冬でも脱水症状に注意!無意識に失う水分をしっかり補おう
- 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>
脱水症状にならないように水分補給……と聞くと、夏の話では!?と思われがち。
しかし冬でも気づかないうちに脱水症状になってしまうおそれがあるのです。
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、冬の水分補給のポイントをまとめます!
無意識のうちに水分が失われれる「不感蒸泄」
私たちはたとえ汗をかかなくても、日々無意識のうちに水分を失っています。
「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」と呼ばれる現象で、皮膚や粘膜から水分が蒸発したり、呼吸で吐き出す呼気にも水分が含まれていたりするのです。
個人差はありますが、健康な大人が安静時に不感蒸泄で失う水分は1日あたり約900ml。
私たちは気づかないうちに、意外と多くの水分を失っています。
冬は屋外でも屋内でも湿度が下がり、乾いた空気に触れている肌は水分を失いやすくなります。
一方で夏と比べると水分を取る機会は格段に減ってしまうため、冬でも脱水症状になることがあって立ち眩みや意識がぼーっとしてしまう人がいるのです。
しかも、意識がぼーっとしてきた段階で「これって脱水症状かも」と疑う人が夏と比べ格段に少ないため、気付かないまま重症化するリスクも高くなってしまいます。
忘れないためのポイント:何かをする「前と後」
暑い時期は自然と水分を取ることが多くなりますが、冬は水分補給を忘れがち。
そんなときは、何かをする「前と後」に水分を取るようにしましょう。
たとえば、掃除をする前と後、出かける前と後、お風呂に入る前と後など。
何かを「よし、やろう!」と思ったときに1杯、「終わったー!」というときにもう1杯。
そう習慣づけていくと、忘れにくくなります。
夏のように1日何リットルも飲む必要はありませんが、こんなふうにこまめに水分を取ることで、脱水症状を防げるだけでなく、喉の粘膜を潤して感染症を防ぎやすくする効果もあります。
朝一番の水分補給も大事!
寝ている間、人は思いのほか汗をかいています。
冬の場合、夏ほどの量ではないため衣服や寝具が余裕で吸収してくれて、起きたときに「汗をかいた」という実感はないかもしれませんが、それでも水分は失われています。
朝起きたら、意識的に水分を取るようにしましょう。
水分を取ることによって血行もよくなるという効果があるため、一日のはじめの水分補給は一石二鳥です。
■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。