食事をする女性

今冬こそ乾燥を回避したい!肌のために食べておきたい食材を食育インストラクターが厳選

2023/12/09
  • 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>

毎年冬になると、どうしても肌が乾燥する…そんな悩みを持つ人は多いのでは。
もちろん、毎日きちんと栄養を取れば肌にいいのはわかっているけど、仕事も家事もあるなかで日々の食事を抜本的に変えることはなかなか難しいですね。

そこで、食育インストラクターと野菜ソムリエの資格を持つライター・植松愛実が、日々ちょっとずつ気をつけることで改善を目指せるおすすめ食材を厳選してご紹介します!

肌は1枚岩ではない!けど「あれもこれも」は難しい…

風に吹かれる女性

肌は1番外側にある表皮と、その少し内側にある真皮とにわかれていて、さらには表皮のなかでも角層のほか数種類の層が存在していて、1枚岩ではありません。
しかも、それぞれの層で必要な栄養素があり、結局のところ「乾燥したくなければすべての栄養素をバランスよく取ってください」ということになってしまいます。

しかし、毎日すべての栄養素に気をつけて食事を用意するのは大変…。
そこで、日本人女性にとって特に「不足しやすい栄養素」や、これから旬を迎える食材に注目して、食育インストラクターである筆者が今おすすめの食材を厳選してご紹介します!

【サバ】ビタミンDと必須脂肪酸を同時に取れる!

サバの味噌煮

ビタミンDは本来、紫外線に当たることで体内で生成されますが、女性は紫外線対策をしている人が多いうえに、特に冬は紫外線が弱いので体内のビタミンDが不足しがちです。
ビタミンDにはかなり様々な働きがあって書ききれないくらいですが、この時期に乾燥しやすい肌はもちろん、髪の健康を保つためにも必要な栄養素。

そして必須脂肪酸というのは、DHAやEPAといった青魚に多く含まれている物質で、肌の細胞をつくるために必要な栄養素です。

サバにはビタミンⅮや必須脂肪酸が豊富に含まれているのはもちろん、のちほど述べるタンパク質や亜鉛、鉄分も含まれているため、嬉しいことづくめ。
「お肌のためにサバ⁉」と驚いた人もいるかもしれませんが、ちょうど旬を迎えておいしく値段も手ごろになるので、まさに3拍子そろった食材なのです。

【チーズ】タンパク質と亜鉛の相乗効果

様々なチーズ

チーズもサバと同様、お肌のために取る食材としては意外に感じる人がいるかもしれません。

チーズで特にうれしいのは、亜鉛が取りやすいこと。
亜鉛は皮膚のもとであるタンパク質の合成を促す物質で肌の新陳代謝のために重要ですが、亜鉛が特に多く含まれている食材となると牡蠣や豚レバーなど、なかなか日常的には食べない食材が中心なのです。
その点、チーズなら日々ちょっとずつ食べることが可能。

さらに、皮膚のもとであるタンパク質を同時に取ることができますし、さらにチーズは牛乳からできているので動物性ですが、動物性タンパク質は亜鉛の吸収を助けるため相乗効果も期待できるのです。

【旬野菜】ビタミンACEを狙え!

カラフルな緑黄色野菜

「ビタミンACE(エース)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

ビタミンAは肌のうるおいを保ち、ビタミンCは紫外線ダメージを軽減し、ビタミンEは血行を促してくれるため、13種類あるビタミンのなかでも特に肌に必要な栄養素として注目されるため、「ACE(エース)」としてまとめて呼ばれることが多いのです。
(正確には、野菜にはビタミンAそのものではなくβカロテンが含まれていて、食べたあと体内でビタミンAに変換されます。)

この3つのビタミンは、肌の老化を防ぐ抗酸化作用があることも知られていますね。

そしてうれしいことに、秋から冬にかけて出荷量が多くなる野菜には、このビタミンA・C・Eが豊富に含まれているものがかなりあります。
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、ブロッコリーなど、寒くなる時期においしくなって価格も下がる野菜たちです。

野菜は全般的に、旬の時期にはそのほかの時期より栄養価が高くなるので、季節の恵みをしっかり取り入れたいですね。

無理せず、おいしく、ちょっとずつ

肌の潤いを確認する女性

今回ご紹介した食材は、寒くなる時期に多く出回り、おいいくなったり価格が下がったりする旬食材や、間食も含めて気軽に取りやすい食材たち。

このほか肌の調子を保つには発酵食品や大豆製品が役立ちますから、たとえばお味噌汁に旬野菜を多めに入れるなど、余裕のある人はもうひと工夫してみてください。

肌の乾燥を防ごうとして食事を気にするあまりストレスが溜まって肌が荒れてしまっては本末転倒ですから、とにかく気軽に取れるものをちょっとずつ、そしておいしく取り入れていきましょう。

■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。

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