家で宿題をしている女の子

勉強はさせるものではなく 自分のためにするもの【連載:輝く50代に向けて…30~40代でやっておきたいこと】

2020/08/02
  • 1972年生まれ。『サンキュ!』創刊時(1996年)以来のカリスマ的人気読者。エッセイ集など著書を相次いで刊行したのち心理学を学び、現在はフリーランスの心理カウンセラーとして活動。『サンキュ!』では2007年から現在まで14年余りブログとエッセイを執筆。2021年10月より新連載「愉しくオバさんを生きていく。」をスタート(毎週月曜日午前9時更新)。趣味は旅行・ドライブ・ゴルフ・読書・スマホゲーム・お酒を飲むこと(1人で晩酌するのも大好き!)。もっと見る>>

 こんにちは。生活・子育て・人間関係などについて、40代後半の気づきをリアルに書いているカウンセラー/エッセイストの若松美穂です。現在【23歳】と【19歳】の娘たちの子育て経験と、心の勉強から学んだこと、クライアントの皆様とのお話を通じて、感じたことを書いております。

勉強って 親が無理やりさせるものなの?

 「勉強への考え方」は、人・家庭それぞれですので、以下はあくまでも、私・我が家独特の経験と考え方……ということで、読んでいただければ嬉しいです。
 私自身、長女が小学生の頃には、勉強は「させるもの」だと思っておりました。するか・しないか、全責任が親である自分たちにあるように思っていて、無理やりさせていた時期があります。おかげで……というか、おそらく私のせいで(汗)、長女は勉強に苦手意識がありました。逆に二女の時には反省を生かし、低学年の時には、遊びを重視しました。

私と娘 気持ちの変化が起きた時

 それでも、私が心の勉強をしてからは、娘もずいぶんと変わってきたように思います。「勉強は母の問題ではなく、子ども自身の問題」と、私自身が認識を変え、長女に口出しを減らした中学生くらいからのことです。
 目的や目標が、母が決めたものではなく、彼女自身が選んだ”いま”と”みらい“になったことが大きかったように感じます。成績が落ちた時にも、「これはさすがにマズい!次回はそこまで戻すつもりだよ」など、自分で目標設定をするようになりました。

勉強にご褒美はないの!?

 二女が中学生の頃、訊かれたことがあります。『他の家では成績が上がったらお小遣いをもらうことができるのに、うちはないの?』と。私の返答は「勉強は自分のためにするものだよ。勉強は、あなたが知識を得たり、行きたい高校に行くためのものだから、それに私たちがご褒美を出すなんて変だと思う。親を喜ばせるためにするなら、しなくていいのよ」と。
色々と意見が食い違うことが多い我が夫婦ですが、なぜかここだけは一緒でした(笑)。

「ラクロスの棒」の抽象的なビューは、ボールをすくいます。晴れた日
Augustas Cetkauskas/gettyimages

学力が高いばかりが成功ではない

 勉強が自分にとって必要だと思うのならばすればいい。どうしてもしたくないのならば、しなくてもいい。選択する生き方によっては、机上の勉強がすべてではない場合もありますし、しなくて困った分は、その後、自分で取り戻す努力をすればいいのですもの。
 実際、長女は高校で、学力の高いコースを選ばななかった分、「部活も、友だちとも楽しむことができたし、勉強に追われなくて、私は良かったな」と言っておりました。それも一つの選択です。

誰のために・何のためにを共に考える

 娘たちが、勉強することに疑問を持ったとき、「誰のために・何のためにするのか?」、我が家は、よく話し合ったように思います。時に、反発されることや、ぶつかることもありましたが、その都度、一緒に確認したように思います。親のため、先生や学校のためにではなく、『自分のみらいのために何かをすること』は、何よりも子どものやる気につながったと、私は感じています。

この記事を書いたのは……若松美穂
心理カウンセラー・カラーセラピスト・エッセイストとして活動。
心理学講座やカウンセリング・カラーセラピー・お茶会という名のおしゃべり会を全国各地で開催中。大学生と社会人の姉妹を持ち、子育てに一段落した今だからこそ発信できる家事・育児に役立つ情報を発信しています。

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