〈愉しくオバさんを生きていく。〉どんどん我流が増えていく~成人式編~

2022/01/17
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

1972年生まれの私は現在、49歳。若松美穂もオバさんと言われる年齢になりました。

今、若い頃に思っていたより、オバさんは気楽で愉しい!と感じています。
子育てがひと段落し、時間ができて自分のことをメインに考えて暮らせるようになってきたからかもしれません。「女子」ではなくなったことも、心地よさの理由の1つな気がします。

そんな私が、アラフィフのからだ・心・時間・旅・人間関係……もろもろを、個人的な視点で書いていきます。
「オバさんを生きる」。けっこう心地いいな。
そんな思いを込め、リニューアル新連載のタイトルは「愉しくオバさんを生きていく。」にしました。

毎週月曜午前9時更新。
おつきあいいただけましたらうれしいです

【こどもが20歳になって……オバ美穂の思い】

今年成人された皆さま、ご家族さま、成人おめでとうございます。

皆が皆、20歳まで成長することが当たり前ではないから、成人式は、本人と周りの方に、『ここまで育って(育てて)くれてありがとう』と、感謝の気持ちを新たにする日だったように思います。

私には娘が2人。ともに成人を迎えています。娘たちが成人を迎えた頃、私の気持ちの中では、「もう20歳」という思いと、「まだもう少しある」という両方の思いがありました。精神面では、これまで以上に、本人に任せる・見守るようにしようと思いつつ、「育て終えた」という感覚はなかったかもしれません。二人とも大学には自宅から通っていましたし、学費も必要ですので。大学卒業までは、半分子ども、半分大人という感覚かな。

【「大人」っていつからだろう?】

昨年成人を迎えた二女。髪飾りは長女が成人式に使ったモノを再利用。帯や小物も家にあるもので。長く美容師をしてきた母の技術のおかげで、なんとかなりました。

以前、ある場所で「いつから大人?」という質問をされたことがあります。会場内にいる人たちの手の上がり方はバラバラでした。

・18歳になったら
・20歳になったら
・高校や大学・専門学校・大学院など含め学校を卒業したら
・就職したら
・結婚したら

みなさんはどう思われますか。選択肢はもっとあるのかもしれませんし、これだけ……と決めきれない理由もあるかと思います。私自身、精神面と経済面で少し分けて考えているのかもしれません。

【式への思いはそれぞれ。親の私は「いいんじゃない?」と言うだけ】

昨年、我が家の二女の時には、コロナ禍のため自治体主催の成人式は開かれませんでした。着物を着て学校に集まり、再会を楽しんだ子たちもいたようですが、娘は「私はいいや」と。まぁ、本人がいいというなら、いいのでしょう。でも、着物の予約をしていたら、その日に着ていたのかしら。 

他の地域はわかりませんが、私が住むさいたま市周辺は、1~2年前から着物を選び、着付け時間の予約をします(手持ちの着物があって直接美容院を予約する場合は別)。次女は、大学に入ってからという未知の生活のスケジュールは決めきれず、着付けの予約はしませんでした。

これ、子どもの性格的なものもあるのかな~。長女は計画を立てて、そこに向かうのが好きな人。「好きな着物を選びたい/小物選びも楽しみたい/当日はお友だちと同じところで着付けをして一緒に会場に行きたい!」という意思がありました。その割に、「写真館での撮影はいい。どうせ見ないから」と、冷めたところも。一方の二女は、状況を見極めつつ、その時に合わせて動く方が心地いい人。それを知っているので、二年後を決められないことも理解ができました。

【一応用意した成人式の着物は 母の目利きで1万円!】

着付けの予約はしなかった二女。でも、いざとなったら、私の実母(娘にとっては祖母)がいます。母は美容師で、長年、成人式の着付けを手掛けてきた人。着物選びもお手の物です。ある時、隣駅のデパートに出かけていた母から着信が。「今、リサイクルの着物売場にいるんだけど、良いものがいくつかあったから、○○ちゃん(二女)と来て~」と。

コロナ禍で成人式があるのかないのか、そのときにはまだ決まっていませんでした。でも、もし会が催され、二女が行く気になったときのため、とりあえず着物だけ用意することにしました。三着ほどサクッと試着したところで、本人も母も私も、店員さんも「この紫、似合ってる~」と意見が一致。30分ほどで購入を決めました。その着物、な、なんと1万円! 長女のレンタル一式とは、20倍以上の差があるのですが、本人が気にせず……なので、いいのです。お金は着物よりも他のことに使いたいんですって。

【スマホや自前のカメラで撮影した成人写真も悪くない】

二女の成人の日には、普段は行かないお詣りに家族で出かけました。二女はデパートで買ったリサイクル着物を着て。すべてがそろった豪華な着物を身に着けた成人さんとすれ違うと、その子は“お姫様”。一方我が子は体も細くて”町娘”みたい……と笑いましたが、たくさんの家族写真と、自然な笑顔を残すことができました。単独で撮れば、まぁ悪くないでしょう。

その後、娘の仲良しさんも、もろもろの事情で成人式に着物を着なかったというので、別日に再度、母に着物を着せてもらい、二人で家の近くで撮影会をしました。それが上の写真です。

我が家なり、その子なりの、成人式(イベント)もありなのかなと思ったのでした。

計算中