突然やってくる親の介護! すぐ準備すべき介護用品と意外な使い方で役立つ日用品
- 証券会社、編プロ・出版社、惣菜店経営、料理教室講師を経て、ライター。食べたいものはなんでも手作りがモットー。Instagramでは基本調味料で野菜の美味しさを引き出すわっぱ弁当&おうちごはんを投稿。もっと見る>>
フルタイム・ワンオペのシングルマザー、越野美樹です。
先日、自宅で母を看取りました。不器用な私でも自宅介護ができたのは、周りのサポートのおかげです。
私が特に助けられたのは、緩和ケアの医師や看護師さん、ケアマネージャーさん。刻一刻と変化する母の状態に合わせた、経験豊富なプロの助言は、とてもためになりました。
介護のプロに聞き、本当に役立った介護用品と、意外で便利な使い方をお伝えします。
介護は突然やってくる
母はがんの末期で余命宣告されていましたが、日々の仕事や生活のため、介護について事前に学ぶ時間は全くとれずにいました。
医師から聞いていたのは、がんの場合、人の手をわずらわせるのは亡くなる1〜2ヶ月ほどだけで、その直前まで元気でいられるということ。
動けなくなったら急激に介護が必要になるので、介護休業などを検討しておくようにと言われていました。私の場合、仕事を変わってもらえる状況になかったので、半日の有給休暇や在宅勤務などで対応することに。
介護は、本当に突然やってきました。急に歩けなくなり、それから数日でベッドから起き上がることもできなくなりました。
事前に用意すべき介護用品1位
介護状態になる前、在宅医療の看護師さんに事前に何を用意しておけばいいですか?と聞いたところ、「赤ちゃん用のストローつきのマグくらいかな?」と言われました。
すぐに注文すると程なく必要となり、赤ちゃん用のマグはベッド上の生活で最後まで役立ちました。ひっくり返してもこぼれず、熱湯が入れられない「吸い飲み」よりも扱いやすいのです。
その後は、必要になる直前に買うべきものを適切に教えてくださり、また介護用品はケアマネージャーさんが必要に応じて当日に手配してくださったので、言われた通りにネット注文するだけでした。
意外な使い方で役立った介護用品
母は肌が強い方ですが、それでもガーゼを止める不織布テープで荒れてしまいました。看護師さんに伝えたところ、粘着力が弱いビニールテープを使っている人もいると聞き、びっくり!
早速ネット注文して使ってみると、確かにはがすときに肌にくっつかず、するりととれます。病院などでは正式には使われないようですが、在宅介護では肌の状態を確認しながら自己責任で試せます。
介護に役立つ用品8選と便利な使い方
その他、看護師さんやケアマネージャーさんに教えられたり、自分で工夫して役立った用品を8個ご紹介します。
・S字フック:介護ベッドに物をかけたり点滴を吊るしたり万能
・尿取りパット:おむつの中につけると交換が楽
・お尻ふき:ボウルに入れたお湯で温めて使うと気持ち良い
・消臭ビニール:おむつの匂いがもれずに快適
・使い捨てシーツ:なかなかシーツを交換できないので大きめがオススメ
・使い捨て濡れタオル:ちょっとしたときにレンチンして使える
・ドライシャンプー:頭を洗うのを嫌がるときにスッキリできる
・使い捨てエプロン:ビニール製は水分をたくさんこぼしても安心
親の介護は突然やってきましたが、介護のプロの助言のおかげで、刻一刻と変わる母の状況に合わせて必要な用品を用意することができました。
親の介護に直面したとき、役立つ用品リストを準備しておけば、心の余裕をもって親に接することができますよ。
記事を書いたのは…越野美樹。ワンオペ・フルタイムでも作れる簡単・時短やさい料理が得意。講談社コクリコ、ケノコト、ポラン宅配、Nadiaなどでレシピ提供やコラム執筆をしています。