
ときめきで選ぶ。罪悪感を手放す片付けの魔法
こんまり(R)流片づけコンサルタントでサンキュ!STYLEライターのいしかわひとみです。
築年数の経った集合住宅で、2人の男の子を育てながら、家族それぞれがときめきを感じられる暮らしを目指しています。「ときめく暮らし」をテーマに、こんまりメソッドでの片づけや日々の暮らしについて発信しています。
「捨てられない私って、ダメなのかな…」
そんなふうに、自分を責めてしまうことはありませんか?
家族のために、誰かの思いを大切にしてきたあなたなら、なおさら「モノを手放す」ことにためらいや罪悪感を抱いてしまうのも、無理はないこと。
でも、その気持ちは「モノを大切にしてきた証拠」。そして、心がやさしいあなたらしさなのです。
こんまりメソッドで罪悪感を手放す片付け方法をご紹介します。
こんまりメソッドの片付けとは?
片付けというと、「不要なモノを捨てる」というイメージがあるかもしれません。ですが、こんまりメソッドでは考え方が逆になります。
大切なのは、「何を残すか」を選ぶこと。
基準はただひとつ“ときめくかどうか”。
(ときめくとは、大好きと感じる。大切にしたいと思う。持っていることで安心する。気持ちが前向きになるもの。などになります。)
使えるか、もったいないか、ではなく、『今の自分がときめくか?』に意識を向けていくと、本当に必要なモノだけが残り、心地よい暮らしが自然と整っていきます。
そして手放すモノには、感謝の気持ちを込めてお別れする。
その気持ちを持つことで、ものと片をつけることが完了します。
ものを捨てることに対しての罪悪感を癒し、心までも整えてくれます。
罪悪感を感じるときに意識したい3つのポイント(こんまり流)
1. 「残すモノ」は、“ときめき”で選ぶ
「まだ使えるし」「高かったし」といった理由でモノを持ち続けていませんか?
その気持ちはとても自然なもの。ですが、片付けのときには『今の自分にとってときめくかどうか』を基準にしてみてください。
“手放す”ことではなく、“残す”ことに意識を向けることで、自分にとって今大切なときめくものに囲まれる生活を送ることが叶い、手放すものに関しては罪悪感ではなく前向きな気持ちが芽生えてきます。
私が片付けを始めた時も、とても高かったブランドの洋服のチェックをした際悩みました。
明らかに形も古く、汚れも感じている。でも高かったし、ファッションは繰り返されると思うし、また流行るかもしれないし。。。
自分にそれっぽい理由をつけてはものを残していましたが、色々な理由をつけている時点で、ときめきではないと気付きました。
そして実際残していましたが、一度も着る機会はありませんでした。
ときめくものは、文句なく純粋に、好き!大切!と思えるものなのです。
2. モノの役割は「使うこと」だけではない
誰かにもらったプレゼント、昔の思い出の品・・・使っていないけれど、捨てるのがつらいモノってありますよね。
でも、モノには「受け取ったとき」「気づきを与えてくれたとき」など、それぞれのタイミングで役目を果たしていることがあります。
たとえば、一度も使わなかった洋服も、「これは自分の好みじゃない」と気づかせてくれたなら、それがその洋服の役割だったとも言えます。
プレゼントの役割は、受け取りの際に「ありがとう」が伝えられていれば、お役目は終わっていると言われています。
また、昔の思い出の品は選びにくいものなので、片づけの1番最後に再度、選ぶことをおすすめしています。
無理に選ぼうとすると、判断を間違うこともあるので、思い出の品が片づけの途中で出てきた際は、箱にまとめて、1番最後に再度ときめきチェックをしてあげましょう。
3. 「ありがとう」で見送る
手放すときには、ぜひ一言「ありがとう」を伝えてあげてください。
たとえ短い時間でも、あなたの暮らしに関わってくれたモノたちです。
これは、ただの“片付け”ではなく、“卒業式”。
モノとのお別れに、気持ちを込めてけじめをつけることで、罪悪感は「癒し」に変わっていきます。
体験談:ときめきで手放したあとの心の変化
40代・主婦のAさんは、子どもが小さい頃に描いてくれた絵や工作を、どうしても捨てられずにいました。
「でも、全部とっておくのはスペース的にも厳しくて…」
大切だと思っていた作品たちですが、ある日見たら、カビていました。
その後、どんなに大切だと思っても、カビてしまうのであれば、持ち帰った際に、
・飾る
・写真に撮る
・子供とその時どんな思い出作ったのかを聞く
これをすることで、子どもの作品を味わうことができる様になったとお話しされていました。
「手放したあとは、不思議と心が軽くなりました。罪悪感じゃなくて、感謝と愛情が残った」とお話しされていました。
そんなふうに、手放すことは“忘れる”ことではなく、“記憶を大切にする”ことでもあります。
罪悪感を手放すことで、自分をもっと大切にできる
モノを手放すことは、過去を否定することではありません。
むしろ、それは「今の自分を大切にする」という選択なのです。
ときめきで選ぶ暮らしは、自分自身を大切にする第一歩。そして、毎日の暮らしを少しずつ心地よいものへと変えていきます。ものを手放す際にはぜひ「ありがとう」を添えて見てください。
その一歩が、あなたの人生をもっと軽やかに、ときめかせてくれるはずです。