服を選ぶ女性

「え、それ関係あるの?」春の重ね着と花粉対策の深~い関係を気象予報士が解説

2024/02/14
  • 気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を代行する出張料理人としても活動中。野菜ソムリエ、食育インストラクター、薬膳マイスターなどの資格や、東北~関西まで各地に住んだ経験から、健康や美容にうれしい食材や、いざという時に備える災害食にも詳しい。 もっと見る>>

冬の間、着替えるたびに「バチッ」とくる静電気に悩まされていた人も多いと思いますが、春になると衣服に溜まる静電気はさらなるやっかいごとを引き起こします。
それは、花粉を引き寄せてしまうこと。

でも、重ね着する服の組み合わせをしっかり選ぶことで、衣服に花粉がついてしまうのをある程度防ぐことができます。
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くライター・植松愛実が春の重ね着と静電気、そして花粉との関係・対策を解説します!

静電気を帯びた衣服は"花粉ホイホイ"状態

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空気中に浮遊している微粒子は、じつはほとんどがプラスやマイナスの電気を帯びています。
花粉も例外ではなく、ほんのわずかな電気量ではありますが、帯電した状態で空気中をただよっているのです。

電気にはお互い引きあう力があるため、静電気を帯びた衣服はそうでない衣服と比べ、どんどん花粉を吸い寄せてしまいます。
まさに"花粉ホイホイ"状態。
当然ながら空気中の花粉の電気をどうこうすることはできないので、衣服の側で対策をする必要があります。

静電気が発生しやすい組み合わせ・しにくい組み合わせは?

衣類の素材と帯電しやすさ
衣類の素材と帯電しやすさのイメージ(筆者作成)

衣類の素材のなかには、もともとプラスの電気を帯びやすいものと、マイナスの電気を帯びやすいもの、そしてあまり電気を帯びにくいものがあります。

このうち、プラスの電気を帯びやすいものとマイナスの電気を帯びやすいものを重ねて着てしまうと、人が動くだけでひたすら静電気が溜まってしまうのです。

プラスの電気を帯びやすいのはナイロン、ウール、レーヨンなど。
逆にマイナスの電気を帯びやすいのはアクリル、ポリエステル、アセテートなどです。
綿や麻などはあまり帯電しません。

たとえば冬の間はウールのコートを着ていた人も春になるとトレンチコートを着るようになり、トレンチコートはポリエステル素材のものが多いので、内側に着る服は同じポリエステルか、アクリル、あるいは帯電しにくい綿などがおすすめということになります。

自分が持っている衣服の素材表示を確認して、できるだけ静電気を溜めにくい組み合わせの重ね着をしてみましょう。

便利グッズもぜひ活用しよう

スプレー

たとえ静電気が発生しやすい組み合わせの服であってもデザイン上その服をどうしても着たい日はありますし、そもそもいくら工夫して重ね着をしても外に出て動くことで摩擦による静電気は少なからず発生してしまいます。
そんなときは便利グッズにも頼ってみましょう。

最近では静電気防止スプレーはドラッグストアや百円ショップで簡単に手に入り、しかも手のひらサイズの持ち運べるタイプから自宅に置く大容量のもの、そして無香料のものから消臭機能がついたものまで幅広く展開されています。

じつは衣類が静電気を帯びていると花粉だけでなくチリ・ほこりまで吸い寄せてしまい、花粉症でなくてもほこりアレルギーに悩まされるケースも。
手軽に買える便利グッズも活用しながら、静電気にうまく対処していきましょう。

■この記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライター植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、誰かに教えたくなるお天気の豆知識や災害に備えるコツ、「食」に関する情報を中心に発信中。

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