親の言い分=子どもの気持ち・やり方ではない【連載:輝く50代に向けて…30~40代でやっておきたいこと】
- 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>
こんにちは。生活・美容・子育て・人間関係などについて、40代後半の気づきをリアルに書いているカウンセラー/エッセイストの若松美穂です。現在【23歳】と【19歳】の娘たちの子育て経験と、心の勉強から学んだこと、お客様とのお話を通して感じたことを書いております。
親はなんでも知っている!?
子どもを育ててきたのは自分だもの。『なんでも知っている』と思うのが、親かもしれません。ある一定の年齢まではそうでしょうし、部分的に知っているところもあります。私も、うちの子たちは“やたらと寝る”ということを知っています(笑)。長女のある動きを見るとアレルギーが始まったことを察知することができます。でも、気持ちに関しては、成長とともに「知っている」と言えなくなってくるように感じます。
家族でも聴かないとわからないことがある
彼らにも自分の考えや意見があります。色々な人と出会い、経験を積みながら、『親の言うことがすべてではない』を知っていきます。我が子たちも、中学・高校の頃は特に、親より友だちの言うことの方を重視しておりました。ここまで子育てと心の勉強をして思うことは、人の気持ちやその人にとって心地のいい方法は、たとえ家族であっても「聴かないとわからないことがある」ということです。
『夫/子どもは、こう思っているはず・こうなのです・こう見えます』と、断言される方がいらっしゃいますが、合っているかどうかは不明です。子どもは賢いですから、本心は違っても、親が納得する答えを口にすることがあります。妻や母の気持ちを逆なでしない方が良いだろう……と、その場しのぎの答えを返すことや、『どうせ、わかってはもらえない』という思いから、黙ることもあります。相手(親)を思って、嘘をつく場合もあるでしょう。
自分の子どもでも”違い”はある
例えば我が家の場合、私はミスが多いので、何ごとも事前準備と時間のゆとりが必要です。「早めに早め」が自分を救います。長女は、そこだけは私と似ていて、必要のあることは先にこなしてからのんびりするタイプ。だからと言って、二女に「先に」を押し付けるのは無理なこと。ギリギリの方がやる気が増すだけではなく、始めたら、ものすごい集中力を発揮します。それなのに、こちらの言い分を通したら、「わかってくれていない」「うるさい」と感じるでしょう。
親の思いや願いがいつも正しいわけではない
一方、「何かがあったら、長女タイプの方が対応できるのでは?」という意見もありますね。それも一理あり。ですが結局は、本人が体験しないと思考の変化は起きないように思います。ギリギリで失敗する、先にやって置けば良かった……を、彼らが認識した時に初めて、「時には先にやって置くことも必要」と気がつくのでしょう。
親の思いや願いがいつも正しいわけではないですし、=(イコール)子どもの気持ちや「こうしたい」でもないことは、できるだけ早く認識しておいた方が良いことかなと感じています。
この記事を書いたのは……若松美穂
心理カウンセラー・カラーセラピスト・エッセイストとして活動。
心理学講座やカウンセリング・カラーセラピー・お茶会という名のおしゃべり会を全国各地で開催中。大学生と社会人の姉妹を持ち、子育てに一段落した今だからこそ発信できる家事・育児に役立つ情報を発信しています。