【家族】親が余命宣告されたハナシ(前編)
サンキュstyleライターゆずうさぎです。
今回は、いつもと少し違って私の昔話をしようと思います。
私の母は、6年前に食道がん(ステージ4)と診断されました。
その時、私はとにかく情報を得るためにネットで色々な体験談を探しました。
ところが、なかなか「今は元気に過ごしています」という内容のものを見つけることができず、すごく精神的につらかったです。
私の母は、今元気に過ごしています。検診も年に一度だけですし。コロナ禍で外に出たりすることはあまりできませんが、毎日父と散歩するのが日課になっています。
とても穏やかに日々過ごしています。
この記事を書くにあたり、覚悟がいりました。昔のことを思い出さなければいけないからです。あの時は本当につらかった。
でも、この記事が誰かの役に立てばいいな…という気持ちで書いていこうと思います。
突然の宣告
あの日の夕方、私は仕事をしていました。
父から携帯電話に着信があり、電話に出ることができず仕事が終わって折り返しました。
「どうしたの?」
「お母さんがね、がんになった」
「え…。…じゃあ手術しないと。いつになりそうなの?」
「手術はできないんだ」
「なんで?手伝いに行くから、大丈夫だよ。早くしようよ」
「末期だよ」
会話の内容はこんな感じでした。
(『末期』という言葉は正しくないのかもしれませんが、父から言われた言葉をそのまま書きました。)
頭が真っ白になって理解が全くできませんでした。
その後、父は放心状態になっている私に
・手術ができないこと
・抗がん剤治療を進めること
・余命宣告をされたこと
を、話しました。
その後、すぐ妹から電話がかかってきました。
妹は泣いて取り乱していました。
二人ともが取り乱すわけにはいかないので、「しっかりして。大丈夫だから」と伝えました。
その後、子供たちの習い事の送迎をしたり夕飯の準備をしたり泣きながら母親業をしていたのを覚えています。
すべてが終わって、部屋にこもり声をあげて泣きました。
母から電話がかかってきて、泣いている私に向かって
「私は幸せ者だわ。本当にみんなが心配してくれてうれしい。」
と言っていましたが、そんなの当たり前すぎてそのことに気づくための代償が大きすぎるわと思ったのを覚えています。
セカンドオピニオンと余命の意味
次の日、母に会いに行きました。
もともと他人に気を遣う優しい人だったからなのか、思いのほかとても元気だったので拍子抜けをしました。
でもやっぱり、食事の時にものが呑み込めないからとドロドロになるまで炊き込んだ野菜を食べているのを見て
病気なんだな
と再認識しました。
その後、セカンドオピニオンを受けることにしました。
ちなみに、母は余命宣告を受けました。
『余命宣告』は「今、何もしなければ『余命』はこれくらいですよ」という意味なのだそうです。だから、「あとこれくらいしか生きられない」という意味ではないのです。
その余命を伸ばすために、『治療』をするのです。
母は、宣告された『余命』を大幅に超えて元気に生きています。
病院を選ぶ
母が治療する病院は、セカンドオピニオンを受けた病院になりました。
理由は『母が選んだ』からです。
最初の病院では、おそらく衝撃の事実を伝えられたためすべてが悪い方に聞こえたのだと思いますが、母はそれはそれはご立腹でした。
「こっちは頑張って治療をしようとしてるのに、どうしてあんなにマイナスなことばかり言うんだ(激怒)」←おそらく事実を言っているだけ。
それに引き換えセカンドオピニオンをした病院では
「『先生が一緒に頑張りましょう』と言ってくれた」と喜んでおりました。
一緒に言った父に言わせると「同じことを言ってた」とのことなので、おそらく母の心理状態で同じ言葉がいい方向に聞こえたり、嫌な方向に聞こえたりしたんだろうなと推測します。
でも、怒ったというのはとてもいいことで、「母は生きようとしているんだ」ということを気づかされました。
こんな感じで、母が気に入ったところで治療を受けることになりました。
私は医療従事者でも何でもないので、治療内容などは何もわかりません。もし間違って書いてしまったら困るので医療的な内容は書かないようにします。
今回は、あくまでも医療知識のない私たち家族が、突然宣告をされてどう思ったか・何をしたかという経験を書いています。
長くなりましたので、続きます。
■この記事を書いたのはサンキュ!styleライターゆずうさぎ
元サンキュトップブロガー。小学生から大学生まで三男一女の4人の子供を育てる母。
普段は、買い物内容やごはんの内容をアップしています。(そちらはまた続きを書きますね)
6年前に母が大きな病になり、今元気に生活してます。その時の話を書いています。
インスタグラムには普通の主婦の毎日のお弁当などを載せています。よかったらご覧ください。