことで美味しく食べられるようになったのかもしれません。

「酢味噌和え」や「サラダ」も!

山菜は、何といっても採りたてがアクが少なくて一番食べやすい!!

なので、下処理や調理は、できるだけ早いうちに。
そして、出来るのであれば、収穫からあまり時間が経たないうちに手に入りやすい、収穫場所近くの無人販売所や直売所などがお薦め!
(スーパーマーケットでは、物流の関係で、収穫から数日経っていることもあるかも?お店の人に確認してみてくださいね。)

ウドは、薄く切って酢水にさらすことでアク抜きができます。
その時の硬さやアクの状態によって、生のまま酢・味噌・砂糖・だしなどで和えた「酢味噌和え」にしたり、サッと茹でてから「おひたし」「サラダ」なども楽しめます。


なかなか買ってまで食べることのない山菜かもしれませんが、独特のエグミ/苦味/渋みは、ポリフェノールが多く含まれている証拠でもあり、それらが身体に溜め込んでしまったいらないものを排出するのに役立っていると言われています。
(他にも、ほうれん草に含まれるシュウ酸、お茶に含まれるタンニンなども含まれています。)

季節的に、寒い期間に溜め込みがちだった身体の機能が、暖かくなるにつれて新陳代謝が活発になっていきます。
食材の力も利用して、スッキリとした健康体を目指してみてはいかがでしょうか?


★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
4歳女の子のママ。保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆などで活躍中。
食べること、料理することが好きなワーカーホリックです。

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