【介護】アルツハイマーだけじゃなかった!認知症で多い三大認知症を解説

2022/06/16
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片づけのプロ・ライフオーガナイザーで介護士のおだけみよです。

介護の仕事に就いてから介護に関して聞かれることが多くなりました。
現場に出て「これは知っておくといいかも」と思うことが多々あります。

今回も前回に引き続いて認知症のこと。
認知症の発症数の上位を占める三大認知症についてまとめました。

三大認知症ってなに?

認知症というと「アルツハイマー型」を思い浮かべる人が多いと思います。
それもそのはず、アルツハイマー型認知症は全体の半数を占めています。

認知症は種類によって症状はさまざまです。
認知症の中で発症数が多く全体の約80%を占めるのが、「アルツハイマー型」「血管性」「レビー小体型」の3つです。
この3つが三大認知症と言われる認知症です。

1.アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、全体の半数以上を占めています。

特徴的な症状は「記憶に関する障害」です。

少し前の短期的な記憶の低下から始まります。
「ご飯を食べてない」という訴えは、ご飯を食べたという少し前の記憶がきれいに抜け落ちることが原因です。

症状が進むと徐々に「服の着替え方」「歯の磨き方」といった長期にわたって習得している記憶も低下していきます。

アルツハイマー型と言えば、この作品をご覧になった方も多いのではないでしょうか。
「若年性アルツハイマー型」の女性が主人公です。
ちなみに若年性は65歳未満で発症した場合を指します。

ドラマや映画の認知症はアルツハイマー型のイメージが強く、知人に「アルツハイマー以外の認知症もあるの?」と言われたことがきっけで、この記事を書こうと思いました。
 

2.血管性認知症

血管性認知症は2番目に多い認知症で、全体の約20%を占めています。
脳血管に障害が起こる病気(脳卒中)が要因となって現れる認知症です。

初期の段階では、動作や会話が遅くなります。
また、ろれつが回らなったり(構音障害)、むせがひどくなったり(嚥下障害)といった症状が比較的早い段階から始まります。

特徴としては原因となる脳血管に障害が起こる病気を繰り返すことで、症状が段階的に進行していきます。
その為、原因となる病気の後、急に寝たきりになる可能性も無きにしも非ずといったことが考えられます。

3.レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は3番目に多く、全体の約5%を占めています。

レビー小体型認知症では、神経細胞の変性が多く見られることが特徴です。
代表的な症状は幻視で、実際にはいない人や動物がいるように見えてしまいます。
「家族が来た」「虫がいる」「ここで運動会をしている」など。
さらに幻視の症状が続くと妄想に発展する場合もあり、家族や介護者の負担も大きくなります。

他に症状としては、小刻み歩行や手足が震え(パーキンソン症状)、これに伴って転倒もアルツハイマー型の10倍多くなると言われてます。

また全経過が早いため進行が早くなるのも特徴です。

…とはいえ、症状は個人差が多いです

同じアルツハイマー型でも短気記憶が乏しく1日中「ごはん食べてない」という方もいれば、「さっきお風呂はいったね。今度は〇曜日ね」といったように記憶がはっきりしている方も。

3大認知症の主な症状をまとめましたが、出る症状は個人差が多いです。

異変に気づいたら早めの受診を

「おかしい」と思っても、なかなか相談する相手がいないことが多いですよね。
つい、介護職や看護師などをしている友人知人に聞きたくなりますが、認知症は早期発見が重要です。
まずは普段お世話になっているかかりつけ医に相談し、必要に応じて専門医を紹介してもらいましょう。
かかりつけ医が特にない場合は、市区町村の相談窓口や保健所・保健センター、地域包括支援センターなどに相談して、専門医につなげてもらいましょう。

この記事を書いたのは…おだけみよ
ライフオーガナイザー/介護士
汚部屋主婦から片付けのプロに。
介護士として認知症高齢者が共同生活を送る介護施設スタッフとして働きながら、
片づけのプロ・ライフオーガナイザーとして活動。
サンキュ!STYLEでは家事ら楽になるコツの他、介護が気になる同世代に向けて介護初心者情報も発信中。

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