【会話のコツ】「学校に行きたくない」という子どもの気持ちを理解する
学校に行きたくない長男や次男に向き合ってきて3年のサンキュ!STYLEライターのみかんです。
子どもが学校に行きたくない、と言ってきたとき、
「どうして行きたくないの?」
と、つい理由を聞いてしまいませんか?
理由がハッキリしていて、言える場合もあると思います。
でも我が家の場合は、その理由に後ろめたさがあって言えなかったり、理由がハッキリしないことが多かったんです。
そんな状況で理由を聞くのはお互いにつらくなってしまいました。
ところが、会話の方法を変えたら、子どもの気持ちが理解することができて、内容によっては学校を休ませる選択もできるようになりました。
その経験談をお伝えします。
いきなり理由を聞くのではなく、最初は〇〇を!
「なんで学校に行きたくないの?」
つい言ってしまうこの言葉。
学校に行かないことを責められているように感じて、素直に気持ちが言えなくなってしまう可能性があります。
まず、伝えたいのは
「学校に行きたくないっていう気持ちを、素直に話してくれてありがとう。」
と、気持ちを言葉にして伝えてくれたことを受けとめてあげると、次の会話につながります。
子どもの考えに耳を傾ける
我が家の次男は時々、学校に行きたくないと言うことがあります。
つい理由を聞こうとしていたときは、最もらしい言い訳を考えて言うので、かえって怪しく感じてしまいました。
例えば、
「学校に行くと不審者がいるんだ。」
どこまで信じていいのかもわからず、先生に確認したこともありました。
そのうちに、大事なことはそこじゃない、と気づいて、会話の方向を変えることにしたんです。
どうしたかというと、「自分が望んでいることをしたらどうなるか」を自由に語ってもらったんです。
自分の気持ちをうまく言葉にできないタイプのお子さんには、オススメの会話方法です。
実際の次男との会話
次男「今日は学校に行きたくない。」
私「そっか、行きたくないんだね。話してくれてありがとう。今日、学校に行かなかったらどんな気持ちになる?」
次男「スッキリするね。」
私「スッキリするんだ!スッキリできたらいいよね。スッキリしたらどうなるの?」
次男「スッキリしたら、明日は学校に行くかな。でも、1週間に1日は学校を休めたらいいなって思う。」
私「なるほど。スッキリしたらまた学校に行けそうなんだね。1日お休みしたいってことは4日は行くってことだよね。学校は週4日でいいよって言ったらどうなるの?」
次男「納得する。でもママが怒るのが心配。」
ママ「え?ママと決めたことなのに、ママ怒るんだ?」
次男「うん、すぐ忘れちゃうからね。紙に貼って書いておくことにする。」
ママ「なるほどね、確かにママは忘れっぽいね(笑)そうするとどうなるの?」
次男「4〜6月(これは4月の話でした)は迷うかな。でもまた5日行けって言われるのが心配。あと、木曜日に休みたい時に休めないから困る(おそらく週の最初に休んだら休みたい木曜日は休めないと言う意味だと思われます)。」
ここであれって思ったんです。
1日休んだらスッキリするかと思いきや、それはそれで悩むらしい。
ママ「なんだか1日休むくらいだと心配はなくならないんだね。じゃあもう学校に行かなくていいよって言ったらどうなる?」
次男「学校がなかったら家で勉強を頑張るね。」
ママ「それはすごいね。それで?」
次男「気持ちが落ち着くと思う。」
ママ「へぇ、気持ちが落ち着くんだ!大事だね。気持ちが落ち着くとどうなるの?」
次男「スラスラ勉強できちゃうと思う。で、ママが喜ぶ。」
ママ「ああ、確かにママはスゴイねーっていうかもしれないね。」
次男「でもね、オレはほめられたくないんだ。あと怒られたくもない。グッジョブ!でいいじゃんか。」
ママ「ああ、そう言ってたね。じゃあどんなのがいいの?」
次男「フツーの感覚でいたいんだよ。特別なこととか目立つことはしないで、当たり前のことだけをするのがいい。」
こんなやりとりをして見えてきたのは、休むことでは解決はしないことと、フツーの感覚で過ごしたいという気持ち、それから「スッキリ」や「落ち着く」ことを望んでいそうということでした。
実は次男、パッと見はお調子者で、人を笑わせるのが上手。
行動派だし、帽子を3つ重ねて学校に行ったり、靴下を2重にしたり、わざとランドセルの蓋を開けて登校したりと目立つことをするから、面白いヤツだと認識されています。
そんな立場もいいんじゃないって思っていたのだけど、本人は静かにフツーの感覚でいたいらしいんですね。
そうか。
お調子者っぽくなるときは、もしかしたらイヤな感覚を消したかったりするときなのかな。
楽しくてやっているわけではないのかな。
目立たずフツーの生活ができることが望みだったんだな。
こんなふうに子どもの気持ちを理解すると、その気持ちを尊重するにはどうしたらいいかが見えてきます。
この会話をした日は「スッキリするため」にお休みすることにして、今後、学校ではどんなふうに過ごせたらいいと思っているのかをゆっくりと聞いてみることにしました。
すぐに解決できることではないけれど、一緒に考えていく姿勢でいることがわかってもらえたことで、子どもの安心感につながったようです。
学校の勉強も大事だけれど、心のSOSが垣間見えたときはちょっと立ち止まって、子どもの心に寄り添うことも大事ですよね。
こんなふうに、たまには会話方法を変えてみて、子どもの考えや想いを引き出してみませんか?
◆ この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライターのみかん。姿勢やバランスなど動作の専門家である理学療法士で、3人の男の子のママです。心地よいからだづくりをサポートします。自身が苦手だった「管理」の仕組みづくりや「手放す」コツも発信中です。