世界中のミニマリストも大注目:衝撃の1冊「ゼロ・ウェイスト・ホーム」

2020/09/08
  • 美大卒のやりくりママ。関東在住・男女2児と夫の4人家族。55平米の狭小中古一戸建てをDIY中。もっと見る>>

ミニマリストへの憧れを持ち続けて約6年、なかなかミニマリストにはなれないSTYLEライターの堀江麻衣です。
本日は私が衝撃を受け、日々の暮らしをエキサイティングなものにしてくれた、一冊の本をご紹介したいと思います。

本の帯の写真から衝撃的

本日ご紹介する「ゼロ・ウェイスト・ホーム」の帯に載っている写真が、本当に衝撃的なんです。この本の著者の「ベア・ジョンソン」さん一家が1年間に出すごみの写真です。
私の3番目の姉のinstagramで初めてこの写真を見たとき、ぐぐぐっと目が惹きつけられてしまいました。
「世界中のミニマリストも大注目」とかかれた下に載っている写真です。
ちょっと拡大してみます。

4人家族で、ありえないゴミの少なさ

著者のベア・ジョンソンさん一家が1年間で出すごみの量は、この写真の1リットル瓶一つだけだということ。
我が家と同じ4人家族なのに、片手にのる小さな瓶一つだけ!
う~ん、いったい何をどうしたら、こんな量のゴミしか出さずに生活できるのか、どんな暮らしをしているのか・・・興味がわいてきました。
そこで姉にこの「ゼロ・ウェイスト・ホーム」を借り、読んでみることにしました。
「ありえない少なさのゴミしか出さない暮らし」の中身をのぞいて見たいと思ったのです。

そもそも「ゼロ・ウェイスト」とはなんなのか

この本のタイトルは「ゼロ・ウェイスト・ホーム」ですが、私は「ゼロ・ウェイスト」の意味を知りませんでした。そこで調べたところ・・・

「ゼロ・ウェイスト」とは、無駄・ごみ・浪費をなくすという意味です。
出てきた廃棄物をどう処理するかではなく、そもそもゴミを出さないようにしようという考え方です。
*特定非営利活動法人ゼロ・ウェイスト・アカデミーHPより

ゴミの処理には多額の税金が使われているだけでなく、有毒物質や温室効果ガスの発生など、様々な問題があるとのこと。
出てきたものをどうするかではなく、もとのゴミを生み出さないようにする取り組みを、「ゼロ・ウェイスト」というんだそうです。

この本は、環境意識がそんなに高くは無かった著者が、いくつかのきっかけや段階を経て、ゴミ問題に向き合いだすところから始まります。
序章には著者の生い立ちや環境への意識が変わるまでのストーリーと、本の概要説明。
そのあとはどのような順序でごみを減らしていくか、ひたすら著者の実践と、その中で見つけたお勧めの方法が書いてあります。

食品用ラップやキッチンペーパーやティーバッグ、つまようじ、ホチキスなど、様々な使い捨てのものを徹底的に利用しないようにする著者。
ティッシュペーパーすら使わず、古いTシャツを切り分けて繰り返し洗濯して使用。
量り売りのお店に保存容器を持参して、パッケージ無しで食品を購入。
メイクアップ用品や工作用のり、絵の具まで手作り!
そこまでするの!?というような著者の実践に圧倒されながら、ぐいぐい展開する話に引っ張られるようにして読み進めていきました。

私は「ゼロ・ウェイスト」がなんなのか分からないままにこの本を読みだしてしまったので、いったいなぜ「ゴミをへらす」ためにここまでするのだろう・・・と初めは思いました。
ただ、とにかく具体的で、情熱的な言葉におされて、ほとんど文字だらけの分厚い本をあっという間に読み終えました。この本の持つ熱量が、本当にすごいんです。

「環境問題」という言葉に気後れする私に芽生えたもの

「ゼロ・ウェイスト・ホーム」という、「環境問題に対する個人の取り組み」の本を読み終えて、私の中に何かが芽生えた感覚がありました。
それまでの私は「環境問題」や「地球にやさしい」、「エコ」といった言葉を聞くと、一歩ひいてしまうところがありました。
節約には大いに興味があって8年以上取り組んではいますが、それでも「省エネ(節電・節ガス・節水)」は出来ていませんでした。
節約だけの観点からいくと「節電・節ガス・節水」はそれほど大きなメリットを感じられないし、「環境のためにエネルギーを大切にするべき」という意識も持てず・・・。
そして節約になると分かっていても、ややこだわりのあるトイレットペーパーは、「環境負荷の低い再生紙」のものは選んでいませんでした。
そんな環境意識の低い私ですが、心の中でふつふつと湧きあがるものがあったのです。
私もゴミを減らすチャレンジをしてみたい。
「ゴミを出さなければ、焼却や埋め立て処分はもちろん、リサイクルすら必要じゃなくなる」だなんて、そんな考えは知らなかった・・・!
使い捨て製品や商品パッケージなど、すぐにゴミになるものを使用しなければ、ゴミの処分が不要になるだけでなく、それを生み出すための資源やエネルギーすら必要じゃなくなるなんて!
「地球にやさしい」という言葉には疑心暗鬼だったけれど、どうやらこの考え方には反論の余地がないような気がする・・・。
そんな思いがふつふつと湧いてきたのです。
私にも何かできるかもしれない、何かやってみたい、ちょっと取り組んでみようという気持ちが生まれ、「エコ1年生」として動き出すことにしました。

著者の暮らしぶりがかっこよすぎる

環境への意識が少し芽生えたのも事実ですが、それ以上に影響を受けたのは著者のベア・ジョンソンさんの暮らしぶりです。
美しく整った部屋で、たくさんのものを手作りしているけれど無理がない生活。
無駄を省いた自然体の暮らしという感じなのです。
私が「ゼロ・ウェイスト・ホーム」の仲間入りをしてみたいと思った一番の理由は、この取り組みを情熱的に実践している著者の「暮らしぶり」に衝撃を受けたことです。
シンプルで、洗練されていて、とにかくかっこいい、そしてなんだか楽しそうなんです。
毎日アクセク、わたわた過ごしている私とは大違い(笑)

家の中だけではなく自分が出すごみまでスッキリさせて、美しく循環する暮らしを私もしてみたい。
自分のことだけじゃなく、自分がかかわる世界のことまで意識をはせられる暮らしをしてみたい。
初めて知った「ゼロ・ウェイスト」の世界に足を踏み入れて、新たな視点で暮らしを作り直してみたい。
そして願わくば、最後には小さなビンを片手にのせて、「我が家のゴミはこれだけです」と私も言ってみたい(笑)
実は最後の動機が最も大きなものですが、そんなわけで私も「ゼロ・ウェイスト・ホーム」チャレンジをすることにしたのです。

日本の事情に対応した分かりやすい翻訳

著者のベア・ジョンソンさんはフランス出身ですが、この本の舞台はアメリカのカルフォルニア州です。
カルフォルニアと日本では生活習慣や、子育ての仕方、学校生活、ゴミの分別方法、買い物で手に入りやすいものや手に入りにくいものなど、さまざまな違いがあります。
この本の翻訳者の「服部雄一郎」さんは著者の暮らすカルフォルニアで生活していたことがあり、日本とアメリカ両方の事情をご存知です。
カルフォルニアを基準に話が展開していく中、要所要所に「日本ではどうしたらいいか」を分かりやすく「翻訳者注」で説明してくれています。
生ごみのコンポストのところでは、著者のベア・ジョンソンさんは「1週間に1度生ごみをコンポストに入れる(それまでは屋内)」と書いていましたが、翻訳者注で「高温多湿の日本では、夏場は3日に1度程度コンポストに移すのが無難です」と書いてあり、気候のことまで配慮したていねいな翻訳、それ以上だと感じました。
服部雄一郎さんご自身がゼロ・ウェイストを暮らしに取り入れ、その様子を記事にした「翻訳者服部雄一郎のゼロ・ウェイスト・ホームへの道」というWeb連載があります。
これがとってもおもしろいんです。
「ゼロ・ウェイスト・ホーム」の舞台はカルフォルニアなので、「これは日本では難しい・・・」と思う部分がどうしても出てきます。
そんななか、「翻訳者服部雄一郎のゼロ・ウェイスト・ホームへの道」では日本での取り組みが詳細に書かれていて、「これなら我が家でもできそう」という取りかかりやすいヒントがたくさんあります。
また、服部雄一郎さんの考えていることや、ご家族とのやりとりが生き生きとかかれていて、ただただ読み物としてもおもしろいです。
どなたでも読める無料のWeb連載なので、興味を持たれた方はぜひ。
翻訳者の服部雄一郎さんに、リンク貼り付けの許可をいただいてます。

また、ご自身のウェブサイトでも、サステイナブル(持続可能)な暮らし方について発信されています。
こちらも読みごたえたっぷりのおもしろい記事ばかりで、毎回更新が楽しみなブログです。
キッチンやバスルームでゴミを減らす方法など、写真付きで具体的に書かれていて、「そんな方法があるんだ!」とたくさん真似をさせていただいてます。
こちらも、リンク貼り付け許可をいただいています。

暮らしが劇的にエキサイティングになる

「ゼロ・ウェイスト・ホーム」を読んで衝撃を受けてから、3か月ほど経ちました。
私はまず包装されていない野菜をスーパーで買うところから始め、お肉屋さんに容器を持ち込み、パッケージフリーの買い物に挑戦。
その後、魚、コーヒー、お米、お茶、豆腐、石けんなど、容器持ち込みで買い物をできるお店を開拓しました。
そして、ずっとほったらかしだった市民農園に足繁く通うようになり、生ごみのたい肥化も始めました。
お肉を持ち込み容器で買ったり、お豆腐屋さんを見つけたり、1つ何かが進むたびに、わくわく嬉しくなります。
お米を買うだけでも、お魚を買うだけでも、ものすごく楽しいんです。
以前は重荷でしかなかった市民農園が(だったら借りるな、という話は置いといて・・・)今は「パッケージフリーの野菜という宝」の宝庫に思えて、キラキラして見えます(笑)
まだまだたくさんのゴミを排出している我が家ですが、ごみゼロにできなくても、7割になるだけでも、何かしらのよい結果につながるのではないかと感じています。
時には「こんなに頑張っているのにまだまだゴミがでる」とか「我が家がちょっとゴミを減らしたところで何の役にも立たない」という考えが頭に浮かぶこともあります。
そんな時には翻訳者の服部雄一郎さんの「減点方式では無く加点方式でゼロ・ウェイストと向き合う」という言葉を思い出すようにしています。(上のリンク「服部雄一郎のゼロ・ウェイスト・ホームへの道」第9回参照)
出来ていないことに目を向けるのではなく、出来ていることに注目するということです。
こう考えると、レンジの温めにお皿でフタをしてラップの代用にしたり、こぼしたお茶をティッシュではなくふきんで拭いたりと、小さな「できたこと」で暮らしが彩られます。
我が家の「ゼロ・ウェイスト・ホーム」への道は始まったばかりですが、初めての世界に足を踏み入れて、暮らしが劇的に楽しくなりました。
環境問題に興味がある方、シンプルな暮らしが好きな方、そして暮らしに新たな風を取り入れたい方に、おすすめの一冊です。

この記事を書いたのは・・・堀江麻衣
口コミサンキュ!ではトップブロガーとしてブログを執筆。55㎡の狭小中古1戸建てをDIYしながら暮らす専業主婦で、小3の男の子と2歳の女の子の2児の母。多摩美術大学で陶芸を4年間専攻。美大卒業後は、12年間学習塾で英語と国語を教えていました。

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