停電対策 冷蔵庫の温度を維持する方法のイラスト

停電で冷蔵庫が使えない!?今からできる備えを伝授!

2020/09/06
  • 2人の食べ盛り男子の母。子育て支援の現場で働きながら手抜き&時短のごはん作りを楽しんでいます。もっと見る>>

 こんにちは!子育て家庭向け防災講座の講師として活動している、サンキュstyleライターのみい太です。

 台風などの災害で停電になったとき、困るのが「冷蔵庫が作動しなくなること」。特に停電が長期化したとき、中の食材が傷んでしまうと…家族の食べるものに困ってしまうことに。
 そこで、少しでも長く冷蔵庫の中の食べ物を持たせるための工夫を紹介します!

停電後、冷蔵庫の中は何℃になるの?

 まず、停電後、冷蔵庫内の温度はどのくらいキープされるのでしょうか?ドアを開けないほうが冷気を保てると言いますが…開けないわけにもいかないし…。

 実際に行われた調査では、停電後1時間で庫内の温度は急上昇!
ドアを開けなかったとき…
6時間後…冷蔵室4.6℃から11.4℃、冷凍室-17.4℃から-2.5℃
12時間後…冷蔵室13.9℃、冷凍室-0.2℃
となりました。
 冷凍室が0℃を上回ると冷凍品は溶けてしまうし、冷蔵室が14℃を超えたら、生鮮食品の保存は難しいでしょう。冷蔵庫の機能を保てるのは、6時間から半日と考えられます。真夏だと、もっと温度の上昇が激しいかもしれません…。

 また、停電後すぐに30秒冷蔵庫の扉を開けた時の実験では、たった10分で冷蔵室は約4℃、冷凍室は約7℃上昇!やはり、停電後は極力冷蔵庫を開けないほうがよさそうです。

 (この調査結果は、以下の本に詳しく書いてあります。温度変化後にそれぞれの食材がどんな状態かなど、より役立つ情報が書かれているのでおススメです!)

 

停電する前の工夫で乗り切ろう!

冷凍庫をいっぱいにしておこう

 凍った食材が隙間なく入っていると、食材が保冷剤となります。火を使わずに解凍するだけで食べられる冷凍食品や、災害時に手に入りにくくなる冷凍野菜などを入れておくといいですね。

水を入れて凍らせたペットボトルが保冷剤に!

 冷凍庫をいっぱいにするなら、ついでに水を入れたペットボトルを凍らせておきましょう!停電の可能性があるとき、凍らせたペットボトルを冷蔵庫に入れておくことで、冷蔵庫の温度上昇を抑えることができます。氷が解けた後は飲み水になるので一石二鳥!
 ペットボトルに水を入れて凍らせる場合、水の量は、口までいっぱいではなく、八分目ほどにしましょう。凍ることで膨張しペットボトルが破裂することを防ぎます。

停電前に、すぐ食べるものをクーラーボックスへ

 停電後にすぐ冷蔵庫を開けなくてもすむように、生ものなど傷みやすい食材は、食べてしまうか、加熱する・酢漬けやみそ漬けにしてから冷蔵保存など、保ちやすい状態にしておくのがよいでしょう。肉や魚だけでなく、豆腐や卵もみそ漬けにできます。(その際はネット等で作り方を確認して作りましょう。)
 また、冷蔵庫を半日開けないように…といっても、その間何も食べないわけにはいきません。すぐ食べると予想されるものは、保冷剤と一緒にクーラーボックスに入れておきましょう。
 クーラーボックスや発泡スチロールがない!という方には、段ボールを使った即席クーラーボックスがあります。大小の段ボール箱を二重にします。隙間には、保冷剤か、塩をふりかけてビニール袋に入れた氷をいれます。冷気がもれないように、アルミホイルで包むと更に良し。即席なので「ないよりはマシ」の性能です!過信せずに、傷み具合を確認してなるべく早く食べきりましょう。

ふだんから「いざというとき」を考えた備えを!

 停電は、台風だけではなく、地震や大雪など、さまざまな災害で起こります。大きな災害時には、電気が復旧するまで3日間以上見たほうがよいでしょう。昨年の台風被害のように電線や電柱が広範囲で破損すれば、それ以上かかることもあるでしょう。

 そこで、ふだんから、
・常温保存で調理しなくても食べられる食品(缶詰、レトルトなど)を家族3日分ほど用意しておく
・冷蔵庫の中身を常に把握しておいて、停電が長引いたときにドアを開け閉めしなくても、優先順位をつけて食べられるようにする
ことで、食品ロスを減らしつつ、停電時を乗り切る助けになるでしょう。
 特に、台風シーズンはまだ気温が高いので、食材が傷みやすいです。食中毒にはくれぐれも気をつけて、少しでも匂いや味がおかしいと思ったら、思い切って処分することも大切です。

~読んでくださりありがとうございました~
**掲載の内容は、気温等の条件によって変動します。過信せず、食中毒には十分注意してください**

■書いたのは…サンキュ!styleライター  みい太
大食漢のダンナさんと中2&小5の食べ盛り男子を満足させるのに悪戦苦闘!教員と保育士の資格を活かして子育て支援の現場で働きながら、手抜き&時短をモットーに日々のごはん作りを楽しんでいます。
元サンキュ!トップブロガー  公式サンキュグラマー 
子育て家庭防災トレーナーとして、子育てひろばなどで防災講座を開いています。

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