キッチン片づけが苦手なあなたへ。まずは“ときめき”を感じることで片付けのスイッチが入ります

2025/05/17
  • お悩みに寄り添ったお片づけが得意なこんまり®︎流片づけコンサルタント。4歳10歳の男の子のママ。もっと見る>>

こんまり(R)流片づけコンサルタントでサンキュ!STYLEライターのいしかわひとみです。

築年数の経った集合住宅で、2人の男の子を育てながら、家族それぞれがときめきを感じられる暮らしを目指しています。「ときめく暮らし」をテーマに、こんまりメソッドでの片づけや日々の暮らしについて発信しています。
今回は、キッチンの片付けについてお伝えします。

片づけにちょっと疲れてしまったあなたへ

「毎日使う場所だからこそ、キッチンってすぐ散らかっちゃう…」
「“片付けたい気持ち”はあるのに、やる気が続かない」
そんな風に感じていませんか?
実は、私も以前はそうでした。
キッチンには、思い出の詰まった食器や、便利そうで買った調理器具、期限切れ寸前の調味料など、「いつか使うかも…」がたくさん眠っていました。
家事をする前には、まず片付けが必要で、調理をするまでの時間もたくさんかかっていて、毎日辛いなと感じていました。
こんまり流の片付けでキッチンを片付けてからは、キッチンに今まで出ていたものが全て所定の位置に片付いているため、調理にすぐに取り掛かることができるようになりました。
毎日の食事作りはもちろん、掃除もしやすくなりました。

そして、1番の大きな変化は、片付けの概念の変化です。
今まで片付けは「がんばるもの」と思っていましたが、「ときめきで選ぶもの」に変わり気持ちも楽になりました。

片付けの順番は、

衣類→本類→書類→小物→思い出品

の順番で片付けていきます。
キッチンは、小物の1番最後になります。
まずは衣類、本、書類、小物と片付けた後に、キッチンの片付けに進むことをオススメしています。
この順番は、片付けが進めやすくリバウンドが起こりにくいと言われている順番ですので、ぜひこの順番で片付けを進めてみてください。

苦手な人ほど“ときめき”を使うべき理由

私も陥っていましたが、片付けが苦手な人ほど、「ちゃんとやらなきゃ」「正しい方法を知らないとダメ」と思い込んでいることが多いです。
特にキッチンは、料理に使う道具も種類が多く、「便利そう」「いつか使うかも」「人にもらったから捨てにくい」といった感情も入り混じり、どう手をつけたらいいのか分からなくなってしまいがちです。
でも、こんまり流の片付けでは、“ときめくかどうか”でモノを選んでいいんです。
収納テクニックや整理整頓の正解を探すより、まずは「これは本当に私の好きなモノ?」と自分に問いかけることから始めてみてください。
もしときめかないと感じたら、「これまでありがとう」と感謝して手放しても大丈夫です。
何を残すかの基準は、他人の価値観でもマニュアルでもなく、あなた自身の“ときめき”。
そしてその“ときめき”は、誰にでもちゃんと備わっているものです。
正解はひとつじゃありません。
収納術よりも、「自分の“好き”を信じて選ぶこと」が、片付けを続けるいちばんの近道になります。
自分の気持ちに素直になることで、片付けはぐんとラクに、そして楽しくなっていきます。

【実践】まずは「スプーン1本」から始めてみよう

片付けをしよう!と思っても、「どこから手をつければいいか分からない…」と感じる方は多いものです。
全部出して、一気にやろうとするからハードルが上がってしまいます。
キッチンは、『食べる道具』『作る道具』『食べ物(乾物缶詰など)』の3つのカテゴリーで分けて片付けると、進めやすいです。
おすすめなのが、“ときめき”を感じる感覚を、小さなところから育てていくこと。
たとえば、
「今日はカトラリーの引き出しだけ」
「お気に入りのスプーンを1本だけ選ぶ」
そんな風に、ごく小さな範囲でOKです。
手に取って、「あ、これ好きかも」と感じたスプーン。
毎朝のコーヒーに添えたくなるティースプーン。
何気ない道具でも、“ときめく”モノは、自然と手に取りたくなります。
逆に、「なんとなく使いにくい」「手に取るたびに気が乗らない」ものがあれば、それはあなたの感覚が教えてくれているサイン。
感謝して手放すことで、「今の私」に必要なモノが残っていきます。
収納よりも大切なのは、“モノを選ぶ力”。
まずは1本のスプーンから、“好き”を選ぶ経験をしてみてください。
選べたあとは、『食べる道具』『作る道具』『食べ物(乾物缶詰など)』の3つのカテゴリーで分けてそれぞれを全部出して、モノの全体量を確認しながらときめきチェックを進めてみてください。
ご自身のときめくキッチン小物が残り、キッチンに立つのが楽しいものへ変化していきます。

キッチンが整うと、心まで整う

キッチンの片付けは、単に「モノを減らす」だけでなく、日々の暮らしや心のあり方を整えるきっかけになります。
引き出しを開けたとき、「これがあれば大丈夫」と思えるモノだけが整然と並んでいたら。
朝の準備がスムーズに進んだり、夕食づくりがちょっと楽しみになったりしますよね。

小さな“ときめき”の積み重ねが、日常のストレスをやわらげてくれると感じます。
そして何より、「私は自分の“好き”で選んでいいんだ」という感覚が育っていくと、それはキッチンだけでなく、日々の物事の選択や人間関係、時間の使い方などにも波及していきます。
『ときめき』は、自分自身の中にある基準です。
自分の気持ちに気づき、正直になることで、暮らしがどんどん心地よく変化していきます。

小さな“ときめき”から、大きな変化が始まる

片付けは、毎日の生活に追われていくとどうしても後回しになりがち。
ですが、それはあなたがズボラだからでも、苦手だからでもありません。
家族のために日々忙しく過ごす中で、「自分の気持ち」を後回しにしてきたからこそ、何を残せばいいのか、何が自分にとって“ときめく”のか、わからなくなっていただけなんです。

こんまり流の片付けは、“自分の感覚”を取り戻すための時間とも言えます。
正解を探すより、自分の“好き”を信じて選んでいい。
上手に収納するより、本当にときめくモノだけを残す。
その積み重ねが、キッチンを心地よく整え、あなたの毎日を変えていきます。

まずは1本のスプーン、1枚のお皿から。
今日から、“ときめき”を感じる小さな片付けを、はじめてみませんか?

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