何度から長袖?失敗しない服選びのために注目する気温を気象予報士が解説
- 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>
「もう秋だから長袖にしよう」と思って外に出たら暑かったり、逆に「まだ残暑が続いているから半袖で」と思ったら寒かったり…、そんな経験がある人は多いはず。
いったい気温が何度になったら長袖にすればいいの?
そもそも最低気温と最高気温はどっちを見るべき…??
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、秋の服選びに失敗しないためのコツを解説します。
半袖と長袖の境目は?
日々の天気予報を見ながら、いったいいつから長袖を出そうか悩むこの時期。
もちろん人によって暑がり・寒がりというのはありますが、晴れている日はおおむね「気温25度」に注目しましょう。
25度以上なら半袖のほうが快適な人が多く、25度未満だと長袖のほうが合う人が多くなります。
(なお、雨の日は体感温度が下がるので、25度でも長袖が合う日があります。)
一方で、実際のところ秋は最高気温は25度を超えるけど最低気温は25度を下回る、という日が多いのが現状。
そんなときは、「最低気温」に注目するのがおすすめです。
以下でその理由を詳しく見ていきましょう!
そもそも秋は「最高気温付近の時間」が短い
夏の間だと、最高気温が30度を超えるような日には、朝の通勤・通学時間帯にはすでに30度に達して、そのまま30度超の時間が長く続き、帰宅時間帯もまだまだ暑い…、そんな状態でした。
一方で秋になると、たとえ最高気温が30度くらいの日でも、30度付近の気温である時間帯は圧倒的に短くなります。
つまり、最高気温に合わせた服装だと、「合わない時間」が長くなってしまうのです。
そのため、1日の中で外に出る時間が長い人の場合、まずは朝晩に「寒くない」ことを優先。
その際、できるだけ「1枚で寒くない」服装ではなく「重ね着で寒くない」服装を選んで、着脱できるようにしておくのがコツです。
夏の間は比較的小さかった最低気温と最高気温の差が、秋になると一気に広がるため、着脱して調節できるのが肝要。
ちょっと面倒に感じる人もいるかもしれませんが、「転ばぬ先の杖」です。
湿度は予想以上に体感を変える
気温25度が半袖・長袖の境目だとわかっていても、やっぱり半袖か長袖か悩む日もある…そんな人もいると思います。
おそらく、これまで25度くらいの気温で暑かった経験をしているのではないかと思いますが、これからの季節は同じ25度でも感じ方がまったく違うことがあります。
理由は、湿度です。
季節が進むとともに、日々の湿度はぐんぐん下がっていきます。
そのため、これまでと同じような気温の日でも「体感温度」は圧倒的に低いのです。
「半袖か長袖か微妙だなぁ」という日は、長袖かつ風通しのよい形の服を選ぶのがおすすめ。
湿度が高いと衣服の「風通し」の効果を実感できず「何を着ても暑い」ということもありますが、空気が乾燥してくると一気に効果を発揮するのです。
衣服習慣は前の季節に引っ張られがち
どの季節でも言えることですが、そもそも日々身につける服装というのは前の季節に引っ張られる傾向にあります。
つまり、春になっても冬っぽい服を無意識に着続けてしまう人が多く、同様に秋になっても夏っぽい服を着続けている人が多いのです。
そのため、意識的に最低気温に注目して、「そろそろ切り替えの時期だな」と確認することで、タイミングを逃さずつかむことができます。
秋らしい気温が到来したときに遅れずに秋服を着ていれば、(たとえ何年か前に買った服でも)「今っぽい」感じを出せるので一石二鳥です!
■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。