【整理収納×防災のプロの自宅】使いやすさと防災を両立する食器棚

2021/06/14
  • 整理収納アドバイザー&防災士。「始めやすく続けやすい」をテーマに生活関連情報を発信。 もっと見る>>

こんにちは。整理収納アドバイザー兼防災士で、サンキュ!STYLEライターのみぞてんです。

日頃はお仕事としてお客様のお宅にうかがい、各ご家庭にあった整理収納と防災備蓄についてアドバイスをさせていただいています。

さて、今回はプロが自宅食器棚に「使いやすさと防災の両立」をテーマに施している工夫をご紹介します。

重心を意識したゾーン分け

まず、食器棚全体を高さごとに上段・中段・下段と三分割して捉えて、各段でおおまかに内容物を決めていきます。

上段は軽いデイリーストック品※を。オープンになっている中段は使用時熱を発する調理家電。下段は重たく割れやすい食器。

これにより、食器棚の重心を下げ安定させることで防災面の、内容物をグループ分けする事でモノが見つけやすくなる整理収納面のメリットが得られます。

※デイリーストックとは日常生活でなじみのある常温保存可能食品をストック・消費により循環させながら家庭用備蓄の充実をはかる取り組み

収納グッズで小分け

小分け用の収納グッズはあまり持たない私ですが、破損防止目的で食器だけは可能な限り小分け収納しています。また、滑り止めシートも併用しています。

対策をしなかった場合、地震発生後の食器棚の内側は内容物がぶつかり合い、悲惨な有様になると予想できるからです。もちろん全てが無事とはいかないでしょうが、被害と片付けの手間の軽減は期待できる対策です。

その上、食器の小分けは整理収納面での利点も多いのです。取り出しやすく、見渡せるので見つけやすい。お子さんもお手伝いしやすくなりますね。また、それぞれの食器の定位置が明確なので収納リバウンド防止にも役立ちます。

なお、食器スタンドの取り出すための切れ目は、利き手側になるよう設置すると快適に。

転倒防止対策グッズの設置

背の高い家具の転倒防止対策の理想としては壁に金具で固定ですが、住宅事情によって突っ張り棒をご使用の方が多いのではないでしょうか。

その場合、設置場所にご注意下さい。時折、前面側に設置しているお宅をお見かけします。突っ張り棒は食器棚の背面(壁)側に設置し、さらに転倒防止安定板を併用することが推奨されています。

また、オープン部に設置することが多い調理家電の底部には耐震マットを取り付けると良いでしょう。過去には、大きな揺れで調理家電で飛び出した例もありました。

まとめ

私自身も食器好きなので、「沢山持ちたい」「飾りたい」という気持ちに深く共感できます。

けれど、住まいはあくまで安全があってのことと考え、本当に好きで使うモノだけを、使いやすく、見渡しやすく、大切にすることを重視するスタイルをとっています。

実際、このスタイルにしてから安心感が高まった上に、家事が軽快になり、多く持っていた時より食器を楽しめるようになるました。

とはいえ、ライフスタイルによって整理収納の正解は異なりますので、一例としてご参考になれば嬉しいです。

◆この記事を書いたのは…みぞてん
子育て経験と専門知識を基とし、子育て家庭に寄り添った防災備蓄収納を得意とする整理収納アドバイザー兼防災士です。

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