子宮の病気との10年間‥②PMSひどすぎて心療内科に行きました

2020/06/28
  • 2人の食べ盛り男子の母。子育て支援の現場で働きながら手抜き&時短のごはん作りを楽しんでいます。もっと見る>>

 こんにちは(^^)健康が気になるお年頃のアラフィフ主婦、サンキュstyleライターのみい太です!

 子宮内膜症と診断されてから、病気とつきあいながら過ごしてきた10年間のお話です。
 今回は、発症してからの2年間でいちばん苦しかった、「PMS」‥月経前症候群のお話をさせてください。

不安、怒りが爆発。私が私でなくなったようだった。

 子宮内膜症の診断を受けた際に、これまでの情緒不安定についても
「月経前症候群」
だろうと言われました。

 PMS‥月経前症候群とは、
「月経が開始する3~10日ほど前から身体的、精神的に不快な症状が現れます。これらの症状は月経が開始すると同時に改善するのが特徴です。
 月経のある女性の70~85%は月経前に何らかの不快症状を感じると言われていますが、PMSはその症状の程度が病的に強い症状です。症状は軽微なものから、著しい気分変調によって日常生活に支障をきたす重度なものまで様々です。」
(メディカルノートより)

 私はまさに、この「日常生活に支障をきたす」状態でした。
 1ヶ月のうち二週間ほどは普通に過ごせます。ですが、残り半月は、
▪イライラ
▪不安
▪カッとして怒りを周りにぶつける
と情緒不安定の状態でした。

 例えば‥洗濯物を干していて、台所に立っていて、子どもの相手をしていて‥急に言い様のない不安に襲われます。何が不安なのかわからないのですが、とにかく怖くて不安で涙が止まらなくなり、そのたびに仕事中の夫に電話していました。当時の夫は仕事にならなくて困っていたことでしょう(笑)でも優しくうんうんと聞いてくれました。

 イライラはもう常になのですが、怖かったのは、怒りでカッとしたときに自分が抑えられなくなることです。今でも思い出すと冷や汗なのですが(笑)スーパーの駐車場で、向こうから入ってきた車の男性に怒鳴られた時。なんと私
「そっちがジャマしてるんでしょう!どきなさいよ!」
と怒鳴り返したのです。血相変えた男性が車を降りてこようとしてましたが、助手席にいらした奥さまになだめられ、進路を譲ってくれました。
 小心者のいつもの私なら考えられない‥。こんなことが、当時はけっこうありました。何事もなかったことは奇跡でしかありません‥。
 子どもには必死で当たらないようにしていたつもりですが、特に長男には怒鳴り付けたりしていたと思います。それに、急に泣き出したり、子どもを避けたり、口調がきつくなったりする母親といつも一緒にいて、子どもたちがどれだけ不安を感じていたことか‥。今思い返すと、申し訳なくて胸がギュッとなります。

私なんていない方がいいんだ。

 そんな毎日のなかで、私はだんだん
「私なんていない方がいいんだ。」
という思いにとらわれるようになりました。

 こんな母親、妻で、家族がかわいそう。私がいなくなれば、新しい奥さんお母さんが来て、みんな幸せになれるはず。

 今振りかえれば、この思いも、病気によるものだったのだとわかります。なぜなら、身体が少しずつ戻っていった頃には、何でこんなことを考えてたのかわからない、と思えるようになっていたからです。

 その頃には、婦人科の先生の勧めで、心療内科にも通院していました。そこでは向精神剤を処方されていましたが、それを飲むと動悸が激しくなって、身体がしんどくて、起きていられない状態に。 

 そんな中、私は何度か家出をしたようです。‥ようです、というのは、自分でもよく覚えていないから。一度は外で向精神剤を飲んで倒れ、救急車で運ばれたそうです。全く覚えていないのですが‥。
 夫は、そのたびに、まだ小さい息子二人を車に乗せ、私を探し回ったそうです。一度は実家の母にも連絡が行き、それまで心配かけたくなくて知らせていなかったので驚いた母が、泣きながら上京してくれました。
 連れ戻された私は、「死にたい、死にたい」と繰り返してたとのこと。
 小さな子どもを連れて私を探し回り、救急病院から連絡が入り‥夫は、母は、どんな想いだったんだろう。‥辛すぎて、申し訳なさすぎて‥。

月経前不快気分障害(PMDD)だったのかも。

カフェで本を読んでいる女
west/gettyimages

 最近は、あの頃のことを夫婦で振り返り、調べたり話題にしたりできるようになりました。
 後で調べてわかったのですが、
「PMSは女性の多くに発症しますが、放置すると精神症状が悪化して、月経前不快気分障害(PMDD )などの深刻な精神疾患を引き起こすこともあるため、注意が必要です。」
(メディカルノート)

 私は、このPMDDだったのかもしれません。

 PSDとの違いは、PMDDは精神的な症状が特に強く現れることによって情動不安定になり、日常生活に大きな影響を与えることです。うつ病等と同じ抑うつ障害群に分類されるそう。

 特に、私が「これだ!」と思ったのは‥特徴的な症状である「易怒性」です。
 PMDDの症状は多岐にわたりますが、些細なことでイライラする、怒りっぽくなる、暴力をふるうといった易怒性(いどせい)が認められることが大きな特徴だそう。自分自身でコントロールできないくらい激しい怒りの感情をあらわにしてしまうため、社会生活に深刻な問題が生じる‥まさに、あの頃の私!
 また、症状が重くなると、自殺情動が現れることもあるそう。あの頃の説明のつかない感情は、病気の症状だったんだ‥と思うと、正直気持ちが少しだけ軽くなりました。

 PMDDになる原因は、はっきりとわかっていないそうです。ただ、一説には、ストレスが悪化の一因とも聞きました。また、子宮内膜症の治療で飲んでいた低用量ピルを飲むことで精神不安定になる場合があり、それが悪化してPMDDになることもあるそうです。たぶん私の場合も、子宮内膜症をきっかけに、いろんな要因が重なったのかもしれません。

 この症状が落ち着くまでの2年間は、本当に家族に申し訳ない2年間でした。こんな思いをする人が、少しでも少なくあってほしい。悪化する前に治療してほしい。
 そこで次回は、回復に至るまでの道のりをお話させてください。




~読んでくださりありがとうございました~
**掲載の体験談は個人の感想です**

■書いたのは…サンキュ!styleライター  みい太
大食漢のダンナさんと中3&小6の食べ盛り男子を満足させるのに悪戦苦闘!教員と保育士の資格を活かして子育て支援の現場で働きながら、手抜き&時短をモットーに日々のごはん作りを楽しんでいます。
元サンキュ!トップブロガー  公式サンキュグラマー 

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