元国語教師がこっそり伝授!文章に飽きさせない工夫3
こんにちは。元国語教師のサンキュ!STYLEライターdanngoです。
一生懸命に記事を書いたとしても、読者が最初の数行で飽きて離脱してしまったら悲しいですよね。
読み手を飽きさせないようにするには、いくつか工夫が必要。
簡単にできる3つを紹介します。
飽きさせない工夫1:会話文を入れる
小説などでよく使われるテクニックです。
どんなに文章が上手でも、圧力強めの長い文章がずらずらと続くと読み手はだんだん疲れてきます。
文章全体が重く見えてしまうのですよね。
会話文はカジュアルな印象が強いため、読者にとってはいい気分転換になります。
登場人物の会話を入れることによって、リアルな雰囲気を出すことも可能。
ネットの記事の文章は説明文に近いため、会話文を入れるのは難しいかもしれません。
そういう時は心情を「心内語」としてカギかっこつきで表してしまうという方法があります。
ほんの少しでも通常の文章と違う部分があると、感情移入しやすく飽きずに読めるようになってきますよ。
飽きさせない工夫2:写真をはさむ
文章の工夫かと思いきや、写真ときて面食らう人もいるかもしれませんね。
でもよく考えてみてください、プロの書いた本であっても写真や挿し絵が入っていることが多くありませんか?
小説に限らず説明文であっても、図やグラフなどで内容を補足することが多いはずです。
やはり、文字だけでは表現できることに限界があります。
ときどきでも画像があると、内容がイメージしやすくなるのです。
写真を間にはさむことで、読者は画像を認識することに意識が向くため一瞬ですが「文章を理解する」という作業を休むことができます。
そのため、写真は文章の内容を補足するわかりやすいものや、きれいであったりユーモアがあったりして興味をひくものがいいでしょう。
飽きさせない工夫3:短文を使う
私は古典文学を中心に教えていたので、おすすめの作品を聞かれることがよくありました。
「やっぱり『源氏物語』がいいですよね?」
そう言ってくる生徒もいたものですが、私は絶対に『源氏物語』をすすめようとはしませんでした。
内容はすばらしいものがありますが、生徒が勉強のために読むには向いていないのです。
文を区切らず長く続ける文体が特徴で、読みなれている私でも長時間読んでいるとぐったり疲れてきます。
逆に『枕草子』は中学生にもおすすめしやすい作品でした。
春は、あけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎは、すこし明かりて、紫だちたる雲の、細くたなびきたる。 夏は、夜。月のころはさらなり。闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし。雨など降るも、をかし。
文章が小気味よく切れてリズム感があり、意味がわからなくても読みやすいですよね。
長くしすぎないのが、読みやすくするコツです。
私自身つい説明に力が入って長くなりがちなので、自分でリミットを決めてそれより長くならないよう気をつけています。
ただし、あまり短い文章を続けすぎるとポエムっぽくなり記事として不適切になるので注意。
大事なのは読み返すこと。
読んでみて自分でも読みづらいと思う場所があったら、思い切って書き直すようにしましょう。
◆記事を書いたのは・・・danngo
中高国語科教員免許を持つ、活字中毒気味のアラフォー。高学歴・高血糖・高齢出産の三高ライター。「家事は化学、子育ては文学」を信条としている。
ところが私の頭の奥の方では、「この家無理です早く帰りたい!」という声が響きっぱなし。