【夫の◯◯◯が入らない妻たちへ贈る】衝撃の実話

2020/03/08
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こんにちは。
これまで1,000冊以上の本を読んできた読書マニアのサンキュ!STYLEライターあやをです。

今回は、2017年に刊行され、発売からわずか一ヶ月で発行部数13万部を超えた、衝撃の自伝小説をご紹介します。

夫のちんぽが入らない/こだま

「いきなりだが、夫のちんぽが入らない。本気で言っている。交際期間も含めて二十年、この「ちんぽが入らない」問題は、私たちをじわじわと苦しめてきた。」

そんな衝撃的な書き出しで始まるこの作品は、作者であるこだまさんの経験に基づいて書かれた私小説です。

タイトルのインパクトが強いので、耳にしたことがあるという人も多いと思いますが、もしタイトルから「なんか下品な話なんでしょ?」と思っていたとしたら、ぜひ騙されたと思ってこの本を手にとってみて欲しいと思います。

この本は、からだからも心からも血を流し続けた著者が、自分の生き方を見つけるまでの、壮絶な愛の物語なのです。

愛する人とだけ性行為ができない。夫のちんぽ"だけ"が入らない主人公「私」。
他の人とはできるのに、なぜ夫のだけが入らないのか。自分が普通ではないことに苦しみ、はじめのうちはどうすれば入るのか、試行錯誤を繰り返します。

雰囲気を変えるためにホテルへ行ってみたり、ジョンソンベビーオイルを塗りたくってみたり。

「でん、ででん、でん。まるで陰部を拳で叩かれているような振動が続いた。」
「彼は道場破りのように、ひたすら門を強く叩いている。」
「暗証番号が違いますと拒絶されたような気持ち」
「未解決ちんぽ問題」
「ジョンソンベビーオイルを使用して生まれた赤ん坊は脂性になるのだろうか。」
など、”入らない”シーンでは思わず笑ってしまうようなユーモアのある表現も。

しかし、やはり物語全体はとても重く苦しい。これは本当に実話なの?とにわかには信じられない衝撃的なエピソードの数々。

体で繋がることだけが愛じゃないと思おうとする一方で、"入らない"ことに人一倍こだわり、自分を責める「私」。そこに、悪気なく向けられる周囲の言葉は、暴力のように彼女の心をじわじわと痛めつけていきます。

体では繋がれない一方で、ますます精神的な繋がりを深めていく二人。果たして、そんな二人に"入る"日は来るのか?「私」が出した答えとは…?

「私は目の前の人がさんざん考え、悩み抜いた末に出した決断を、そう生きようとした決意を、それは違うよなんて軽々しく言いたくはないのです。」

もし、夫との関係で悩んでいる人や、他人から「普通」を押し付けられて苦しんでいる人がいたらぜひ読んでみて欲しい、著者であるこだまさんが身を削り、えぐり出して書いた、痛々しくも力強い叫び声が聞こえてくる一冊です。

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◆記事を書いたのは・・・あやを
インテリアも節約も収納も料理もそこそこな肩書き迷子。強いて言うなら暮らしにまつわるあれこれを幅広く執筆する「暮らし」のオールラウンダー。お金好きが高じてFP2級を取得。暇さえあれば本を読んでいる読書家。Instagramでも定期的に読んだ本を紹介しています。

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