いちじくには「花」がない?漢字で【無花果】と書く理由とは?
こんにちは。
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかりです。
秋の味覚の一つでもある「いちじく」ですが、独特のプチプチに近い食感が大好き!
という人と、なんか苦手!という人に分かれるみたいですね。
酸味が少なくて甘味を強く感じることから、甘いものが好きな人には人気の「いちじく」。
この記事では、なぜ漢字で【無花果】と書くのかという理由と、その食感の秘密を紹介します!
いちじくの特徴
いちじくは、アラビア南部が原産地とされる果物で、花を咲かせずに実が付くようにみえることから【無花果】という漢字が当てられています。
(実際には、花が咲くということ!)
一般的には3~5メートルくらいの高さに成長しますが、場合によっては20メートルを超えるほど大きくなることもあります。
筆者の近所にも、一般的な高さから巨大な木まで、さまざまな大きさのいちじくの木を見かけます。
こちらの田舎では、庭木として植えて実っているものの、あまり食べない人も多い様子。
熟した果実や乾燥した葉に薬効があるとされ、「不老不死の果物」と称されることもあるとか。
ちなみに、いちじくを切った断面からにじみ出てくる白い液体は、ゴムに近い樹脂の成分なのですが、いぼの治療や寄生虫の駆除に使われていたようです。
(人によっては、かゆみやかぶれが起こるので、注意してくださいね。)
生のいちじく100gあたり、54kcalと低カロリーで、カリウム、葉酸、食物繊維などが主な栄養素。
また、タンパク質分解酵素のフィシンを含んでいるので、料理の付け合わせやデザートに食べると消化を助けてくれます。
実は花がある!
いちじくは、【無花果】と書きますが、花は咲きます。
が、外からは見えないところに咲くのです。
では、どこに咲くかというと、いちじくを割った中身なのです!
それこそ、独特のぷちぷち食感を生み出す、あのつぶつぶとした一つ一つが、いちじくの花の正体なのです!!
驚きますよね?
まさか、今まで花を食べていたとは、知っている人はかなり少ないのでは。
こういう事実を知ったら、【無花果】という漢字も納得ですよね!
いちじくの楽しみ方は?
いちじくは、夏に採れる品種、秋に採れる品種、そのどちらも採れる品種に分類されます。
早いものでは6月から、遅いものは10月くらいまで流通しているというので、比較的よく見かける果物なのでは。
一般的な品種には、日持ちや輸送性に優れた【桝井(ますい)ドーフィン】があり、流通の大半を占めているといわれています。
いちじくの品種は100種を越え、味の良さ、果実の大きさ、皮の色、皮の剥きやすさ、割れにくさなど品種によって差があります。
なかでも、国内で最高級とされるのが、「黒いダイヤ」と称されるフランス原産の【ビオレ・ソリエス】。
栽培農家が限られ、主に佐賀県と新潟県の一部で作られているのだとか。
その新潟の栽培地というのが、筆者の地元なのですが、一般的ないちじくに比べて皮の色が黒いことから「黒いちじく」と呼ばれて区別されています。
完熟したものは糖度は23度に達することもあり、ネットリとした食感が特徴です。
いちじくは、そのまま食べるも美味しいのですが、クリームチーズと合わせたり、生ハムを巻いて食べると、ワインにぴったりなおつまみに!
二日酔いにも効果的な成分が含まれているので、お酒好きな方にはぜひ試してみては。
★この記事を書いたのは・・・
管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
5歳女の子のママ。食材記事の監修、食育サイトの栄養相談などで活躍中。
食べること、料理することが好きなワーカーホリックです。