曇天の紫外線はどのくらい?安心できないワケは「曇り」の定義にあった!予報士解説
- 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>
晴れているときと比べると、当然ながら曇っているときには減る紫外線量。
でも、どのくらい減っているかご存知でしょうか。そもそも、「雲っている」ってどういう状態??
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、意外と知らない「曇り」の定義と紫外線の関係について解説します!
曇天で60%・雨天で30%…だけど落とし穴が
晴れているときに降り注ぐ紫外線量を100%とすると、曇りのときには約60%、雨のときには約30%になります。
「なぁんだ、曇っていたら半分近くにまで減るんだ!よかった!!」と思った方もいるかもしれませんが……、もしかしたら、皆さんが思っている「曇り」と実際の「曇り」は違うかもしれません。
「曇り」ってどんな状態?
気象学で言う「曇り」の状態は、じつはかなりがっつり曇っている状態です。
数字で言うと、空の8割以上が雲に覆われている状態。
つまり見た目では、もう今にも雨が降りだしてきそうな、暗くて灰色の空です。
ここまで曇ってようやく紫外線量が約60%まで減るわけですから、逆に言うとここまで曇っていなければ、かなりの量の紫外線が降り注いでいると考えた方がよさそうです。
また、もし空全体に雲がかかっていても、非常に薄い雲で太陽が透けて見える状態は「薄曇り」と呼ばれ、場合によってはなんと晴天時の約90%の紫外線を通してしまいます。
つまり、晴天時と同じレベルで紫外線対策を考える必要があるのです。
"うっかり日焼け"を防ごう!
さて、この記事の前半で「晴天時と比べた紫外線量は曇天時で約60%、雨天時で約30%」とご紹介しました。
よく考えてみると、雨が降っていても約30%あるって、結構多いですよね。
これからの時期は、「今日は天気が良くないから」とか「今日は短時間しか外に出ないから」といった油断がすぐに"うっかり日焼け"につながる季節。
「紫外線対策のレベルは天候によって変えない」を基準にして肌を守っていきましょう!
■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。