男女間の問題

【悩み相談】年々夫への不満や不快感が増し、毎日が苦痛でなりません

2020/05/22
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

こんにちは、心理カウンセラー・エッセイストの若松美穂です。
夫へのイライラ、ほとんどの方が多かれ少なかれ体験していらっしゃると思います。とはいえ、一生のパートナーなのでできることなら仲良く暮らしていきたいですよね。

今回は「年々夫への不満や不快感が増し、毎日が苦痛でなりません」というお悩みが寄せられましたので、早速見ていきましょう。

お悩み:年々夫への不満や不快感が増し 毎日が苦痛でなりません

▼相談者▼
HAMUさん46歳
▼家族構成▼
夫47歳・息子22歳・娘19歳・母67歳

▼相談内容▼
40歳を過ぎてから、年々夫に対する不満や不快感が増してきて、今は同じ空間に居る事すら嫌になり、毎日が苦痛でなりません。更年期の影響?症状もあり、婦人科に通い始め、漢方を色々試して飲んでいますが、あまり効果はなく、イライラが尽きません。最近では夫に加えて、年老いてきた母にもイライラする事が増える始末。そんな自分すら嫌になる事も…治る術はないとは思いますが、少しでも楽になる方法が何かあれば、教えて頂きたいです。

まずはご自分の体調や気持ちを一番に考え、周囲にも辛さを伝えてみましょう。

そうなのですよね。更年期は、皆さん症状や体調の変化も様々ですし、辛さもそれぞれで、対応に苦慮していらっしゃいます。体調ついては、ご自分が『合う』『ここなら!』と思う専門のお医者さまを見つけられて、ご相談されるのがベストなのでしょう。
そこで、少しでもイライラが減るといいですよね。

ご主人やお母さまへのイライラもお悩みのひとつだとは思いますが、気にかかるのは、”人にイライラをぶつけてしまうご自分を、嫌になること“。お辛いでしょう。
罪悪感は、幸せな気持ちを遠ざけてしまうもののひとつだからです。

私はアドラー心理学を皆さまお伝えしているのですが、アドラーは、「怒りや悲しみなど、一見マイナスに見える感情もあなたのパートナーです。だから、否定しなくてもいいんですよ」と言っています。

イライラや、一時的にでも誰かを嫌いになることをダメなことと決め、「止めなくちゃいけないこと!」と思うから、辛くなる。
ですから「あ~、今の私は更年期だからイライラしちゃうんだな。夫を遠ざけてしまうのかもしれないな。でも女性なら誰もが通る道。イライラするのは私だけじゃないから、仕方がないんだよね」と、今のご自分を優しい気持ちで許してあげてはいかがでしょうか。
喜怒哀楽があるのが、私たち人間ですもの。体調がすぐれないときや、思ったように心と体が動かない時には、イライラもしますよね。

ただ、誰かのためではなく、”ご自分を嫌いにならない為”に、ご家族や身近な方への表現の仕方(行動)を変えてみるという方法はあるのかな……と思います。

もしかしたらですが、ご主人やお母様なら、イライラをぶつけても、「家族だから許してくれるだろう」と思っている、つまり「甘えている」ということはありませんか。でも、相手の気持ちは相手のもの。今、あなた様が感じている不満や不快感と同じくらい、あなたの態度をきっかけに、ご家族のお気持ちもマイナス方向に変化するかもしれませんし、この先も彼らが、今まで通りに接してくれる・関係性を続けてくれるという保証はないのですよね。

今できることのひとつとして、ご家族に「今は更年期でイライラしてしまう。体や気持ちが思うようにいかない」ことを伝えてみてはいかがでしょう。これまではできても、今はできないこと・したくないこともあるでしょうから、それも「今の私はできないの、ごめんね」と伝えてみる。一概には言えないのですが、強い態度で出られると、つい反発してしまうことはあっても、謝っている人や弱っている家族を、さらに追い込むことは、しずらいと思うのです。

イライラしているな……と感じたら、ご家族さまのそばからは一旦離れる(庭やベランダに出る・お手洗いに行く・入浴する・寝る)などもいいのでしょうし、私の友人たちは可能な時期には、近所を散歩したり、映画館や美術館へ行く、習い事をするなど、あえて外出する機会を増やしています。そうして、ご家族との適度な距離感を、ご自分で作っている方たちもいます。外ではイライラを出しづらいだけではなく、ある程度動くと疲れを感じて心地よく寝ることもできるようです。

計算中

関連するキーワード