比較しました! うま味が逃げない塩鮭の塩抜き5選

2021/10/15
  • 発酵食品ソムリエ&フリーアナウンサー、野球のスタジアムMC。酒粕をはじめとする発酵食品が大好きです。 もっと見る>>

こんにちは!サンキュ!STYLEライターで発酵食品ソムリエ&フリーアナウンサーの松本亜希子です。

秋も深まって鮭がおいしい季節ですね。旬の秋鮭ももちろんおいしいですが、保存食の塩鮭もおいしいですよね。ただ、塩抜きがうまくいかなくてしょっぱかったり、旨味が抜けてしまったり。塩抜きにはいくつか方法がありますが、どの方法がおいしく塩抜きできるのか、5つの塩抜き方法を比較してみました!

5つの塩抜き方法とは

比較する塩抜き方法は5つ。
1、水
2、塩水
3、水と酒とみりん
4、水と麹
5、酒粕
水の分量は200mlにしてそれぞれ袋に入れ一晩時間を置いたものを焼いて比較しました。

それでは一つずつ細かい分量と結果を紹介していきます!

ちなみに我が家は掃除がめんどうという理由でグリルが無いのでフライパンにクッキングシートを敷いて焼き上げています。フライパンでも簡単に十分おいしく焼けますよ。

水のみ

<分量>
水 200ml

一番簡単な塩抜き方法ですが、取り出した鮭は身がしぼんでしまっている感じがします。
漬けていた水は5つの方法の中で一番濁っていました。

焼いた感じもやはり身が硬い感じがします。
味は塩が抜き切れていない部分があったりしてしょっぱかったりとムラがあります。
旨味も水に溶け出してしまったのかパサパサした食感も気になりました。

塩水

<分量>
水 200ml
塩 4g

「迎え塩」とも言われる塩抜き方法でよく知られた方法です。
水の量に対し2%の量の塩を加えて抜きます。
取り出した鮭の身は水だけのものよりみずみずしさがあります。

焼き上がりもふっくら。塩味もちょうどよく、脂身を感じます。
おいしく塩抜きできました。

<分量>
水 200ml
麹 小さじ1

水に麹を加えたもので塩抜きすると旨味が逃げずにおいしくできると言われています。
取り出した鮭は色もよく、塩水のものと同じくみずみずしさが残っています。

焼き上がりは見た目こそ少し縮んだ感じに見えますが、色もよく、味も旨味、脂身共に抜けずにおいしく仕上がりました。ひと口目からおいしい! と、なりました。

酒とみりん

<分量>
水 200ml
酒 大さじ1
みりん 大さじ1 1/2

水に酒とみりんを加えたものは旨味が逃げにくいと言われています。迎え塩の塩水と一緒でよく知られた塩抜き方法の一つです。

焼き上がりの見た目は5つの中でいちばん鮮やかでおいしそうな色味になりました。
味は少し酒の風味が残りますが、ジューシーで旨味もあっておいしくできています。

酒粕

<分量>
酒粕 100g
みりん 大さじ1/2
水 大さじ2

酒粕を使っても塩抜きはできます。酒粕でつけると塩抜きというよりは西京焼きを作っているような感じもしますが......
取り出した感じは酒粕の効果なのか、いちばん赤色が強く出ている感じがします。

焼き上がりは、残った酒粕が少し焦げてしまいましたが鮮やかな色に仕上がりました。
味は見た目や酒粕で漬けたという印象の割には塩味も良く抜け、甘みを感じました。
鮭本来の旨味に酒粕の旨味がプラスされたのか、5つの方法の中でいちばん旨味も強く感じる仕上がりになっています。

塩抜き結果発表!

塩味の残り具合は


塩水
酒みりん

酒粕

の順番でした。塩水も旨味は残りましたが酒とみりん以降は脂も程よく残り、旨味も強く残っていました。私の好みですが、焼き鮭としてバランスが良いのは麹でした。酒粕を使った塩抜きは、塩が抜けておいしいのですが、西京焼きにやはり近いので好みが分かれる印象です。
さっぱりした味が好みの方は塩水、濃いめの味が好きな人は酒粕など、好みに合わせて気になる方法をぜひチャレンジしてみてください!

記事を書いたのは......松本亜希子
発酵食品ソムリエ&フリーアナウンサー。
野球場の場内アナウンスなどスポーツを中心にフリーアナウンサーとして活動。
冬場はほぼ毎日甘酒を飲んでいて、日々発酵食品を使った簡単レシピを考案中。
趣味は旅行で47都道府県制覇済み。

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