結露防止は部屋の保湿になる!逆効果に見える対策が重要なワケ
- 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>
朝晩の冷え込みが1年で最も厳しい時期に入りました。
朝起きた時、窓ガラスいっぱいに結露がついているのを見て、拭き取るのが大変だなぁ思いつつも「これで多少は部屋が加湿されるなら悪いことばかりでもないか」と思ったこと、ありませんか?
実は、部屋を加湿したかったら結露はできるだけ防ぐ方が良いのです。
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、結露と湿度の関係を解説します!
結露している方が湿度は上がるのでは?という誤解
結露は、冷え込んだ時に窓ガラスが冷たくなることで、窓ガラス付近の水蒸気が冷やされて水滴になったものです。
水滴は窓ガラスの「内側」に発生しているので、当然ながら「もともと部屋の中に存在していた水蒸気」を材料にしています。
せっかく部屋にあった水蒸気を使ってしまうわけですから、結露ができてそれを拭き取り終わった後は、当初より部屋の水蒸気は減って乾燥します。
もちろん窓ガラスにごく近い場所では一時的に湿度が上がることになりますが、部屋全体で見るとマイナスです。
結露しにくい加湿を
部屋の湿度を非常に低く保てばもちろん結露しにくくなりますが、それでは本末転倒ですしそもそもお肌や喉の健康に悪いので、「結露しにくい加湿」をしていきましょう。
加湿器を使う場合は、できるだけ床には直接置かずに浮かせて使い、窓際には置かない。
そして部屋の大きさに適した性能のものを使うなど、より適切に使えば使うほど結露しにくくなります。
また、加湿器の場合も濡れタオルを使う場合も、そして洗濯物を部屋干しする場合も、エアコンと同時に使うときはエアコンの風の通り道に置くようにしましょう。
ただし加湿器については、温湿度センサーに直接風が当たらないようにご注意ください。
もちろん、こういった「結露しにくい加湿」と合わせて、窓ガラスに結露防止シートを貼るなど結露を直接防ぐ対策もやると更に効果的。
結露はカビの原因になるだけでなく、そのカビを栄養源としてダニも発生しやすくなるので、できるだけ防いでいきたいですね。
■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。